旗艦サービスのデータベース基盤をPostgreSQLから商用製品「EDB」に移行。低コストで高信頼のシステムを実現!
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
- 導入製品/サービス…
- EDB(PostgreSQL)
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進化し続ける企業のデジタライゼーションを支えることをミッションとし、成長を続けるNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社。提供サービスのデータベース基盤の一つとして、オープンソース・ソフトウェア(OSS)のPostgreSQLを利用していましたが、事業成長に伴い、より高い性能と信頼性、運用の効率化が求められるようになりました。この課題を解決したのが、PostgreSQLベースの商用データベース「EDB 」です。EDBへの移行により、最小限のコストと工数でデータベースに関わる各課題を解決し、従来以上に安定したサービスの提供を続けています。 |
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「以前はデータベースでトラブルが発生しても相談先がなかったのですが、EDBへの移行後は、何かあればアシストに気軽に相談できるので、安心して運用できるようになりました」
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社
テクノロジー部 部長 萩谷 謙一 氏
課題/背景
- 主力サービスのデータベース基盤のハードウェアがリプレースを迎えシステムを移行する必要があった
- 利用していたオープンソースのPostgreSQLに詳しい人材が限られ、バージョンは古いままだった。
また、性能や可用性、運用にも課題があった - ライセンス・コストやソフトウェア改修の工数をできるだけ抑えたデータベースの更新が必要だった
対策
- 複数のデータベースを比較検討した中でPostgreSQLベースの商用データベース「EDB」を新たに採用
- アシストのデータベース診断サービスや導入支援サービスを活用して、EDBをスムーズに移行
- 待機系への切り替えを、内製での独自開発の仕組みからEDBの機能利用に変更
効果
- アシストの強力な支援を得て、PostgreSQLからEDBへの移行を無事完遂
- ハードウェアとデータベースを最新版にしたことで性能と安定性が飛躍的に向上
- 待機系への切り替えや容量拡張、アップグレードも容易にでき、データベースの運用が効率化
- いつでも問い合わせできる体制を確立
EDB移行後の5つのメリット
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PostgreSQLの運用にまつわる様々な課題が噴出
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社は、デジタルマーケティングやデータ解析、コミュニケーションサービスなど、様々なサービスの提供を通じて企業のDXを支援する企業です。同社のサービスを支えるITシステムは、コストパフォーマンスに優れるOSSも活用しながら内製開発しており、今後の事業拡大を見込んで拡張性や運用性も重視しています。こうした方針の下、同社サービスのデータベース基盤もOSSのPostgreSQLを使い、社内で構築し運用していましたが、同社 テクノロジー部 部長 萩谷謙一氏によると、ハードウェアの保守期限が迫るにつれ、様々な問題が出てきたと言います。
萩谷氏
本番系から待機系にシステムを切り替える際、一定時間の停止が避けられないことから事業への影響を懸念していました。また、サービスを利用するユーザーが増えるに従い、データベースの容量も増え続けており、使用率は既に80%を超え、スループットの低下も顕著でした。更に事業部門から「2年後には、今の3倍の処理性能を出せるように」と要請もあり、データベース基盤の底上げは、まさに「待ったなし」の状態でした。
PostgreSQLのアップグレードが容易ではないことから、同社は止むを得ず、古いバージョンを使い続けていました。このため、新しいバージョンで利用できる有効な機能が使えない状況でした。たとえば、トランザクションID周回への問題にも効率的に対応できず、現場で問題を回避するプログラムを組んで対応していました。
開発と運用の相反するニーズをバランス良く満たせる「EDB」を採用
次期基盤の選定に着手した同社では「PostgreSQLの継続利用」だけでなく「Oracle Databaseへの移行」、「MySQLへの移行」など複数のデータベースを改めて検討することにしました。しかしながら、これらは「どれも一長一短だった」とテクノロジー部 担当部長 高田智明氏は語ります。
高田氏
開発部隊は、ソフトウェアの改修やテスト作業を最小限に抑えるため、PostgreSQLの利用を続行したいと考えていました。一方、運用部隊は、Oracle Databaseのような高機能な商用製品に移行して、運用負荷を減らしたいと考えていましたが、そうなると、今度は高額なライセンス・コストや保守費用などを負担しなくてはなりません。
OSSの運用において「いざという時に頼れる相手がいない」という不安を常に抱えていた同社は、これを解消するために、次期データベース製品では、ベンダーの正式サポートの必要性も検討してきました。このようなジレンマを解決できる製品が、現行システムで既に使っているPostgreSQLをベースに開発された商用データベース製品「EDB」でした。アシストの詳しい製品サイトを見て、EDBという製品を初めて知った時の印象について、高田氏は次のように述べます。
高田氏
ライセンス・コストなどの負担は発生しますが、さほど高額ではなく、運用性もOSSより向上してベンダーの正式サポートも受けられます。更にPostgreSQLから最小限の手間で移行できるので、弊社のニーズを最もバランス良く満たせる製品だと感じました。
正式なサポートを受けられる「安心の」データベース基盤を実現
同社がEDBの採用を決めた要因の一つに、アシストの充実したサポートがありました。
萩谷氏
パフォーマンスに課題を抱えるクエリがいくつかあったのですが、アシストのデータベース診断サービスを事前に受けたところ「ハードウェアの性能が上がるので、必ずしも修正する必要はない」とアドバイスをいただき、開発工数を抑えることができました。また、データベース暗号化の方式を検討する上でも貴重なアドバイスをいただけたので、非常に助かりました。
アシストの強力なサポート体制の下、EDBへの移行作業を進め、2023年4月に本番運用を無事開始しました。PostgreSQLのバージョンが上がり多くのバグが解消され、データベース起因のトラブルは激減しスループットも大幅に向上しました。また、今後のアップグレードもOSSと比べて遥かに容易となり、本番系から待機系への切り替えも運用の工夫を加えることで、短時間での切り替えが可能となりました。高田氏は「運用面で困った時に頼りにできる問い合わせ窓口ができたことが何より大きい」と述べます。
高田氏
たとえトラブルが発生してもアシストのサポートを受けられるので、非常に心強いですね。データベースの規模拡張も容易になったので、5年先まで見据えた安心感の強いデータベース基盤を実現できたと考えています。
今後はEDBの機能を更に活用して運用の効率化を図る
EDBによる新たなデータベース基盤は、本番開始後、極めて安定的に運用できており、運用担当の同社 テクノロジー部 マネージャー 西川靖彦氏は次のように語ります。
西川氏
EDBに移行してからキャパシティも性能も十分に余裕があるので、安心して運用できています。以前はデータベースの性能問題が頻繁に生じて、緊急対応に追われることもありましたが、そのようなことも一切無くなりました。
運用効率を更に向上させるべく「Postgres Enterprise Manager」(PEM)を使い、複数サーバーで稼働するEDBの状況を一元管理するといった手法も検討中の同社は、今後も安定したデータベースの運用を担保していく上で、アシストの支援には大いに期待しています。
西川氏
現時点では性能にかなり余裕がありますが、たとえ数年先にサービスが想定以上のアクセス増加傾向になった場合でも、アシストに相談して対策を打つ環境も整えられました。その時は次期データベースの構想も視野に入れているので、今回と同じく、ぜひアシストの豊富な知見をお借りできればと考えています。
取材協力
- ※本事例は取材時の内容に基づくものです。
- ※製品内容は、予告なく変更される場合があります。
- ※記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社 |
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本社 | 東京都品川区大崎1丁目5番1号 大崎センタービル4階 |
設立 | 2012年10月1日 |
URL | https://www.nttcoms.com/ |
資本金 | 3億円 |
従業員数 | 281名(2023年12月現在) |
取材日 | 2024年1月 |
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