「生きたAWSスキル」は座学で得た知識を実践力に変える!
- ゲームを通じて実践的なAWSスキルを学べるAWS Jam
株式会社トインクス
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東北電力グループの一員として、東北電力およびグループ企業を中心に数多くの企業にITサービスを提供する株式会社トインクス(以下、トインクス)。同社では、増え続けるクラウド案件への対応を見据え、Amazon Web Services (以下、AWS)のスキルを備えた人材の育成に取り組んできました。その一環としてアシストの支援のもとで「AWS Jam 」を実施し、大きな収穫を得ました。 |
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「AWSの実環境を自由に操作しながら課題に取り組むことで、座学研修や資格取得だけでは得られない『実践で役立つスキル』が身に付き、クラウド人材育成も一段と加速しました」
開発運用本部 システム運用部
オペレーションサービスセンター
水野 瞳 氏
課題/背景
- 業務でAWSを扱う場面が増えてきたため、AWSの開発・運用スキルを身に付けた人材の育成が急務となった
- AWSの研修受講や認定資格の取得などによってスキルの底上げは実現できたが、実践経験が不足していたため、座学だけで十分に実務の対応ができるか不安があった
- AWS認定資格を取得しても、その後に実践の機会がないと学習を継続するモチベーションを喚起できなかった
対策
- アシストの支援を得ながら、若手のシステム運用担当者を中心にAWS認定資格の取得を推進
- アシストの提案を受け、AWS認定資格の取得対象者に対して、AWS公式の実践型学習イベント「AWS Jam」を開催
効果
- 専用のAWS環境を自由に操作できるため、座学だけでは習得が難しい「実践で役立つAWSスキル」を身に付ける機会が新たに得られた
- AWSの内部の仕様や動きに対する理解が深まったことで、AWSを扱う業務に自信を持って臨めるようになった
- 資格取得後も自身の理解度を客観的に把握することで、学習継続のモチベーションが湧くようになった
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座学だけでは身に付きにくい「AWSの実践スキル」をいかにして習得するか
宮城県仙台市に本社を構えるトインクスは、東北電力グループのIT企業として東北電力およびグループ会社の情報システムの構築・運用・保守を担うほか、電力インフラを支える高度なIT技術と地域密着型のサービス提供体制を生かして、東北エリアを中心に数多くの企業に多彩なITサービスを提供しています。また、経済産業省が定める「DX認定制度」に基づき、「DX認定事業者」としての認定も取得しており、社内外のデジタル化推進に積極的に取り組んでいます。
重要インフラに関わるミッション・クリティカルなシステムの構築に加え、24時間365日体制での安定運用・保守を長年にわたり担ってきた同社は、これまでホストをはじめとする大規模なオンプレミスシステムを中心に取り扱ってきました。しかし近年ではクラウドコンピューティングの急速な普及により、AWSをはじめとするクラウドサービスを業務で扱う場面も増えてきました。
こうした状況の変化に対応すべく、AWSのスキルを身に付けた人材の育成に力を入れています。将来を担う若手を中心としたシステム運用担当者に対してAWSのオンライン研修受講、認定資格の取得を奨励するといった取り組みを同社で推進してきました。これにより社内のクラウドスキルの底上げをある程度は実現できましたが、同社 開発運用本部 システム運用部 オペレーションサービスセンター 水野 瞳氏によると、これだけでは業務現場で使える「生きたスキル」を習得できたのか不安があったと言います。
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水野 瞳 氏 |
水野氏 資格取得の学習やオンライン研修の受講だけでは、実際にAWS環境を操作する機会があまりないので知識が定着しにくく、また今後の業務で生かせるか不安がありました。そのため、AWSの環境を実際に操作して学ぶ機会をぜひ設けたいと考えていました。
AWS Jam実施中の様子(楽しく和気あいあい)
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アシストの支援のもと、AWS公式の学習イベント「AWS Jam」の開催を決定
そこで、以前からAWS認定資格取得の支援サービスの提供を受けていたアシストに相談したところ、「AWS Jam」実施の提案を受けました。AWS Jamとは、AWSが公式に提供している学習コンテンツの1つで、AWSの様々なユースケースを想定した課題が提示され、学習者はあらかじめ用意された本物のAWS環境を操作しながら課題の解決に取り組みます。
グループワークで課題に取り組むことを前提としており、かつ単に課題を解くだけでなく、課題の難易度や「ヒント」の利用によってポイントが加算され、他のグループとポイントを競い合うことができます。こうしたゲーム性やイベント性を通じて、「楽しみながら学べる」のがAWS Jamの大きな特徴です。
AWSの実環境を操作することで「生きたスキル」の習得を欲していたトインクスは、早速、アシストの支援のもとでAWS Jamを実施してみました。
まずは参加者として、AWS認定資格の取得対象者となっていた若手のシステム運用担当者9人を選抜しました。その1人に選ばれた同社 開発運用本部 システム運用部 オペレーションサービスセンター 佐藤 千春氏は、AWS Jamへの参加を聞いたときの気持ちを次のように説明します。
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佐藤 千春 氏 |
佐藤氏 AWS認定資格の取得に取り組んでいた当時から、「AWSの環境を自由に操作できる機会があったらいいのに」と思っていました。普段の業務では作業手順を間違うことが決して許されないので、AWS Jamのように「間違ってもいいので、自由にAWS環境を操作できる」イベントは、とても貴重な機会だと感じました。
AWS Jam実施中の様子(チームで協力プレイ)
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AWSの実環境に触れて、ゲーム感覚で楽しみながら実践スキルを学習
AWS Jamはオンラインでも実施できますが、今回は自社オフィス内のイベントスペースに参加者が一堂に会し、アシストの運営サポートのもとリアルイベントとして開催しました。システム運用部にとってAWS Jamは初めての取り組みでしたが、環境準備や確認事項などの細かな部分を事前にアシストが丁寧にガイドし、参加者は安心して当日を迎えました。
開催当日もアシストのAWS認定インストラクターによる司会進行と運営スタッフのサポートのもと、極めてスムーズに実施できたと水野氏は語ります。
水野氏
一般的な研修やワークショップとは異なり、BGMを流したり、スナック菓子を提供いただいたりと、アシストさんにはリラックスして楽しみながら臨める雰囲気作りにご配慮いただきました。私自身も、AWSの実環境を自由に操作するのは初めての体験だったので、とてもワクワクしながら参加しました。
当日は、9人の参加者が3つのグループに分かれて、半日間かけていくつかの課題に取り組みながら、互いにポイントを競い合いました。参加者の1人だった同社 開発運用本部 システム運用部 オペレーションサービスセンター 高瀬 朝佳氏は、当日の印象を次のように振り返ります。
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高瀬 朝佳 氏 |
高瀬氏 単に課題に取り組むだけでなく、限られた時間の中でどの課題に取り組み、ヒントをどのように使えば最もポイントを稼げるかを考える必要があり、ゲーム性や戦略性が練られていて面白かったですね。また普段の業務ではグループメンバーと相談しながら課題に取り組む機会が少ないので、新鮮な体験でした。
AWS Jam実施中の様子(スタッフも笑顔に)
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実環境を利用した開発・運用を疑似体験することで、自信を持って業務に臨める
AWS Jamの開催によって、座学で知識を習得するだけでなく、それらを現場の実践において、どのように生かすかを実環境で実際に操作しながら試せたことで、参加者が「現場で使える実践スキル」を身に付ける機会が得られました。クラウド人材育成は一段と加速度を増すことになり、こうした成果が早くも普段の業務において表れはじめていると佐藤氏は語ります。
佐藤氏
AWSを使ったシステム運用業務を引き継ぐ際、すでにAWS Jamを通じてAWSの仕様や勘所を理解できていたので、自信を持って取り組めるようになりました。
AWS Jamの副次的な効果として「普段は異なるチームで業務を行っている社員同士が、共にグループワークに取り組むことで、チームの垣根を越えた社員同士のコミュニケーション活性化にもつながりました」と水野氏は続けます。
また、同社では今回のAWS Jamの成果を受けて、今後は若手や資格取得対象者だけでなく、より多くの社員にAWS Jamを体験してもらい、AWSのスキル向上の足掛かりにしていく予定です。
水野氏
弊社にとって、AWSのスキルは必須になりつつあるので、業務で必要になってから学習するのではなく、その時に備えて準備し、スキルを日々磨くことが重要だと思います。また、それは未来の私たちの業務を支えることにも確実につながります。
そのために、より多くの社員に、ぜひAWS Jamを体験してもらいたいですね。加えて、今後はAWS以外のクラウド研修や実践演習、学習者同士のコミュニティ作りにも、アシストさんのご支援いただきながら取り組んでいきたいと考えています。
- ※本稿は取材時の内容に基づくものです。製品やお客様情報など最新の情報と異なる場合がありますので、ご了承ください。
- ※記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
お客様情報
会社名 | 株式会社トインクス |
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本社 | 宮城県仙台市青葉区中央二丁目9番10号 |
設立 | 2001年7月1日(合併) |
URL | https://www.toinx.co.jp/ |
従業員数 | 798名(2025年4月現在) |
取材日 | 2025年7月 |
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