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オンプレミスのExadataで稼働する基幹DB群を「ExaDB-D」のクラウド環境へと全面移行!

株式会社 荏原製作所

導入製品/サービス…
Oracle Cloud Infrastructure  Oracle Exadata  Oracle Database  

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「システムの老朽化やリソースの不足などデータベース運用にまつわる課題がExaDB-D環境への移行で解決でき、保守費用軽減や可用性向上といった効果も同時に得られました」

株式会社 荏原製作所
情報通信統括部 ITアーキテクト部 インフラ・システム課
福島 康平 氏

課題/背景

  • 中期経営計画の重点項目の1つに経営インフラの高度化・効率化があり、安定的なデータベース基盤が求められた
  • 共通データベース基盤のハードウェアの老朽化やOracle Databaseの保守切れに対応する必要があった
  • 事業拡大に伴いシステム需要が高まったことで、データベース基盤のCPUやディスクのリソースがひっ迫していた
  • オンプレミスのハードウェアやソフトウェアの保守費の負担が年々が増え、重く圧し掛かっていた

対策

  • 事業継続に向け、Oracle Real Application Clusters(以下、RAC)の機能は不可欠であり、コストも抑えて提供できるExaDB-Dを選択
  • 移行先の選定から新データベース基盤の設計、構築、移行作業に至るまでアシストの支援サービスを活用
  • Oracle Databaseのバージョン変更の影響を事前に把握するため、Oracle Real Application Testing(以下、RAT)を採用し、スムーズな移行を実現

効果

  • 全データベースのOCIへの移行を完了し、経営インフラの高度化・効率化を推進。グローバルITインフラ基盤の標準化と事業拡大への迅速な対応を実現
  • オンプレミスの環境で抱えていた「システムの老朽化」「リソースの不足」「保守費用の増加」などの課題を一気に解決
  • ハードウェアの運用が不要になり運用効率が向上。BCPのサービスを活用して可用性の向上も実現

システム概要図


システム概要図


基幹システムを含む265のシステムを支える共通データベース基盤のクラウド移行を検討


1912年の創業以来、祖業であるポンプ装置の製造を中心に、世界トップレベルの技術力を武器に日本を代表するグローバル製造業として事業を成長させてきた荏原製作所。今日ではポンプメーカーとしてはもちろん、半導体製造装置や廃棄物資源循環ソリューションの分野でも大きな存在感を示しています。

同社は、2030年にありたい姿を描いた「E-Vision 2030」というビジョンの達成に向け、3ヵ月の中期経営計画「e-Plan 2025」を遂行しています。この中の重要施策の1つに「経営インフラの高度化/効率化」を挙げ、IT基盤が関連する具体的な施策として、現在「全社ERPシステム展開」と「IaaSマイグレーション」を推進しています。

特に後者では、社内のあらゆる業務システムのクラウド移行を進めており、それらを下支えする共通データベース基盤も、2022年からクラウド移行の検討を始めました。基幹システムをはじめ、265のシステムを支える基盤はオンプレミスで運用していましたが、同社 情報通信統括部 ITアーキテクト部 インフラ・システム課 福島 康平氏によると、その運用にはいくつかの課題を抱えていたと言います。

福島氏  Exadataともう1台のサーバーでOracle Databaseを稼働していましたが、ハードウェアは老朽化し、Oracle Databaseもサポートが切れた古いバージョンを利用していたため、様々なリスクを抱えていました。また、利用システムが増えるに従い、CPUやディスクなどのリソースもひっ迫し、Oracle Databaseのライセンスコストの負担も年々重く圧し掛かっていました。

共通データベース基盤のクラウド移行には、これらの課題を解決できるプラットフォームへの移行が求められていました。


移行先として性能・可用性・コストに優れるExaDB-Dを採用


当初は、ライセンスコスト削減のため、自社に最適なデータベース製品の選定も検討しましたが、性能、可用性、運用品質の低下や周辺システムの改修負担などのリスクを鑑みた結果、現状課題の早期解決、開発・運用の品質維持の両立には、Oracle Databaseの利用継続が必須であるという判断になりました。

そこで、複数のクラウドプラットフォーム上でそれぞれのOracle Databaseを使って、共通データベース基盤を構築した場合の「性能」「可用性」「コスト」のシミュレーション・評価を行ったところ、オラクル社が運営するクラウドプラットフォームのOCI上で、Exadataの環境を専有できるExaDB-Dが最も要件に合致することが分かりました。

福島氏  OCI以外のメガクラウドのPaaSデータベースへの移行も検討しましたが、当社は、Exadataの固有機能を利用していたので、ExaDB-D以外では同等の性能を実現できないことが分かりました。また、RACが使えないので、現行と同レベルの可用性を確保することが困難でした。

ExaDB-Dは、Exadataに固有の高速スキャン機能(SmartScan)や、RACを問題なく利用できるため、現行と同等の性能を達成できるとともに、万が一の障害発生時にも影響時間を最小限に抑えることができます。さらに、コスト面でも同社の利用想定構成において、メガクラウドのPaaSデータベースは、ExaDB-Dの約4倍のOracle Databaseライセンスコストが掛かることが判明しました。

これらが決め手となり、共通データベース基盤の移行先として、ExaDB-Dの採用が正式に決まりました。次期データベース基盤の選定作業は、既存環境の分析結果を基にアシストが様々な観点から提案や助言を行いました。


265のアプリケーションが利用する計19のデータベースのOCI移行を無事完了


オラクル社からも、ExaDB-Dの最適な設計・設定に関する数々の提案や助言を受けながら、2022年に新共通データベース基盤の設計作業を開始。また、移行作業の実施フェーズは、アシストが全面的な支援を提供し、2023年から具体的な構築作業を始め、最終的には、13回に分けて計19のデータベースをオンプレミスからExaDB-Dへと移行しました。

福島氏  データベースの移行方式として、当初はOracle GoldenGateの利用も検討しましたが、移行元の環境にOracle GoldenGateを利用できるだけのリソースがなかったので、データのエクスポート・インポートによるData Pump方式を採用しました。RATを事前に活用し、移行に伴うアプリケーションへの影響が軽微であることと、移行対象のSQLの98%は移行後の性能が同等以上であることも確認できました。

2024年末、ExaDB-Dの環境上で新たに稼働を開始した新共通データベース基盤は、大規模で重要な基盤として優れた性能を発揮。また、RACの実装により、障害時の短時間でのフェイルオーバーもオンプレミスと同等のレベルで可能になりました。コスト面もOracle Databaseのライセンスコストを大幅に抑えることができました。


OCIとメガクラウドを組み合わせたマルチクラウド環境の快適な運用を実現


ExaDB-Dへの移行により、オンプレミスの共通データベース基盤が抱えていた課題は全て解決できました。加えて、当初は想定していなかったメリットも享受できるようになったと福島氏は語ります。

福島氏  クラウド移行でハードウェアの運用に掛かる手間が不要になり、運用効率が大幅にアップしました。また、スタンバイ環境を新たに設けるなど、ExaDB-Dが提供するRACやOracle Data Guardを利用して災害対策環境にデータを同期したりと、オンプレミスよりむしろ高い事業継続性を達成できました。

同社は、他のメガクラウド上で多数の業務システムを運用していますが、OCIと通信を行う際に発生するレイテンシも最小限に抑えられており、従来のオンプレミス・メガクラウド間の通信と同等の性能を発揮しています。

また、一部の低レイテンシの要件を持つアプリケーションは、OCI上でアプリケーションを実行し、共通データベース基盤との間で低レイテンシの通信が可能な環境を別途用意しています。現時点では、新共通データベース基盤は国内からの利用が中心ですが、今後は、海外拠点からのアクセスも予定しています。

福島氏  海外拠点のシステムからOCI上の共通データベース基盤を利用したいという要望が寄せられているので、今後はニーズに応える構成の見直しを行う予定です。OCIの他のサービスも積極的に活用して、構成やコストのさらなる最適化も図っていきたいですね。これらの施策を進めていく上でも、アシストにはぜひこれまで通り価値の高い提案をお願いできればと考えています。


取材協力

株式会社 荏原製作所
 情報通信統括部 ITアーキテクト部 インフラ・システム課
  斉藤 有弘 氏(写真 左)
  磯田 明宏 氏(写真 中央)
  福島 康平 氏(写真 右)


  • 本稿は取材時の内容に基づくものです。製品やお客様情報など最新の情報と異なる場合がありますので、ご了承ください。
  • Oracle®、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。NetSuiteは、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いたクラウド・カンパニーです。その他、記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

お客様情報

会社名 株式会社 荏原製作所
本社 東京都大田区羽田旭町11-1
設立 1920年5月
URL https://www.ebara.com/jp-ja/
従業員数 連結 20,510名、単体 5,109名
取材日 2025年5月

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