定型業務を自動化しRPAを実現!情報システム部門の働き方とユーザーの業務効率を大幅改善へ
エリオットグループ
- 導入製品/サービス…
- DataSpider Servista
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荏原製作所を親会社に持ち、コンプレッサーや蒸気タービンなどの設計・製造を行うエリオットグループでは、全社で働き方改革を推進し、知的生産性の向上に取り組んでいます。情報システム課は、基幹システムの補完ツールとしてDataSpider Servista
(以下、DataSpider)を導入。全社の業務改善にも活用することで、同社の働き方改革に貢献する部門へと進化しました。さらに注目すべきは、開発経験のない社員が開発業務を担ったこと。チーム内の働き方も変えた取り組みでした。 |
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導入のポイント
1.操作性の良さにより経験ゼロの実務担当者による開発を実現
2.定型業務の自動化によりリードタイムおよびコストが1/2に削減
3.ユーザーからの業務改善アイデアをカタチにできる土壌が整備
課題
- 基幹システム(ERP)へのアドオン開発は属人化、コスト増の課題を抱え、ユーザー部門からの改善要望への対応が追いついていなかった
- リードタイムの短縮やコストダウンを目的に、業務の効率化、自動化を進める必要があった
対策
- DataSpiderを導入し、ERPのアドオン開発をスピーディーに行えるように改善
- ノンプログラミングで開発できる特性を活かし、開発未経験者が開発を担当
効果
- RPAを実現し、様々な業務が自動化。従来と比較するとリードタイムは60%、コストは50%削減
- ユーザーからの業務改善アイデアを叶える土壌ができた
- 定型業務に就いていた社員の働き方を変えた好例として社内で注目
システムの構成イメージ
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RPA(定型業務の自動化)により、考える業務へのシフトを
石油精製・石油化学プラントで使用されるコンプレッサーや蒸気タービンなどの設計・製造を行っているエリオットグループ。受注生産が基本で、設計から調達、製造、アフターサービスまで一貫したサービスを提供しています。その中で情報システム部門は、社内のITシステムやインフラの構築、維持管理、その機能改善、さらにITを活用した業務改善のサポートなどを担っています。
近年は、全社でリードタイムの短縮・コストダウンに取り組み、ITを使った業務効率化を進めています。それに伴い、社員は今まで以上に「考える業務」へシフトすることが求められるようになりました。情報システム部門では、ITによる業務効率化のサポートを率先して行っていますが、当初は大きな課題があったといいます。
アドオン開発の属人化とコストが業務効率化の課題
飯田 仁氏 情報システム部門を牽引し、ITの視点で働き方改革に携わる |
飯田氏
2015年に基幹システムとしてERP(Oracle EBS)をカットオーバーし、利用しています。そのアドオン開発には高度なスキルが必要で、属人化と開発コストが課題でした。ユーザー部門からERP関連の業務に関し、当初15件くらい機能改善の要望があったのですが、我々はその対応に四苦八苦。外注もしながら、スキマ時間を利用して追われるように対応していました。
そもそもERPの導入には業務改善や効率化というテーマがありましたが、要望を挙げてもなかなか実現されないため、ユーザーも改善に対して消極的になっていきました。これでは業務改善が進みません。我々はもっと効率的な開発ができないか、模索を始めました。
── 当時、ユーザー部門からはどのような要望があったのですか。
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森川氏
代表的なものは、帳票に関する要望です。帳票ツールでERPのデータを印刷するのですが、例えば「1枚目に宛名、2枚目に注文書、3名目に納品書」のような、用紙毎にレイアウトが異なる組み合わせ帳票の出力には対応していませんでした。そのためプリンターの前で印刷が終わるのを待ち、別の用紙をセットして再度待ち、という手間が発生していました。 |
DataSpiderを使った開発により、働き方に変化が生まれる
── DataSpiderでの開発は、技術者ではない方が担っていると伺いました。
飯田氏
DataSpiderの良いところは、アイコンを使ったわかりやすいGUIです。これを見たとき、一般職として採用された、チーム内で定型業務に就く社員でも開発ができるのではと思いました。定型業務を担当する社員は、業務内容を熟知しているので手順を詳細化でき、その真価を発揮できる仕事になると考えたのです。
── そこで、矢後さんがDataSpiderの開発担当者として抜擢されたのですね。
矢後 加奈子氏 従来は定型業務を担っていたが、DataSpiderを使った開発を担当 |
矢後氏
最初は「できるのかな…」と不安でした。私は情報システム部門に在籍していますが、開発やプログラムのことは全く知らず、未知の世界でしたので。でも、DataSpiderはアイコンが並んで処理のフローが見えるので、入りやすかったです。
森川氏
知らない作業をするのは、誰でもストレスを感じるもの。最初は、私が組んだものを模倣してもらうところから始めて、手を動かしながら全体理解につなげました。「できた」という感覚を、早い段階で感じさせることが大事だと思います。
飯田氏
アシストの研修にも参加してもらいました。でも、だからといって、「研修に行ったからできるでしょ」とは絶対に言わないと決めていました。なんとなく覚えているくらいでいい、やるうちに覚える、というのが合言葉でしたね。
矢後氏
徐々に使い方を覚えていき、5~6本ほどの仕組みをDataSpiderで開発しました。今は、私自身が担っている定型業務だけでも作業時間は以前の1/2になりました。減った分の作業時間は、他部署の業務改善にまつわる開発に充てています。まだまだ勉強中で大変ですが、変わっていかなければいけないし、それが評価されるのは嬉しく、良いことだなと思います。
飯田氏
DataSpiderというツールを活用することで、技術者ではなくても開発に携われるようになりました。定型業務に就いていた社員の働き方を変えたことも、一つの好事例として捉えられています。
ユーザーの業務が圧倒的に効率化!業務改善がさらなるアイデアにつながる
── DataSpiderによってどのような業務改善が実現しましたか。
森川氏
一番の課題であった組み合わせ帳票の出力、印刷までを自動化することができました。プリンターの前で誰かが待つ必要もなくなり、全体として50%の工数削減につながりました。また、ERPに対するデータの「一括参照と一括更新」を、担当者がExcelファイルから行えるようになりました。さらに製造工程では異常データを自動検知し、アラートメールを通知できるようになるなど、様々な業務がDataSpiderによって改善されています。今は、機械のセンサーデータとも連携し、機械の動きや作業状況を大型ディスプレーに表示するIoTダッシュボードも計画中です。
── ユーザーからの機能改善をスピーディに叶えられるようになり、社内ではどのような変化がありましたか。
森川氏
ユーザーから「こういうのもできないか?」「時間がこれだけ減るんだけど、どうかな?」など雑談レベルで話しに来てくれることが多くなりました。ITでの業務改善が進むにつれ、さらに業務改善のアイデアが出てくるという好循環が生まれているのを感じます。
飯田氏
今は、RPAの第一歩を踏み出した段階です。今後も、様々なデータ連携ができるDataSpiderの特性を活かして社内のあらゆる定型業務を自動化し、業務改善を図っていきます。
<取材協力> エリオットグループ 管理部 情報システム課
エリオットグループ様の事例記事(PDF)をダウンロード
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・RPA(定型業務の自動化)により、
考える業務へのシフトを
・アドオン開発の属人化とコストが業務効率化の課題
・DataSpiderを使った開発により、
働き方に変化が生まれる
・ユーザーの業務が圧倒的に効率化!
業務改善がさらなるアイデアにつながる
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お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | エリオットグループ |
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概要 | 世界中の石油化学プラントなどで使用されるコンプレッサーや蒸気タービンなどの設計・製造を行う。荏原製作所を親会社に持ち、エンジニアリングと製造の拠点を千葉県袖ケ浦市と米国ペンシルバニア州に持つ。 |
所在地 | 千葉県袖ケ浦市中袖20-1 |
創立 | 2011年 |
資本金 | 450百万円(2017年12月末現在) |
従業員数 | 単体441名(2017年12月末現在) |
URL | https://www.elliott-turbo.com/jp/ |
取材日 | 2018年4月 |
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