Salesforce.comやNotesとのデータ連携のみならず、業務の自動化による変革を推進
河村電器産業株式会社
- 導入製品/サービス…
- DataSpider Servista
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受配電設備等の製造販売を手掛ける河村電器産業株式会社(以下、河村電器産業)では、アプレッソのデータ連携ツールDataSpider Servista (以下、DataSpider)を導入して4年目。当初の導入目的はLotus Notes(以下、Notes)とのデータ連携でしたが、その後はSalesforce.comとのデータ連携を始め、営業部門や生産事業部の様々な業務を自動化するなど、DataSpiderは河村電器産業の業務変革に欠かせないものとなっています。 |
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導入のポイント
1.Notesからのデータ移行やSalesforce.comの導入に関わる業務システムとのデータ連携を実現
2.手作業の受注/発注データ処理を自動化し、業務の効率化に成功
3.簡単に新たな情報化の仕組みを作成でき、開発工程の可視化で引き継ぎもスムーズに
課題
- Windows 7への移行を機に、Notesの機能を他アプリケーションへ順次移行することを検討。グループウェア機能をサイボウズ ガルーンへ移行する他、営業支援システムの導入なども念頭に置き、Notesからデータを移行するための仕組みが必要になった。
対策
- Notesからデータ移行を行う仕組みとして選ばれたDataSpider。Salesforce.comが導入されたことを受けて、営業関連データの移行や、業務システムとの連携など、システム間のデータ連携に用いられた。
効果
- Salesforce.comなど関連システムにDataSpiderを利用して受注データを登録することで、手作業で行っていた受注処理の自動化を実現。受注予定データの取り込みなど、作業時間の削減や在庫の適正化といった業務の自動化/効率化にも活用されている。
受注処理の仕組み
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クライアントOSの更新がきっかけでデータ移行の仕組みが必要に
河村電器産業の情報システム部では、ITによる業務の効率化に務めています。1,900名近くいる従業員のIT改革を担う部内には、ITを用いた企画立案やプロジェクト管理を主に担当する「企画グループ」と、プログラムやスクリプトなどの開発実務を中心とする「設計開発グループ」の2つのグループがあり、30名ほどが在籍しています。企画グループで課長を務めている木村円氏は、情報システム部について次のように考えています。
木村氏
情報システム部としては、システム側から社員の仕事をどのように改善し、効率良くしていくかを示すことが、重要なミッションの1つであると考えています。それはユーザが想定していない部分や要望しきれていない部分についても同様です。我々がユーザの立場に立って、その部署で働いていたらどこを改善するかを想像し、考えた上で提案し、『こうなったら良いと思わないか?』と、その変革の姿を見せていこうと考えています。
長らく、JavaやCOBOLで構築された基幹系システムとNotesをベースとした情報系システムが中心のIT環境でしたが、Windows XPのサポート終了に伴うWindows 7への移行を機に、様々な機能を提供していたNotesアプリケーションを順次、他アプリケーションへと移行する方針を立て、検討を開始しました。また、営業支援システムの導入なども念頭に置き、それらへNotesからデータを移行するための仕組みを導入することにしました。
DataSpider Servistaをアプリケーション移行やシステム間連携に活用
このアプリケーション移行を行う仕組みとして選ばれたのが、アシストから提案を受けていたDataSpider Servista(以下、DataSpider)でした。当時の事情に詳しい、設計開発グループの佐藤公昭氏は、次のように説明します。
佐藤氏
実は、以前にも別件でDataSpiderを検討したことがありました。私が長年やってきたのはCOBOLプログラミングですが、アイコンを配置して開発するDataSpiderは敷居が低く、操作が簡単だと感じました。当時検討していたのは、情報システム部内の作業効率改善が目的で導入には至りませんでしたが、Notesからのデータ移行が必要となったのをきっかけにDataSpiderの導入を決定しました。
2013年3月、DataSpiderを導入。DataSpiderが持つDominoアダプタとSalesforceアダプタを介してSalesforceへデータが移行されました。営業部門ではタブレット端末が利用されるようになり、モバイルで利用できる営業支援システムとして、2014年12月にはSalesforce.comを導入。ここでもDataSpiderは、営業関連データの移行や業務システムとの連携に用いられることになりました。
佐藤氏
Salesforce.comの導入では、我々にとって初となる、オンプレミスの業務システムとクラウドを連携させる開発となり、スクラッチでの開発作業は困難を伴うことが予想されました。DataSpiderがなければ、この連携の実現は難しかったと思います。
無駄な作業をなくし、情報精度も向上
Salesforce.comの導入プロジェクトが一区切りついた後、2015年の夏頃から、業務改善へのDataSpider活用が本格的に動き出しました。
この仕組みにより、受注メールの処理に必要な作業時間は「ゼロ」になりました。また、受注予定情報の取り込みにもDataSpiderを活用しています。CSV形式でダウンロードされたデータを自動的に関連システムに反映する仕組みを作ることにより、計画生産の精度が大幅に高まって在庫の適正化を図ることができました。 |
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まずは、受注にまつわるデータ処理です。同社のある部署では、主に住宅メーカーやゼネコンなどの取引先から受注します。注文はメールで届き、データ登録やタスクの割り振りなどの手作業に月あたり12時間もかかっていました。この改善に取り組んだのは、企画グループ 企画チームの上杉昌弘氏でした。
上杉氏
受信したメールの添付ファイルをDataSpiderを使ってSalesforce.comを始めとする関連システムに自動登録し、タスクの割り振りも自動的に行われるようにしました。DataSpiderの開発期間は約1.5日、2016年1月には運用開始しました。もし手組みの開発なら、この連携部分に2ヵ月程度かかったはずなので、費用対効果を考えると見合わせていたかもしれません。
情報システム部全体で、さらなるDataSpiderの活用を目指す
情報システム部門内でもDataSpider活用の動きが広がっています。基幹系システムを始めとするシステム間連携はもちろん、システムの活用度を見るためのログ処理などにも使用されています。2016年夏には、情報システム部メンバーがアシストによるDataSpiderの研修を改めて受講しました。以来、情報システム部全体で活用が進んでいると木村氏は言います。
木村氏
DataSpiderで業務改善を行っている領域は、今や営業関連だけでも10以上あります。DataSpiderは新たな情報化の仕組みを手間なく作ることができ、これまで時間の掛かっていたことも、短期間で実現できます。さらに、途中から別の担当者が開発することになっても、ロジックが可視化されているため、引き継ぎが非常にスムーズに行えます。
DataSpiderは、今では河村電器産業の業務改革に欠かせない存在となっています。
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・クライアントOSの更新がきっかけでデータ移行の仕組
みが必要に
・DataSpider Servistaをアプリケーション移行や
システム間連携に活用
・無駄な作業をなくし、情報精度も向上
・情報システム部全体で、さらなるDataSpiderの
活用を目指す
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お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | 河村電器産業株式会社 |
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概要 | 大正8(1919)年創業。分電盤やブレーカー、高圧受電設備(キュービクル)、キャビネットやシステムラックなどを製造・販売し、国内トップクラスのシェアを誇る配電関連メーカーです。 |
本社 | 愛知県瀬戸市暁町3番86 |
設立 | 昭和4年(1929年) |
資本金 | 18億340万円 |
従業員数 | 1,892名(2017年3月31日現在) |
URL | http://www.kawamura.co.jp/ |
取材日 | 2016年12月 |
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