路線バスの乗降データを可視化!運賃改定シミュレーションやKPI測定で、地域密着型のバス運行を支える
長崎自動車株式会社
- 導入製品/サービス…
- WebFOCUS Qlik DataSpider Servista aebis
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長崎バスは、運賃の精算にICカードやバーコード付き整理券を導入し、運行したすべてのバスの乗降データを取得しています。年間5,000万件を超える大量の乗降データを基に、KPI測定や路線分析、運賃改定シミュレーションを実施し、ダイヤ改正や適正運賃の設定などバス事業のサービス向上に活用しています。 |
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導入のPOINT
1. 運行統計レポートを月次から日次へ。ウェブから参照して迅速にKPIを測定(WebFOCUS)
2. 1便単位の乗降データから顧客動向を把握。路線分析や運賃シミュレーションでデータ分析(QlikView)
3. オープン化で分散したデータをつなぐ連携基盤を構築。分析データの集約と加工にも活用(DataSpider)
課題
- ホストから出力するバス運行の統計月報は、見づらくポイントがわかりにくい
- 収支や増税、人口動向等の要因に応じた最適なダイヤ/運賃設定が必須
- システムのオープン化にあたり、最短/低コストのデータ連携手段を模索
対策
- 月報のレポート化とウェブからのデータ参照/抽出にWebFOCUSを導入
- 路線分析と運賃改定シミュレーションにQlikViewを導入
- 各種バス運行システムとのデータ統合基盤にDataSpiderを導入
効果
- バス運行の輸送実績を月報・日報として即座に展開、グラフでわかりやすく表現
- 乗降データを基にした的確な収益予測を実現、18年ぶりの運賃改定に成功
- データ連携の共通基盤を構築、個別開発を回避して最短/低コストで移行
システム概要イメージ
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運行バスの乗降情報をすべてデータ化
── 長崎バスについて教えてください。
長崎自動車は、公共交通の乗合バスである「長崎バス」をコア事業としています。新幹線や飛行機を大動脈に例えるなら、バスは毛細血管として長崎に路線をはりめぐらし、地域のくらしを支えています。
── ICカードをいち早く導入されていますね。
長崎スマートカードという他社間相互利用が可能なICカードを全国のバスで初めて導入しています。お客様は乗降時にこのカードをカードリーダーにかざすだけで精算でき、同時に私たちは、どのバス停で乗車し降車されたのかデータを取得しています。
── 現金精算の場合は、どう対応されていますか?
乗車時に発行する整理券にバーコードを印字していまして、降車時にこの整理券が運賃箱に入れられると、バーコードを読み取ってモニターに運賃を表示します。お客様には乗車区間に応じた運賃をお知らせするとともに、乗降情報はデータとして収集しています。
── 全国で見ても、長崎県の乗合バス利用者はトップクラスですね。
長崎ではバスが公共交通の中心的役割りを果たしていることもあって、乗降データは年間5,000万件を超えています。ICカードと現金の両方の乗降データを取得しているということは、つまりバスの輸送実績をほぼ網羅できていますから、ここから何を読み取るか、というのがデータ分析の大きなポイントになりますね。
乗降データを基にKPI測定 1便ごとの動向をつかむ
── どのような視点からデータを分析していますか?
まず、バス運行に関する統計レポート(WebFOCUS)で、輸送実績や定期券発行実績、故障、乗務員の勤務実績を見ています。例えば輸送実績では、運行回数や走行キロ、収入や輸送人員、キロ当たり収入などの指標とそれに対する計画比、前年比をグラフで表現していて、マネジメント層が現状把握に活用しています。
── KPIの定点観測に役立てられているのですね。
WebFOCUSの導入によって、これまで紙で配布していた月報をウェブの月報・日報として展開できるようになりました。営業所でもWebFOCUSにアクセスするだけで、管轄内の日次の売上や運行状況を把握できます。
── 乗降データから利用者の動向も見えてきますか?
QlikViewは大量データを明細レベルで扱えますから、これまで不可能だった1便ごとの収支状況まで可視化されました。乗降の多い区間と時間帯がわかれば運行間隔を狭めるダイヤを検討できますし、乗降の多い区間を走行しているのに収支が伸び悩んでいる系統があればその系統の認知度が低いからでは?といった発見や提案につながります。
運賃改定シミュレーションで最適運賃を見極める
── 運賃を切り口にした分析もされていますか?
2014年の消費税増税を受けて運賃の見直しが必要になったのですが、前回の運賃改定は18年前。当時のノウハウを知る人がおらず経験に頼れない中、QlikViewで乗降データをフル活用したシミュレーションを繰り返しました。
── データに基づいた予測や検証ができましたか?
収益への影響を的確に予測できましたから、QlikView無しに今回の運賃改定はできませんでした。国土交通省への申請にも有効でしたし、経営的判断として正しい運賃の上げ方ができたと評価しています。
── システム面では、情報活用の取り組みはどう変化しましたか?
ユーザ部門から分析ニーズが高まっていた時は、まさにシステム側でもホストコンピュータからオープン化への対応が求められていました。バーコード付き整理券は先行して導入されていましたからデータの重要性にはいち早く気づいていたものの、システム現場では手作業でデータを集め、ホストからCOBOLでデータを取り出し、紙に出力してユーザ部門に手渡すという状況でした。
── オープン化すると、分散したシステムからのデータの集約が課題になりますね。
ホストではデータのつなぎあわせは手組みで行っていましたが、この部分をDataSpiderで全面的に置き換えました。QlikViewの前段のデータ処理として導入しましたが、現在では全社共通のデータ連携基盤として活用しています。クラウドなど連携すべきシステムが続々と増えていますから、GUI設定だけでデータがつながる効果はそのたびに実感しています。
ニーズをさらに読み解き、サービスに変えていく
── 情報活用によって創出された効果を教えてください。
見るべき指標はWebFOCUSのレポートでいつでも確認できますし、レポート内のデータはExcelにエクスポートできますから、現場でのデータ活用も促進されています。また定期券など定額商品において、乗車区間のキロ数に応じた収入按分もQlikViewで簡単に実現でき、運行サービスや収支に直結するデータ活用が始まっています。最大の効果は、路線バス事業で発生するあらゆるデータをユーザ部門で活用できる環境を提供できたことです。
── 今後の展開をお聞かせください。
さらにデータを読み解くことで、私たちのサービスとお客様の潜在的な要望とのギャップを見つけ出してビジネスチャンスにつなげていきたいですね。地図を使ったエリア分析にヒントがあると考えています。今回アシストにはBIソリューションを総合的に提案してもらいましたので、長崎バスの情報活用の取り組みの全面的な支援を今後も期待したいです。
取材協力
長崎自動車 自動車部 業務課 課長 八谷修 氏
長崎バス情報サービス ICT開発部 部長 濵本剛一 氏
長崎バス情報サービス ICT開発部 ICT開発課 課長 髙木伸吾氏
お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
| 会社名 | 長崎自動車株式会社 |
|---|---|
| 概要 | 長崎市内一円および西彼、長崎半島の全域において地域に密着した乗合バス事業を展開。商業施設「みらい長崎ココウォーク」やホテル日航ハウステンボスなどの宿泊事業をはじめ、旅行業、保険代理店等、長崎のくらしを支えています。 |
| 本社 | 長崎市新地町3番17号 |
| 設立 | 昭和11年4月28日 |
| 資本金 | 7億8千万円 |
| 従業員数 | 994名(平成27年4月現在) |
| URL | http://www.nagasaki-bus.co.jp/bus/ |
| 取材日 | 2016年3月 |
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