物流を止めないための「システム安定稼働」 開発・本番一貫したアプリケーション性能管理にJENNIFERは不可欠
株式会社セイノー情報サービス
- 導入製品/サービス…
- JENNIFER
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物流の課題をITで解決する株式会社セイノー情報サービスでは、クラウドサービスでのアプリケーション障害発生を機に、システム安定稼働を最重要課題に掲げ、アプリケーション性能管理に着目。優れたUIとコストパフォーマンスを評価してJENNIFER を採用した同社は、開発・本番環境双方に活用することで、状況の変化に即座に気づいていち早く対処することが可能となり、ビジネスを止めない、安定したシステム運用が実現できる体制を確立しました。 |
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導入のPOINT
1.物流という社会インフラ業務を止めないために、提供するクラウドソリューションの安定稼働を何より重視
2.システム運用時のみならず開発時からアプリケーション性能に着目
3.JENNIFERの導入により開発・本番一貫体制でのアプリケーション性能管理を実現
課題/背景
- クラウド方式のソリューション提供が大幅に増加する中、パフォーマンス障害が発生
- 原因特定に時間がかかり、顧客の業務に影響が及ぶ
- サーバの死活監視、リソース監視は既に行っていたが、アプリケーションの性能管理の必要性を痛感
対策
- クラウドビジネスの成長に向け、システム安定稼働は不可欠と判断し、様々な改善活動を開始
- アプリケーション性能の安定のために、APMツールの導入を検討
- 導入当初から、本番環境のみならず開発時においてもアプリケーション性能測定を決断
効果
- 問題発生時の切り分け・初動フェーズの所要時間として、最大で数時間要していたのが30分程度へと大きく改善
- 開発時のパフォーマンステストルールを刷新し、テストが不十分なまま本番リリースされない体制を確立
- パフォーマンステスト自体も効率的に実施可能な体制を整備
- バッチ処理のモニタリングにも適用し効果を拡大
活用イメージ
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パフォーマンス障害を契機に、システム安定稼働を最重要視
株式会社セイノー情報サービスは、西濃運輸グループの情報戦略会社として1984年に設立されました。セイノーグループが提供する物流サービスをITで支援することはもちろん、一般企業の物流・ロジスティクス最適化支援にも大きく注力。その比率は現在内販事業が38%、外販事業が62%となっており、産業界からLead Logistics Providerとして高い信頼を獲得しています。近年では、国土交通省が推進する戦略的イノベーション創造プログラムに参画。地域物流のスマート化に向け研究責任者として概念実証実験に取り組むなど、企業の枠を超えた社会最適化活動にも力を入れています。
同社では、2010年代に入り、外販事業において、クラウド方式のソリューション提供が大幅に増加していました。そうした中で2013年度末に発生したのが、あるクラウドサービスのパフォーマンス障害でした。システム監視ツールを使ったインスタンスの死活監視、リソース監視は長く実施していたのですが、それだけではつかみきれない障害でした。このサービスを利用している顧客企業に業務影響が発生したことを同社は何よりも問題視。クラウドサービスの今後の成長を考えると、システムの安定稼働は不可欠と判断しました。そして、様々な改善活動を開始するとともに、アプリケーション性能管理の重要性を認識し、ツールの導入を検討することになりました。
優れたUIとコストパフォーマンスを評価してJENNIFERを採用
同社 技術部では、パートナー企業からあるアプリケーション性能管理(APM)ツールの紹介があり、導入に向けて機能検証を開始しました。しかし、ダッシュボードの見やすさや複数画面に分かれるデータ管理などユーザーインターフェースの使い勝手に違和感があり、価格にも懸念を抱いて、導入には踏み切れていませんでした。そのタイミングでアシストの紹介したAPMツールがJENNIFERでした。綿密な検証の結果、前述のツールで懸念点となっていたユーザーインターフェースとコストパフォーマンスで優ったことから、採用を決定しました。
特に、重要視していたダッシュボードが見やすく、トランザクション中にキューがたまって処理が遅くなるとグラフ画面が赤くなり、パフォーマンスが悪化していく様子が一目で見てとれることが導入の決め手となりました。また価格に関しては、カバー範囲が異なるため一概には言えないものの、検討していた別のツールに比べてコストパフォーマンスが高かったことも評価ポイントでした。
同社にとって、アシストからサポートが受けられることも決定を後押ししました。セイノー情報サービスの本社のある中部地区にアシストも活動拠点を置いており、パートナーとしてフットワークの軽さを期待でき、さらに長年にわたって取引関係があり安心感も高かったといいます。
開発・本番一貫体制でのアプリケーション性能管理を実現
同社の取り組みで何といっても特筆すべきは、2015年6月からの利用開始の際、まず開発環境からJENNIFERを導入し、本番環境とともに開発環境でも活用し続けることを最初から決定していたことです。理由は二つありました。一つは、JENNIFERの動作や機能を見極めるには、開発環境がより適切であったためです。もう一つは、本番ではなく開発時から実施した方がより低いコストでパフォーマンス改善が図れるからです。システム開発における「1:10:100の法則」、本番環境で見つかった問題解決コストが100とすると、開発時では10、設計時には1で済むことを同社は熟知しています。
また、2019年5月にJENNIFER5へアップデートしてからは、監視対象をアプリケーションサーバだけでなく、DBサーバで行うバッチ処理にも拡大。開発時にはデバッグ用途に、本番ではデータベースへのデータ蓄積により、パフォーマンス維持のためにインデックスの張り直しの必要性を見極めて効率化を図っています。バッチ処理でも、開発時から本番環境に至るまで一貫したパフォーマンス管理が行われています。
例えば開発時、開発者はあらかじめチェック項目を満たすようパフォーマンステストを行い、その実施結果はワークフローツールを通じて、チームリーダーとマネージャーにリアルタイムに共有されることになっています。また、技術部、開発部では、パフォーマンスに責任を持つ管理者を任命。月1回、パフォーマンス改善会議を開催し、JENNIFERのデータを基に、気になるアプリケーションの改善策を協議するとともに、PDCAサイクルを回して継続的に改善結果を追跡しています。
JENNIFER導入の結果、本番環境で問題が発生した際の調査で、初動フェーズにかかる所要時間が大きく短縮されました。具体的には、問題の切り分けだけで数10分~数時間も要していたのが、数分~30分に減少しています。また、アプリケーション担当者でなくても調査ポイントの絞りこみが行え、これらが迅速な問題解決につながっています。さらに、JENNIFER導入を機に開発時のパフォーマンステストルールを刷新、テストが不十分なまま本番リリースされない体制を完全に確立しました。
今後はJENNIFERが収集したデータの長期傾向分析の自動化やクライアント視点の把握に期待
現在では新しいサーバを構築する際には必ずJENNIFERを導入し、その導入設定も標準化され、環境の水平展開がすっかり浸透しているというセイノー情報サービス。今後はJENNIFERのAPIを活用した自動的なデータ抽出による分析の効率化を視野にいれています。同社では、これまでも長期的なデータの傾向分析によって、短期的なパフォーマンスデータだけでは把握しづらい遅延傾向をいち早く察知して問題発生前に対処してきました。将来的には、JENNIFERによるデータ抽出および傾向分析の自動化に期待を寄せています。
セイノー情報サービスのクラウドサービスは、問題なく利用できなければ、今日送る荷物が出荷できないなど、物流業務に大きな支障をきたす社会インフラです。顧客が安心して利用できるように、顧客とサービスレベルの基準を設定したり、内部でも基準を設定した上で、アプリケーションやバッチ処理に起きている変化を誰よりも早く気づいて、いち早く対処する体制を確立しています。
同社における開発・本番一貫体制でのパフォーマンス性能管理の重要性は、ますます高くなっています。ビジネスを止めないためのシステム安定稼働を、セイノー情報サービスはJENNIFERで維持し続けています。
<取材協力>
- ※ 本事例は取材時の内容に基づくものです。
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本事例でご紹介したお客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | 株式会社セイノー情報サービス |
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概要 | 1984年に誕生した西濃運輸グループの情報戦略会社。物流分野での豊富な実績を基に、AI、IoTなど最新ITにも強いLead Logistic Providerとして情報化社会の発展に貢献しています。 |
本社 | 岐阜県大垣市田口町1番地 |
設立 | 1984年3月1日 |
資本金 | 100,000,000円 |
従業員数 | 473名(2021年6月現在) |
URL | https://www.siscloud.jp/ |
取材日 | 2022年9月 |
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