こんにちは。データ連携技術担当の佐藤です。
INSネット(アイエヌエス ネット と読みます)という用語を聞いたことはありますでしょうか?
このINSネットとは、NTTが提供しているISDNサービスのことで、「INSネット ディジタル通信モード」は2024年1月にはサービス提供を終了し、IP網経由の通信へ切り替えていくことが決まっています。
この記事を読んでいただいている皆さんに、「INSネット ディジタル通信モード」の終了は一体どのような影響があるのか?を解説していきたいと思います。
ぜひ、最後までご覧ください。
「INSネット ディジタル通信モード」は様々な用途で活用されている
INSネットは、以下のような用途で活用されています
- POSシステム(本部と店舗間の端末通信)
- EDIシステム(企業間の受発注情報のデータ通信)
- EB(銀行と企業間の電子バンキングの通信)
他にも様々な用途で活用されていますが、注目頂きたいのは、企業活動において非常に重要なデータを取り扱うことが多いということです。
ISDNの契約数は減少傾向ですが、いまだに「177万」の契約数を誇るという現状もあります。
*参考サイト
NTT東日本公式ホームページ「報道発表資料」
『(参考4)NTT東日本・NTT西日本を合計した加入電話・ISDN契約数の推移』
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20210531_02_05.html
(2021年9月17日時点)
これらがある日突然使えなくなったら......と思うとどうでしょうか?上記の例の通り、企業間との取引に使われているケースもあり、その影響は非常に大きいです。
反面、こうしたデータのやり取りはバックグラウンドで行われる通信なので、一度仕組みを構築してしまうと内部仕様などはほとんど意識されなくなります。
また、担当者も変わっていると、INSネットの通信が利用されていること自体知らなかった......というケースも考えられます。これを機に、ぜひ一度確認頂くことをおすすめいたします。
*参考サイト
NTT東日本公式ホームページ『固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行 法人のお客さまへ』
当面の対応策「メタルIP電話上のデータ通信」
「INSネット ディジタル通信モード」の提供が終了となる2024年1月までに対応が間に合わない利用者を対象として、NTTでは「メタルIP電話上のデータ通信」サービスを提供する予定です。
現行のISDN対応端末にてそのまま利用を継続することが可能ですが、こちらには以下の問題点があります。
あくまで当面の対応策(補完策)としての提供である
現時点では補完策は2027年頃までとしており、3年ほどしか猶予がありません。
処理時間が増加する場合がある
利用する機器によっては処理時間が増加するケースがあるようです。
EDIやEBなど、処理遅延が企業活動に直接影響する用途で利用している場合は
事実上別手段を検討する必要があります。
そのため、INSネットを利用されている企業では、必ずINSネットの代替策を検討していく必要があると思われます。
INSネットの代替に「HULFT-WebConnect」
ファイル転送ツールのデファクトスタンダードとも呼べるHULFTは、実はINSネットを利用するアプリケーションとして利用されているケースがあります。
現在HULFTを利用されている企業で、INSネットが廃止された後でもHULFTを使い続けたい場合は、「HULFT-WebConnect」を導入することで、INSネットの終了に対応することができます。
※HULFT-WebConnectは、HULFTによるデータ転送を、インターネット経由で「簡単」かつ「セキュア」に行うことができるサービスです。
既存でHULFTが導入済みの環境があれば、別途「Agent」を導入することで簡易な設定で通信を行うことが可能になりますし、HULFTが未導入の場合でもWebブラウザや、利用者側での複雑な設定が不要なD-Client、別アプリケーションからもシームレスに連携可能なWebAPIなど豊富な接続形態が用意されています。
INSネットの代替策の1つとして、ぜひHULFT-WebConnectをご検討いただければと思います。
いかがでしたでしょうか?
今回はINSネット終了の影響や、その代替手段としてHULFT-WebConnectをご紹介させていただきました。
アシストではHULFT-WebConnectの紹介販売を行っておりますので、もし製品の詳細に関してご興味のある方はいつでもご相談ください。
また、オンラインでのお打合せも可能ですので、どうぞ下記リンクよりお気軽にお問い合わせください!
https://www.ashisuto.co.jp/pa/contact/DataIntegration_online.html
執筆者情報:
佐藤 弘樹(さとう ひろき)
東日本技術本部 情報基盤技術統括部
2013年株式会社アシストに入社。
入社以来、ETL、EAI製品の担当部署に配属し現在「DMExpress」「DataSpider」の
技術担当として活動中。