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近年、企業のDXの動きが加速している中、IT人材は慢性的に不足しており、システム・アプリケーション開発における人材確保や育成が課題となっています。また、限られた人員やコストで、日々変化するニーズに迅速に対応できるシステム構築がますます求められています。
従来の「プログラム言語」による開発では、近年のシステム・アプリケーション開発のスピード感に対応ができないため、
-ローコード開発
-ノーコード開発
と呼ばれる「プログラミング言語」を書かない、もしくは最小限のコーディングで開発する手法が注目を集めています。
■目次
▶ローコード・ノーコード開発とは
▶データ連携開発における開発手法
▶データ連携開発をGUIで行う「DataSpider」
▶まとめ
まず、ローコード・ノーコード開発の定義と特徴をご紹介します。
「LowCode」という表記の通り、「少ない」コーディングでアプリケーション開発が行える手法です。ベースとなる機能をGUIで作成し、内部処理の一部をコーディングして開発します。GUI画面での開発によってコーディングは最小限にとどめつつ、一部コーディングによる開発柔軟性のメリットも享受できる開発手法です。
「NoCode」という表記の通り、コーディングを一切しない手法です。ノーコード開発では、開発ツール側で用意された機能を組み合わせて開発を行います。基本的にはGUIで提供される機能のみを組み合わせて開発できるため、コーディングは不要です。ツールが提供する機能の範囲で、開発対象のアプリケーションの要件を満たせる場合、非常に早期に開発を行うことができます。
近年の「ローコード」「ノーコード」という開発手法が取り沙汰される前から、コーディングをせずに開発ができるツールは多々存在しておりました。両者に大きな違いはなく、従来のGUIによるアプリケーション開発も「ローコード」または「ノーコード」開発と言えます。
近年注目を集めた理由としては、以下のような流れがあります。
オンプレミスでのシステム・アプリケーション開発が主流だった頃は、社内のガバナンスを利かせ、統一したツールや言語などを使用することで社内標準の手法を実現できていた。
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近年ではDX推進によるクラウドの活用が増えており、従来の手法だけではなく様々な技術・アーキテクチャに早期に対応していく必要がでてきた。
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新しい技術・アーキテクチャを吸収し育成していくために生じるコストやツールによる早期開発の比較から、改めて「GUI」を中心とした開発がより注目されるようになった。
企業内でクラウドサービスの利用が増えたことで、既存のシステムと各種クラウドサービスとの連携ニーズも急増しています。そういった「データ連携」部分においても、従来プログラミング開発では、新しい技術スピードに対応するには限界が出てきています。
「データ連携」は、企業内システム間をつなぐために各データを受け渡す、血流のようなものです。システムがIaaS、SaaS等様々な環境で構築されることで、改めて「データ連携」は必要不可欠なものとなっています。
クラウド上でシステムを早期に立ち上げて利用するには、それに付随する「データ連携」もすばやく実現する必要があるため、早期開発が可能なツールの採用が増加傾向にあります。
「データ連携」は、プログラミング言語等によるスクラッチ開発も依然として行われていますが、システム間のアーキテクチャの違いを吸収する仕組みとして、以前からGUIによる開発も浸透してきています。
各社の「データ連携」ツールの特性として、完全な「ノーコード」のものから、一部コーディングができる「ローコード」のものまで幅広く展開されております。
「DataSpider」は、連携対象のデータソースに接続するためのアダプタと呼ばれるインターフェイスや、データ間のフォーマットやデータ構造を変換するためのマッピング機能が提供されています。GUIの設定画面から定義できるため、「接続」~「変換」~「連携」といった一連の処理のほとんどをGUIで構築することが可能です。
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DataSpiderではJavaやPython等のプログラミング言語を組み込むことはできないため、ノーコード開発のツールです。
※データベースの操作については、GUI画面からSQLを直接打ち込めるようになっています。
DataSpiderを使って開発を行う場合、ノーコード開発となりますが、以下のようなメリットがあります。
-高度なプログラミングスキルがなくともアプリケーション開発が可能。
-GUIによる開発のためスピード感を損なうことなくデータ連携を実現。
実際に、DataSpiderを使うことで開発工数を削減できたというケースも多いです。
▼開発生産性向上の事例
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一方で、コードを書くことができないデメリットとして、開発可能な範囲がツールで提供される機能に限られるという点があります。そのため、DataSpiderのようなノーコード開発のツールでは、コーディングの柔軟性・高度性には対応できなくなります。
しかし一方で、コードを一部記載できてしまう場合は、結果的にコーディング部分の処理が増え、従来のコーディングベースでの開発とほとんど変わらなくなる可能性もございます。これは複雑性が増え、メンテナンス性が低下するということにもつながりますので、開発生産性や保守性という観点では、やはりノーコード開発の方が優れていると言うことができます。
・「ローコード」「ノーコード」開発は、早期にシステム・アプリケーション開発における重要な手法です。
・「ローコード」「ノーコード」開発においては、「データ連携」分野においては「システム間のアーキテクチャの違いを吸収しデータを受け渡す」という特性により、従来からGUI開発が主流になっています。
・「DataSpider」は「ローコード」「ノーコード」開発の開発手法にもマッチしており、既存システム間の連携だけではなく、近年活用が増えているクラウドと既存システムとの連携、クラウド間の連携についてもGUIで早期に実現することができます。
GUIで簡単にシステム連携が可能なデータ連携ツール「DataSpider」に興味を持っていただけましたら、ぜひ下記より詳細資料をご覧ください!
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DataSpiderの製品概要を、初めてのお客様にも |
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栗田 鈴乃
DX推進技術本部 デジタル推進技術統括部 DI技術部
2017年株式会社アシストに入社。
入社以来、EAI/ETL製品の担当部署に配属し現在「DataSpider」の担当として活動中。
地方公共団体情報システム標準化におけるデータ連携についてご紹介します。
DataSpider Servistaのグループ共同使用ライセンスについてご紹介いたします!