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【JP1全般】JP1新バージョン「V 13.5」の 新機能を一挙紹介!
2025年9月30日にリリースされたJP1の新バージョン「Version 13.5」の新機能一覧をご紹介します!
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システム障害やインシデント発生時、「誰に、どうやって、確実に」連絡するかは、対応のスピードを左右する最重要ポイントです。
本記事では、この課題を解決するクラウドサービス「JP1 CS 通報管理」について、その特長や従来の仕組みからの進化ポイントをわかりやすくご紹介します。
JP1 CS 通報管理は、電話、メール、ビジネスチャット(Teams、Slack、LINE WORKS)など、多様な通知手段に対応しています。お客様の運用に合わせ、最適な手段を選択し、確実に担当者に情報が届く体制を構築できます。(使用するチャットサービスやSMS通知などは、事前にお客様側での契約が必要です。)
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連絡網には、繰り返し通知(実行回数)を設定できます。電話通知で、連絡先の相手が電話に出なかったり、一時的な電波障害などでつながらなかった場合でも繰り返し通知されます。

夜間・休日と日中とで、担当者が変わることもあるかと思います。JP1 CS 通報管理は、曜日や時間帯に応じた通知手段と通知先の自動切り替えや、通知の停止/再開を簡単に行えるため、柔軟な通知運用ができます。
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JP1 CS 通報管理は、Webブラウザから通報管理サービスの画面にアクセスし、通知手段、通知先のユーザ、そして最も重要な連絡網を設定します。連絡網は複数設定することができ、システムや障害、時間や曜日によって使い分けることができます。
実際に通知を行うイベントが発生した場合、REST APIまたはJP1 CS 通報管理から提供されているコマンドを使用して、JP1 CS 通報管理へイベント情報(メッセージ)を連携します。JP1 CS 通報管理は、連携されたイベント情報を受け取り、設定された連絡網に基づき、自動で担当者へ通知します。
SlackにREST APIを使用して通知する例を元に、実際の通報管理サービスの設定画面を紹介します。
通知先のSlackは、通報管理サービスの[接続先]で設定します。
Slackの場合は[通知先]>[Slack]でSlackのOAuth Tokensを設定します。OAuth Tokensは、Slack側であらかじめ発行しておく必要があります。
通報管理サービスの[ユーザ]の画面で、ユーザと連絡方法をユーザ情報として登録します。ユーザ情報には、Slackを登録する場合は、「Slackメンバー名」と連絡先で登録した「Slackプロファイル名」を設定します。
通知を届けたいユーザとその連絡方法を組み合わせて連絡網を作成します。連絡網は、通報管理サービスの[連絡網]で作成します。
設定するユーザと連絡方法は、ユーザ情報から選択します。
コマンドまたはREST APIを使用して通知を実行します。実行時に連絡網を指定することで、連絡網にあらかじめ設定されているユーザへ、設定された通知方法で情報が通知されます。以下にREST APIでの実行例を紹介します。この内容をスクリプト化して、JP1/IM3や他社監視製品から実行します。
まず認証を行い、APIを利用する権利を証明するための「鍵(トークン)」を取得する必要があります。これは、APIセッションを開始するための最初のステップであり、ブラウザを使って通報管理にログインするのと同じような手続きです。
1-1.リクエストの基本情報
| 項目 | 内容 | 説明 |
|---|---|---|
| 実行操作 | POST | データの送信 |
| 宛先 | https://host/api/v1/signin | 認証処理を行うAPIのURL |
| ヘッダー | Content-Type: Application/json | 送るデータが JSON 形式であることを示す |
1-2.送信するデータ(リクエストボディ)
アカウント情報を以下の形式で送信します。
| フィールド名 | 型 | 説明 | 必須/任意 |
|---|---|---|---|
| account | string | アカウント名 | 必須 |
| subaccount | string | サブアカウント名 | 任意 |
| password | string | パスワード | 必須 |
1-3. cURL サンプル: トークンの取得
1-1、1-2 で説明したデータ形式(JSON)を元に、以下のコマンドを実行すると、APIにサインイン情報を送信できます。
※実際は1行で実行します。
1-4.返されるデータ(レスポンスボディ)
認証が成功すると、APIを利用するための「IDトークン」が返されます。
| フィールド名 | 型 | 説明 |
|---|---|---|
| id_token | string | API利用に必要なIDトークン この文字列をステップ 2 以降のすべての API リクエストで利用します。 |
| expires | number | IDトークンの有効期限(秒数) |
| refresh_token | string | IDトークンの更新用トークン |
| access_token | string | サインアウト時に使用 |
連絡網発信APIを使って連絡網の発信要求を実行します。この際、ステップ 1 で取得したトークン(鍵)を提示することで、APIに対して同一セッション(ログイン中)であることを証明します。
2-1. リクエストの基本情報
| 項目 | 内容 | 説明 |
|---|---|---|
| 実行操作 | POST | データの送信 |
| 宛先 | https://host/api/v1/net/{id}/execute | 連絡網発信を行うAPIのURL id:発信要求を行う連絡網名を指定 |
| ヘッダー (必須) | Authorization: Bearer [id_token] | [id_token] の部分にステップ 1 で取得したトークンの値を設定 「認証済みのユーザーからのリクエストである」ことを証明します。 |
| Content-Type: Application/json | 送るデータが JSON 形式であることを示す |
2-2.送信するデータ(リクエストボディ)
実行したい処理に渡したい具体的な指示や内容を以下の JSON 形式で API に送信します。
| フィールド名 | 型 | 説明 |
|---|---|---|
| tel_content | string | 連絡網内の電話発信の内容を指定 |
| mail_subject | string | 連絡網内のメール発信時の件名を指定 |
| mail_content | string | 連絡網内のメール発信の内容を指定 |
| slack_content | string | 連絡網内のSlackへの発信の内容を指定 |
2-3.cURL サンプル: 処理の実行
2-1、2-2 で説明したデータ形式(JSON)を元に、以下のコマンドで、IDトークンを使いながら、連絡網の発信処理を依頼できます。
※実際は1行で実行します。
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REST APIによる通知が可能なので、JP1以外の既存の監視システムと本サービスを連携することも可能です。
また、JP1/IM3と連携することで、JP1/IM3へ転送されたメッセージを、通報管理サービスのメッセージとして関係者に通知することができます。
JP1の通報管理機能として、オンプレミス製品の「JP1/TELstaff」が提供されていますが、「JP1/TELstaff」はV12で開発が終了になりました。今後についてはクラウド版「JP1 CS 通報管理」への移行をご検討ください。
JP1 CS 通報管理とJP1/TELstaffの機能差異は下表の通りです。
| 比較区分 | JP1/TELstaff | JP1 Cloud Service 通報管理 | |
|---|---|---|---|
| 提供形態 | オンプレ | SaaS | |
| 対応OS | Windows | クラウドサービスのため不要 | |
| 連携手段 |
コマンドを受けての通知実行 | ○ | ○ |
| メールを受けての通知実行 | ○ | ○ | |
| REST APIを受けての通知実行 | ‐ | ○ | |
| 通知手段 |
パトランプ通知(パトランプ利用) | ○ | ○※1 |
| 電話通知 | ○ | ○ | |
| メール通知 | ○ | ○ | |
| SMS通知 | ○ | ○ | |
| コマンド実行 | ○ | ‐ | |
| デスクトップパトランプ通知 | ○ | ‐ | |
| チャット通知 | ○ | ○ | |
| 監視機能 | ○ | ‐ | |
| 機器稼動監視機能 | ○ | ‐ | |
| 設定方法 | GUI | GUI | |
| 管理機能 |
連絡網 | ○ | ○ |
| ユーザ管理 | ○ | ○ | |
| 通知先の最適化 | ‐ | ○ | |
| ユーザ数 | 2000 | 30,000 | |
| 連絡網数 | 500 | 500 | |
| 連絡網グループ数 | 200※2 | 連絡網グループの概念なし | |
| (電話通知の場合)電話通知機器・電話回線など | 必要 | 不要 | |
本記事では、システム障害やインシデント発生時の初動対応で重要となる「確実な通報」を実現するクラウドサービス「JP1 CS 通報管理」についてご紹介しました。
既存の通報システムに課題をお持ちの方、オンプレ版の「JP1/TELstaff」をご利用中のお客様は、この機会にクラウド型の「JP1 CS 通報管理」への移行をご検討いただき、緊急事態でも慌てない「確実な」インシデント通知体制を実現しましょう。
JP1 Cloud Service/Notification Management(JP1 CS 通報管理) 02-00 以降
JP1/Integrated Management 3 - Manager(JP1/IM3)13-00以降
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2002年入社、Oracle DatabaseやWebFOCUSをサポート、2023年から
JP1製品のサポートを担当。2024年8月より本ブログ記事を担当することになりました。神戸在住。テーマパークが好きです。
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