
- JP1全般
【JP1全般】2025年版:よくご紹介するマニュアル箇所、対応OS、ライセンス、ライフサイクルを一挙ご紹介!
JP1サポート技術者が、お客様によくご紹介するマニュアル箇所、対応OS、ライセンス、ライフサイクルを一挙ご紹介します。
|
2009年に販売が開始したJP1 Version9の限定サポート終了が
2026年3月末
に迫っています。
限定サポートが終了すると、製品のサポートが受けられなくなるだけでなく、修正パッチの提供、製品のバージョンアップメディアの提供も行われなくなります。そのため、まだ Version9をご利用の場合は早めに Version10以降へのバージョンアップをご検討ください。(2025年6月現在の最新バージョンはVersion13.1です。)
今回は Version9からJP1の最新バージョンである Version13に移行するにあたって検討すべきことをまとめました。本ブログも参考にしてバージョンアップを計画的に進めてください。
JP1はバージョンによって対応しているOSが異なります。現在の最新Version13で対応しているOSは以下のWebサイトよりご確認ください。
動作環境・対応状況・サポート範囲
https://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/jp1/product/jp1/environment/index.html
(新しいタブで外部サイトへ遷移します)
JP1はOSのインプレースアップグレードには対応していません。JP1がインストールされているOSのバージョンアップを行う場合は、JP1を一度アンインストールし、OSのバージョンアップ後に再インストールする必要がある点にも注意が必要です。
※JP1がインストールされているOSのバージョンが新旧のJP1で対応している場合、JP1の上書きインストールによるバージョンアップも可能です。(上書きインストールの可否は製品によって異なるため、詳細は製品の保守先にお問い合わせください)
マネージャー製品のみ、エージェント製品のみなど製品単体でバージョンアップした場合、システム内で複数のバージョンが混在することがあります。このような場合、バージョン間の接続の互換性についても確認が必要です。
基本的にJP1製品は上下3バージョンまでの接続をサポートしていますが、機能面で制限事項もあるため、システム内でバージョンが混在する際は各製品マニュアルなどで制限事項の有無をご確認ください。
JP1 Version 13
JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)
8.1 バージョン互換
JP1が新旧のサーバーで並行稼働する場合、実際に稼働する数などに合わせてライセンスが必要です。コールドスタンバイ状態(インストールしてサービスを停止している状態)でもライセンスが必要です。
そのためJP1のバージョンアップを現行環境とは別の環境を用意して行う場合は、新バージョン用のJP1ライセンスを購入する必要があります。必要なライセンスについてお見積りをご希望のお客様は、アシストまでお問い合わせください。
JP1製品では移行できるファイル/データと、できないファイル/データがあります。また、IPアドレスやホスト名が同じか異なるかでも、移行可否や手順が異なる場合があります。
移行に関する制約や手順は各製品の「移行ガイド」というドキュメントに記載されていますので、ドキュメントを入手のうえ移行可否をご確認ください。アシストのお客様は保守ユーザー専用ページ(ユーザーサイト)からダウンロードできます。
オンプレミス環境で稼働しているVersion9環境を、バージョンアップに合わせてクラウド環境に移行することを検討されている場合、クラウド環境に該当のJP1製品、バージョンが対応しているかどうかの確認が必要です。クラウドでの稼働に対応している製品でも、機能によっては対応していない場合もあります。
▼対応していない機能(下記は一例です。詳細は保守ベンダーにご確認ください。)
またクラウド環境でクラスタ構成を組みたい場合、オンプレミス環境と同様のスループットが発揮できるかどうかの検証も必要です。一般的に同期型のミラーリング構成ではI/Oの性能劣化が起こる場合があり、その影響を受けてJP1側の動作に遅延などの影響が出る場合があるので注意が必要です。
事前に十分検証の上、本番移行してください。
JP1 Version9から、最新のVersion13までの間に、様々な新機能が追加され、またデフォルト値が変わっているパラメーターも存在します。それらの新機能を利用するのか、それとも現行踏襲で移行するのか検討する必要があります。なお、Version13の新機能は本ブログでもご紹介していますので、参考にしてください。
JP1/PFMはVersion12を最後に開発が終了しました。
現在JP1/PFMのVersion9をご利用の場合は、Version12に移行するか、一部の機能はJP1/IM3 Version13に移行されているため、JP1/IM3での実装をご検討ください。
JP1のSaaS版として「JP1 Cloud Service
」がリリースされました。JP1 Version9の限定サポート終了を機に、一部の製品は「JP1 Cloud Service」に移行することもご検討ください。
▼JP1 Cloud Serviceで提供しているサービス
JP1/IM-EG for NNMiはVersion10の提供が無いため、
Version9の限定サポートが2029年3月末まで延長
されています。
例えば、Version10のJP1/NNMiとVersion9のJP1/IM-EG for NNMiの組み合わせでご利用いただいている場合、 Version9のJP1/IM-EG for NNMiは継続してご利用いただけます。
バージョンアップに際して最低限検討すべきことをリストアップしました。JP1のバージョンアップ計画にお役立てください。
項目 | チェックすべきこと | |
---|---|---|
サーバー | □ | 同じサーバーで上書きバージョンアップをするのか、他のサーバーに構築して移行するのか。 |
バージョンアップ対象 | □ | Version9だけをバージョンアップするのか、システム内のVersion10以降のJP1のバージョンアップも併せて行うのか。また、どのバージョンにするのか。 |
IPアドレス/ホスト名 | □ | IPアドレスとホスト名は既存環境と同じにするのか、別にするのか。 |
スケジュール | □ | 新環境のリリースに必要な時間と工数を見積もっているか。 |
クラウド/SaaS利用 | □ | オンプレ環境をバージョンアップに合わせてクラウドに移行する計画はあるか。SaaSに移行するか。 |
新機能利用 | □ | 新バージョンで搭載されている新機能を利用するのか。 |
現行踏襲 | □ | 各種パラメーターは現行の設定を踏襲するのか、それともチューニングをするのか。 |
開発終了製品の扱い | □ | Version13で製品が提供されていない場合、Version12を利用するのか他の製品に乗り換えるのか。 |
JP1ジョブ管理製品(JP1/AJS3)のバージョンアップに関するオンデマンドセミナーをご用意しています。安全にバージョンアップするためのポイントを事例を交えながらご紹介しています。
オンデマンド配信のため、お申し込み後はいつでもご覧いただけますので、是非ご覧ください!
2009年に登場したJP1Version9は、JP1/AJS2がJP1/AJS3になり、JP1/Cm2/NNMがJP1/NNMiになるなど、今のJP1に近い形に大きく変化しました。
製品をサポートする立場からすると、一部の製品は仕様がガラっと変わり、新しい製品を習得するような状況でした。そんな中でのサポート体制立ち上げは大変で、思い入れのあるバージョンです。
先に説明した通り、限定サポートが終了しますと、サポートを受けられなくなるだけでなく、バージョンアップ版の提供もできなくなりますので、まだVersion9をお使いのユーザー様はお早めにバージョンアップ計画を立てていただきたいと思います。
アシストでは製品移行に関する支援メニューをご用意していますので、もし興味がございましたらお問い合わせください。
JP1/Automatic Job Management System 3 (JP1/AJS3)
JP1/Integrated Management - Manager 3 (JP1/IM3)
JP1/Performance Management(JP1/PFM)
JP1/Network Node Manager i (JP1/NNMi)
JP1/Integrated Management - Event Gateway for Network Node Manager i(JP1/IM-EG for NNMi)
1999年入社。BI系のサポートを経て2003年よりJP1担当。
2020年9月より本ブログ記事を担当することになりました。 JP1サポートセンターの生き字引としてJP1のお役立ち情報を発信したいと思います。 京都在住。最近は韓国コスメを色々試すことが楽しみです。 |
|
JP1サポート技術者が、お客様によくご紹介するマニュアル箇所、対応OS、ライセンス、ライフサイクルを一挙ご紹介します。
2024年9月30日にリリースされたJP1の新バージョン「Version 13.1」の新機能一覧をご紹介します!