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2023.06.29

【JP1全般】JP1新バージョン「V 13」の 新機能を一挙紹介!(第一弾)

【JP1全般】JP1新バージョン「V 13」の 新機能を一挙紹介!(第一弾)

2023年6月29日、JP1の最新バージョン「Version 13」がリリースされました。

そこで本記事では、ジョブ管理製品と資産管理製品※のVersion 13の主な新機能と、新製品であるクラウドサービス上の業務連携を実現する 「JP1/Automatic Job Management System 3 for Cloud Service Applications」(以下、JP1/AJS3 for CSA) について速報版にてご紹介します。

アシストが厳選するおススメ機能の詳細は、別記事でご紹介予定です。
※その他カテゴリの最新バージョンは、後日リリース予定です。


「ジョブ管理製品」の新機能一覧

JP1/AJS3

・Web GUIに、JP1/AJS3の状態を監視できるマネジメントポータルを追加。
・イベントジョブの監視処理性能を改善。
・スケジュールできる最終年月日が2099年12月31日まで指定可能に。
・時刻処理のオーバーフロー問題を改善し、2038年以降も製品を安全に利用可能に。
・メールシステム連携機能でPostfixとの連携をサポート。
・通信暗号化について、次に示す機能を追加。
  - TLS 1.3をサポート
  - 認証方式にECDSAを使用する暗号スイートをサポート
・SSL通信で楕円曲線暗号(ECC)が利用可能に。
・JP1/AJS3 for CSA(新製品)との連携をサポート。
・JP1/AJS3 for EAPで新しく追加された、Linux版のカスタムジョブ定義プログラムに対応した標準カスタム
 ジョブを追加。
・V12以前のUNIX環境からV13のLinux環境へ移行する際のユニット定義の移行性を検証するツールを提供。
・クラウドプラットフォーム(Amazon EC2)のオートスケール機能との連携で使用する、
 AWS CLI(Amazon Web Services Command Line Interface)対応のスクリプトを追加。
・Linuxの英語環境で環境変数LANGの値にUTF-8を指定可能に。

JP1/AJS3 - PO

・Microsoft 365のExcelをサポート(条件有り)。
・マップ出力時のユニット名の改行位置を指定可能に。
・Linuxの英語環境で環境変数LANGの値にUTF-8を指定可能に。
・Windows環境で、インストール時にシステム環境変数Pathにインストールパスを追加し、コマンド名のみの
 指定でコマンド実行が可能に。
・時刻処理のオーバーフロー問題を改善し、2038年以降も製品を安全に利用可能に。

JP1/AJS3 - DA

・Microsoft 365のExcelをサポート(条件有り)。
・エラーチェック機能のチェック項目に、「有効範囲」のスケジュール制限に関する項目を追加。
・通信暗号化機能でサポートするプロトコルに「TLS バージョン1.3」を追加。
・JP1/AJS3 for EAP 13-00 に対応。
・時刻処理のオーバーフロー問題を改善し、2038年以降も製品を安全に利用可能に。

JP1/AJS3 for EAP

・SAP社およびクラウド事業者の提供するクラウド環境(SAP S/4HANA Cloud, private editionなど)との
 接続をサポート。
・カスタムジョブ定義画面で指定したSAPシステムとの接続パスワードを難読化により保護。
・Linux版でJP1/AJS3 - View上で動作するカスタムジョブ定義プログラムを追加。
・時刻処理のオーバーフロー問題を改善し、2038年以降も製品を安全に利用可能に。

JP1/FTS/FTP

・時刻処理のオーバーフロー問題を改善し、2038年以降も製品を安全に利用可能に。

JP1/Script

・Scriptランチャサービスを使用してNetExecコマンドをログオン空間指定で実行した場合に、設定した
 優先順位に従い、マシンにログオンしている任意のユーザーのログオン空間でプログラムを実行可能に。
・コマンドラインからスクリプトファイルの文法チェックが可能に。
・時刻処理のオーバーフロー問題を改善し、2038年以降も製品を安全に利用可能に。


「資産管理製品」の新機能一覧

JP1/ITDM2

・Microsoft EdgeのネイティブモードおよびGoogle ChromeでWebアクセスの操作ログを取得可能に。
・macOS Monterey 12、macOS Ventura 13をサポート。
・リモートインストールマネージャーを用いた配布の場合、配布に優先度をつけ優先度の高いものから先に
 配布可能に。
・VPN環境など端末のMACアドレスがランダムに変更されるケースを想定し、特定のMACベンダーのアドレスを
 ネットワーク制御リストに登録しない機能をサポート。
・Linuxのソフトウェア情報取得を自動的に定期実行可能に。
・マルチテナントに対応し、複数のJP1/ITDM2のサーバを1台に集約可能に。
・ジョブ実行状況をCSVで出力するコマンドを追加。
・時刻処理のオーバーフロー問題を改善し、2038年以降も製品を安全に利用可能に。


JP1/AJS3 for CSA(新製品)

クラウド環境上のサービスや各種SaaSサービスを利用した業務の開発や運用の増加に伴い、従来型のITと組み合わせたハイブリッド、マルチクラウドでの運用形態に対応するため、V13では新製品であるJP1/AJS3 for CSAが提供されました。JP1/AJS3 for CSAにより、従来のJP1/AJS3で実現していた業務運用を踏襲しながら、既存の基幹業務とクラウドサービスを活用した業務の一元的な管理を実現します。

JP1/AJS3 for CSAは、クラウドサービスとの連携に必要な認証・実行・監視・結果確認の一連の流れをGUI上で定義することができ、ローコードで連携用ジョブの作成が可能です。そのため、業務内容やサービス側の仕様変更にも、安全かつスピーディーに対応できます。

まとめ

待望のV13がリリースされました。V13では2038年問題にも対応し、長く安心してお使いいただける製品になりました。

JP1/AJS3ではWeb Consoleの新機能として提供されたマネジメントポータルによって、業務の監視だけではなく、ジョブ管理システムが安定して動いているかを確認できるようになりました。これにより、JP1/AJS3システム内の問題箇所をいち早く特定し、素早い対処が可能になることが期待できます。

また、JP1/AJS3 for CSAによってクラウドサービスを含む業務の一元管理を実現しており、ハイブリッド・マルチクラウド時代に合わせてJP1は進化を続けています。

今回ご紹介していないカテゴリのJP1製品も、V13がリリースされます。そちらについては、第二弾としてブログでご紹介予定です。


製品正式名称(略称表記) および機能対象バージョン

JP1/Automatic Job Management System 3(JP1/AJS3)13-00以降
JP1/Automatic Job Management System 3 - Print Option(JP1/AJS3 - PO)13-00以降
JP1/Automatic Job Management System 3 - Definition Assistant(JP1/AJS3 - DA)13-00以降
JP1/Automatic Job Management System 3 for Enterprise Applications(JP1/AJS3 for EAP)13-00以降
JP1/File Transmission Server/FTP(JP1/FTS/FTP)13-00以降
JP1/Script 13-00以降
JP1/IT Desktop Management 2(JP1/ITDM2)13-00以降
JP1/Automatic Job Management System 3 for Cloud Service Applications(JP1/AJS3 for CSA)13-00以降


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執筆者情報

2021年入社時よりJP1のサポートセンターにて勤務。JP1をご利用の方のお役に立てる情報を発信したいと思います。
京都在住。最近は動物の動画を見るのが癒し。

平野 実梨

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