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【某大手電気機器メーカー様】AI活用で「データの民主化」を推進!ユーザー部門でも、するすると機械学習に取り組めるワケ

某大手電気機器メーカー様事例 AI活用で「データの民主化」を推進!ユーザー部門でも、するすると機械学習に取り組めるワケ

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「データの民主化」を掲げて、社内に蓄積している膨大なデータを誰もが自由に活用できるように、データ活用基盤の構築に取り組んでいる某大手電気機器メーカー様。

2018年からその環境を整えてきたものの、民主化の裾野であるユーザー部門が自分たちでデータ活用を進めていくには難しさがありました。

この課題を解決するために導入したのが、データにもとづいた意思決定をAIで支援する「DataRobot(データロボット) 」です。

データの民主化をミッションとして社内へデータ活用基盤を提供しているご担当者様に、DataRobot導入前の背景や、導入後の効果について聞いてみました。


予測結果をもとに戦略を立てたいのに、
予測結果を取得するまでの前段に疲弊していた過去

山口 晃司

本日はよろしくお願いします。
まずは、貴社IT部門でのデータ活用の取り組みについてお聞かせください。

先進のIT技術を用いて、ユーザー部門のDXの推進・支援をしています。
IT部門では以前から「データの民主化」を掲げており、その実現のために事業部門のユーザー自身がデータを活用できるようなツールの提供や、データ活用のための基盤を構築・整備しています。

お客さま
山口 晃司

DataRobot導入前は、機械学習のような高度な領域にはどのように取り組まれていたのでしょうか?

一般的な統計解析ツールを使っていましたが、それらを使いこなすにはデータサイエンティストとして3つのスキルが必要でした。

お客さま

この3つすべてが揃っていなければ、機械学習を用いてデータから新たなインサイトを得る、ということができなかったんです。

お客さま
山口 晃司

データを利用して業務改善するために、ユーザーにこの3つのスキルを身につけてもらうというのは、ハードルも高く現実的には難しいですよね。

そうなんです。統計解析ツールを使って予測モデルを構築するには、実際のところこのように多くのステップを踏む必要があります。

お客さま

さらに、このプロセスが必ずしもスムーズにいくとは限りません。もしデータに不備がある場合は「データ前処理」のステップに戻って、再度予測モデルを作り直さなくてはいけません。
トライ&エラーを何度も繰り返さなければ前に進めない・・という状態にはまりがちなことから、インサイトを得て次のアクションを決めることに時間がとれず、予測結果を出力するまでにだいぶ疲弊していましたね。

もっと効率的に、なおかつきちんと品質を担保したうえで機械学習に取り組んでいけるように、AIツールの導入を検討することになりました。

お客さま

数あるAIツールのなかで、「これはすごい!」と
衝撃を受けたのがDataRobotだった

山口 晃司

どのようなツールを調査されたのでしょうか?

DataRobotを含め、5つのツールを比較しました。
評価軸やベンチマークを決めたうえで、全製品の比較表を作成し、どの製品を導入するか評価を始めました。

お客さま
山口 晃司

他製品の評価について教えていただけますか?

製品Aは、専門家向けのツールで扱いが難しく、弊社の掲げる「データの民主化」に合いませんでした。

製品Bは、弊社の要望をかなえようとすると高額なオプションが必要でした。

製品Cは、無償で使えるかわりに限定的な機能しか使えないため、全社展開が難しいと判断しました。

製品Dは、従量課金制であったため、導入時の投資対効果をはかりにくいという点がありました。

お客さま
山口 晃司

製品検証には、どれほどの時間をかけられましたか?

2~3ヵ月かけてじっくりと検討しましたね。
そのおかげで、DataRobotの使いやすさを隅々まで理解したうえで選定し、導入できたと考えています。

お客さま
山口 晃司

DataRobotの導入の決め手は何でしょうか?

圧倒的な使いやすさと、充実した機能が決め手でした。
先ほどお話ししたとおり、機械学習の予測では、データの集約や加工をしたうえで予測モデルを構築し、その予測モデルが本当に業務で使えるものなのかを評価する、というプロセスを踏みます。

製品検証時にDataRobotを使ってみて驚いたのは、こうしたプロセスをすべてドラッグ&ドロップのシンプルな操作でできることです。DataRobotにデータさえ登録すれば、あとは自動でデータに合わせた最適な予測モデルが生成されるため、予測結果を取得するために費やしていた膨大な時間と手間を大幅に削減できる、と期待できました

いちどでも昔ながらの統計解析をしたことがある方でしたら、DataRobotを使ってみて「これはすごい!!」と思わない方はいないのではないでしょうか?それほど大きな衝撃を受けたことを覚えています。

お客さま

AIプロジェクト成功の秘訣は、
ユーザーの「使いたい」という想いから始まる

山口 晃司

現在、どのような業務でDataRobotを活用していますか?

テーマでいいますと、「作業リソース量予測」「労務管理予測」「顧客ターゲティング」の3つです。

「作業リソース量予測」では、ある業務での繁忙期や閑散期の作業量を予測しています。作業量によってアサインするメンバー数が異なってくるため、過剰アサインや人員不足を避けることを目的としています。

「労務管理予測」では、社員のパソコンの稼働時間から、月の労働時間のパターンを分析しています。サービス残業などで労働時間の報告に誤りが生じないよう、サポートすることを目的としています。

「顧客ターゲティング」では、製品を購入してくれそうな見込み顧客を予測しています。アプローチ先の顧客リストを作るには時間がかかりますし、リストの作成に時間がとられてしまうと営業が提案活動に注力できなくなるため、効率的な営業活動につなげることを目的としています。

お客さま
山口 晃司

DataRobotを導入して、どのような効果を得られていますか?

まずは狙いどおり、機械学習で予測結果を取得するまでの時間と手間を大幅に削減できました。
プログラミングやコーディングをすることなく、画面上の操作だけでデータの準備から予測モデルの構築、予測モデルの評価や実運用までを実施できるのは、やはり画期的ですね。

また、データサイエンスの知識を持たないユーザーも、機械学習にトライしてデータを活用できるようになりました。
冒頭にお話しした3つのスキル「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」のうち、ビジネス力があれば誰でも機械学習にチャレンジできるようになったことは、「データの民主化」を実現するうえで非常に大きな効果があったといえます。

お客さま
山口 晃司

ユーザー部門の方が手軽に機械学習にトライできているのは素晴らしいですね!
よく「AIツールを導入したけれど、ユーザーになかなか受け入れてもらえない」という声を聞くことがありますが、このあたりはいかがでしょうか?

そもそも、「AI」「機械学習」「予測モデルの構築」といった言葉を聞くだけで「難しい」と感じてしまう人がいることが理由のひとつにあげられます。 これは仕方ないことではあるのですが、それでもユーザーに「簡単に使えそうだ」と思ってもらえなければ、どんなにいいツールであっても使ってもらえません

そこで、DataRobotの使いやすさをハンズオンセミナーや教育コンテンツをとおして積極的に広めていくことで、少しずつユーザーの理解を得られるようにしました。

AIを現場で推進して強く感じているのは、AIプロジェクトの成否を決めるのは、予測モデルの精度の良し悪しよりも、ユーザーの理解を得ていかに信頼関係を構築できるかというほうが重要なファクターだということです。

お客さま

「業務改善のAI」から「トップライン(売上)向上のAI」へ

山口 晃司

もしアシストへのご意見などありましたら、教えていただけますでしょうか?

アシストとは以前から別製品で付き合いがありますが、そのサポートをとおして支援体制がすばらしいと感じています。
アシストは製品の専任エンジニアを自社で育成していることもあり、お問い合わせへのレスポンスの速さや品質には非常に信頼をおいています。営業さんもよく製品を理解して提案してくれるため、今回のDataRobotも安心して導入できました。

ただ販売するだけの代理店ではなく、製品に対する敬意や愛情を感じますね。今後ともよろしくお願いします!

お客さま
山口 晃司

ありがとうございます!それではさいごに、DataRobotの活用について、今後の展望をお聞かせください。

私たちIT部門が掲げる「データの民主化」の実現に向けて、今後もDataRobotの社内認知と普及に努めたいと思います。

現在のDataRobotの活用範囲は、バックオフィス業務が主となっていて、これは「コスト削減」を実現する意味では重要ですが、売上には直接的につながっていません。

そこで今後は、会社の成長のためにトップライン(売上)の向上にも寄与できるように活用範囲を拡大していくつもりです。
弊社では自社マネージドサービスを増やしていく方針が打ち出されていますので、そこで取得できるデータを用いて、サービスの継続率向上や新規顧客獲得といったテーマでDataRobotをさらに活用していきながら、トップラインの引き上げに貢献していきたいです。

お客さま
山口 晃司

DataRobot活用に向けて、今後も引き続きご支援させていただきます。本日はありがとうございました!

AIは予測モデルを構築して終わりではなく、モデル構築後のユーザー部門への展開や、どのように周囲を巻き込んでAIを全社で推進していくかをしっかりとプランニングしていくことが重要です。

はじめてAIにチャレンジする方は、以下の「DataRobot超入門」を読んで、AIプロジェクトの取り組み方やDataRobotのキホンをおさえていきましょう!

著者紹介

山口 晃司(KOJI YAMAGUCHI)

山口 晃司(KOJI YAMAGUCHI)

BI製品のサポート、フィールドエンジニアを経てDataRobot製品のサポート、サクセスマネージャーとして活動中。

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