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企業における生成AIの活用と課題 ~アシストの「生成AI × 横断検索」活用への挑戦~

2023.10.06

<執筆者> 佐子 雅之 Sako Masayuki

DX推進技術本部 技術統括1部
ナレッジ・プラットフォーム技術部 部長
Glean・生成AI実践プロジェクト「1GAN」全社責任者

2001年、新卒でアシストに入社。
Oracleの技術者として10年従事した後、新規ビジネス開発や新製品立ち上げを経て、現在は動画・ガイド・Webコンテンツ管理・今回ご紹介する「生成AI × 横断検索」など、ナレッジ共有を実現する製品を担当。
最近、LLMから「人間の知識習得プロセスがどうなっているか?」に興味を持つも、もはやSFのような世界で早々に挫折。
地道に学習します。

はじめに


みなさんこんにちは。DX推進技術本部 ナレッジ・プラットフォーム技術部の佐子です。

2023年、IT業界に旋風を巻き起こしている「生成AI(Generative AI)」。
皆様の会社においても、生成AIの一種である「ChatGPT」の活用を検討している方は多いのではないでしょうか?
9月に弊社のお客様へヒアリングした結果では、 約88%のお客様が「導入を検討中」「部分的に導入し検証中」と回答 され、改めて多くの企業で何らかの取り組みが行われていることを認識しました。

そこで、本コラムでは「生成AIを実業務でどう活用できるか」について話したいと思います。


生成AIとは


ご存知の方も多いでしょうが、改めて「生成AIとは何か」を確認してみましょう。
ウィキペディアでは以下のように説明されています。


生成AI(生成的人工知能)とは


生成的人工知能(せいせいてきじんこうちのう、英: generative artificial intelligence)または生成AIは、プロンプトに応答してテキスト、画像、または他のメディアを生成することができる人工知能システムの一種である。

生成AIモデルは、入力された訓練データの規則性や構造を学習し、同様の特性を持つ新しいデータを生成する。
ジェネレーティブAI、ジェネラティブAIともよばれる。

出典:ウィキペディア「生成的人工知能」 (2023年10月6日時点の情報)


やはり、最も有名な生成AIは、OpenAI社が開発した「ChatGPT」ではないでしょうか。
質問に対して人間と同じようなレベルで回答するだけでなく、文章の要約やチェック、ソースコード生成、作文や執筆まで、これまで人間にしかできなかったことがいよいよAIで実現できる時代になりました。


ChatGPTの利用イメージ


生成AIを企業で活用する時の課題


生成AIでは様々なことができますが、多くの企業が本当に取り組みたいことは、社外のデータはもちろん、 企業内にある全てのデータをChatGPTのような技術で活用すること ではないでしょうか。
そうすることで、業務効率化や生産性向上はもちろん、新たなアイデアの創出や働き方改革などの効果を期待する方も多いのではないかと推察します。

しかし、これを実現するためには膨大な工数とコストがかかります。
様々なデータを準備してLLM※1 に学習させる作業は相当な工数がかかりますし、ビジネスの環境が著しく変化する中で高い精度を維持し続けることは難易度が高いです。部分的な業務での適用は可能かもしれませんが、あらゆる業務、あらゆるデータを対象することは現実的ではないかもしれません。

※1 LLM(Large Language Models)とは
  大規模言語モデル。膨大な量のテキストデータをもとに学習し、文章生成や文章理解などのタスクを行うことができる技術。


生成AIを使ってみたアシストの事例


生成AIの業務利用は難しいと言いながらも、現在アシストでは、生成AIを日常的に利用しています。
2023年9月、企業内の「知識資産の最大化」「組織のアジリティ※2」「業務効率化」を目的に、 全従業員が 横断検索 × チャットができるAIアシスタント 「Glean(グリーン)」の利用を開始 しました。※3
これにより、弊社が利用している様々なシステムのあらゆるデータを対象とした「検索」や「チャットによる回答生成」ができるようになりました。
現在はGoogle Workspaceやメール、イントラなどのデータを対象としており、今後は全てのシステムを対象としていく予定です。

※2 アジリティとは
  経営や組織運営において、環境変化に素早く対応していく機敏性

※3 ニュースリリース
  アシスト、横断検索×チャット機能のAIアシスタント「Glean」を全従業員が利用開始
  ~企業内の知識資産の最大化と組織のアジリティ、業務効率化を目指す~
  https://www.ashisuto.co.jp/news/release/1221905_1675.html


なぜ生成AIの業務利用が上手くいったかというと、やはりGleanの機能や特徴によるところが大きいかと思います。

・機密性の高い企業内のデータを使って、LLMをすぐに安全に活用できるクラウドサービスである
・横断検索エンジンがベースとなり、Microsoft365、Google Workspace、Box、Salesforce、Slack、ServiceNowなどの多くのクラウドサービスを
 検索対象にできる
・チャットで質問回答や文書要約などの結果を得ることができる
・生成AIが従業員一人一人にパーソナライズされた最適な回答を返すだけでなく、その人の権限の範囲で最適な結果を返すことができる
などの特徴があり、従来の働き方を劇的に変えることができます。

実際に利用した社員からも、
・詳しい使い方が分からなくても、チャットで聞くだけで欲しい情報が返ってくる
・どこに保存されているか分からない情報も検索できて便利
・「検索した情報に詳しい社員は誰か」まで分かるので助かる
などの声が挙がっています。


Gleanの利用イメージ


ChatGPTとは違い、社内データも対象にできるので、「アシストのルール」や「アシストの社内資料へのリンク」が確認できます。



ご紹介した「Glean」はアシストの取扱製品でもあります。
興味を持たれた方は 製品ページ をご覧いただくか、フォーム からお気軽にお問い合わせください。


さいごに


「本当に社内の多くのデータをChatGPT化できているの?嘘でしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、アシストでは本当に実装して本番運用を進めています。興味がある方は、ぜひ弊社担当営業までお声がけください。きっとリアルな体験価値をお伝えできると思います。

これからもアシストは、皆様の業務をより効率的に、よりスムーズに進めるための支援を続けてまいります。どうぞお楽しみに。



参考


[ 製品ページ ] Glean

[ 製品ページ ] Glean

企業向けインサイトエンジン「Glean」の製品ページです。
概要、機能、価格などを知りたい方はこちらをどうぞ。

\ こんな機能を紹介しています /
・企業内の全ての情報を「横断検索」できる
・「誰が詳しいか」を確認できる
・チャットで質問して「回答を生成」できる
・チャットで依頼して「文章の作成や要約」ができる

[ セミナー ] アシストEXPO

ビジネスに役立つキーテクノロジーや最新ソリューションを
全33セッションでご紹介するオンラインセミナーです。

\ 生成AIに関するセッションもあります /
・シバタ アキラ 氏 インタビュー講演/生成AI ✕ エンジニアの未来
・生成AI時代のデータとの向き合い方
 3人のマイスターが語るデータ・イノベーション
・知識という資産を、組織の力へ
 生成AIと動画活用で切り開くナレッジ共有の新時代



 
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