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Progress Corticon

ビジネス部門とIT部門の協調で生まれた俊敏性のある生産計画システム

コロンバス・ステンレスのCorticon事例

COLUMBUS STAINLESSは、1966 年に設立された南アフリカ共和国のステンレスメーカーです。ステンレス鋼は生産計画システムに俊敏性があれば大きな利益を産みますが、残念なことに老朽化していました。そこで、鉄鋼生産計画管理システムの一部として、迅速に対応でき費用対効果の高いビジネスルール管理のためにProgress Corticonを採用。原材料レベルから発注量を算出して発注処理対応を効率化するなど、ステンレス鋼生産における俊敏性を確保し、加速する市場環境で高い利益率を維持できるようになりました。

俊敏性がカギとなるステンレス鋼の生産計画システム

多くの人は、皿洗いをする時もシャワーをする時も、一日を通して何度もステンレス鋼製品を使用しています。その物質はいたる所にあり一様なので、ステンレス鋼製品と言うと、味気ない工業製品ととらえがちです。しかし実際は、ステンレス鋼は冶金科学の驚異であり、作るのが極めて難しいのです。市場需要の加速する変化に遅れず対応するために十分な俊敏性を持ちつつ、利益が出るように大量生産することは、原材料の取扱いと生産計画の力技なのです。

これが、老朽化してきた生産計画システムの切替えを決定した際、COLUMBUS STAINLESSが直面した課題でした。COLUMBUS STAINLESSは、アセリノックス(Acerinox)グループの一部ですが、アフリカで唯一、ステンレス鋼の板状の製品を生産しています。板状のステンレス鋼は、コイル状に形成され、何千もの日用品の製造に使われます。国内と世界の両方の市場に貢献するため、アセリノックスグループは、スペイン、北アメリカとマレーシアにも工場を持っています。COLUMBUS STAINLESSは競争の激しい市場において活動しており、原材料費が変動しやすく利益が少ないため、柔軟性の高い生産プロセスを必要としています。

目まぐるしい変化に対応して生産計画を設計しなおすことと、COLUMBUS STAINLESS独自の市況や生産課題により、製造プロセスの計画、最適化、実行を促進する、同様に俊敏なビジネスシステムが必要となりました。しかしながら、生産計画のためのこの会社のレガシーシステムは老朽化し、技能の可用性が低下、高額な維持費もあり、自社開発のシステムからの生産計画システムの切替えと再設計が決定しました。

生産計画プロセスの再設計により、変更が迅速に、仕事のやり方がより効果的になり、結果として生産量の増加が見込めます。材料の流れを統制する迅速な対応は、費用対効果の高い製造システムの秘訣であるため、新システム設計では生産プロセスにおいてこれらの流れをトラッキング、制御、最適化することを重視する必要がありました。

新システム構築は、重要な課題でした。ステンレス鋼の生産は、異なる化学組成、機械属性、物理属性、表面仕上げを含む広範囲の制御変数を要します。この課題に対処するため、COLUMBUS STAINLESSはProgress CorticonのBRMSを選択しました。Corticonの特徴的な「コーディング不要」のルールエンジンは、高度な意思決定プロセスを自動化します。COLUMBUS STAINLESSは、AIGS(Progress製品のサハラ以南アフリカ地域の代理店)からCorticonを導入し、経営を効率化、ルール開発を削減、サイクルを最大90%まで改善しました。

「実に、列挙しきれないほどの変数がありました」と、前テクニカルプロジェクトリーダで、現在はBPM企業の外部コンサルタントのアルフリーダ・ロバートソン氏は言います。「我々が必要としていた俊敏性を得るには、非常に多種多様な技術環境で動作できるビジネスルールエンジンが必要でした。我々は全ての選択肢を評価し、Progress Corticonが全ての要件を満たしていました。Corticonは、我々の全てのルールを、どんなに複雑なものでもサポートすることができました。」

ビジネスに優しい方法で、ルールとロジックを自動化

「既存のビジネスシステム切替え時には、長年の適応にわたり古いアプリケーションのソースコードに取り込まれている大量のビジネスロジックとルールが第一の課題となります。」と、プロトタイプ作成とPOC工程においてCorticon評価に関わってきた、COLUMBUS STAINLESSのビジネスシステムマネージャでテクニカルプロジェクトマネージャであるティニー・デクラーク氏は言いました。「幸いなことに、Progress Corticonビジネスルールエンジンは、これらのビジネスルールとロジックを、根底にあるアプリケーションコードのプログラミング規約を理解する必要はありません。システムを運用維持しなくてはならない人に理解される、ビジネスに優しい方法で自動化します。」

以前は、自動化されたビジネスルールは、ビジネスロジックとしてアプリケーションに直接コーディングされていました。COLUMBUS STAINLESSは、会社のパフォーマンスや拡張要求に対応しつつ、ビジネス関係者が意思決定サービスと同様にロジックを簡単に変更、作成、統合できるようにするため、これらのルールをコードの外部に出したいと思っていました。これにより、プログラム開発者を巻き込むことなく、ビジネスアナリストが日常業務やビジネスルールの完全な支配権を持つことができるようになります。

「我々はこのツールをIT関係者に渡したくありませんでした。我々はビジネス関係者に、つまり意思決定者に使ってほしかったのです」と、ロバートソン氏は説明しました。「Corticonは、ただの標準的なテーブル参照の仕組みをはるかに超え、データセットを操作し、複雑な計算やアルゴリズムを許容することで、他のビジネスルールエンジンと差別化しています。更に付け加えるなら、Corticonはエンドユーザにとって、最も優しい選択肢でした。彼らは、我々が手渡した権限を大いに気に入っていました。」

IT部門とビジネス部門が同じ権限を持つことで全社の戦略プロジェクトへ

このプロジェクトにおけるCOLUMBUS STAINLESSの将来への戦略的影響のため、この会社では社内のITプロジェクトマネージャを指名し、ビジネスプロジェクトマネージャにも同じ権限を持たせるという、やや例外的な意思決定を行いました。この協力関係により、社内にビジネスを前面に出すことの意義が示され、このプロジェクトはIT技術の取り組みから、ビジネス主導の戦略目標へと変更されました。

「これにより、生産技術者とITスタッフの両方に権限が与えられました」と、ロバートソン氏は言いました。「このレガシーシステムが使用されてきた期間を考慮すると、新しい開発者が古いコードを読み、変更を開始するのにかかる時間を想像することができるでしょう。ビジネスロジックを取り出し、ポリシー、プロセスと根底にある実装すべきビジネスロジックを理解する生産技術者に手渡すことにより、開発チームはビジネスプラットフォーム全体を習得したり、答えを得るためテーブルを参照し、複雑な仕組みの至る所にアルゴリズムを構築したりする必要なく、自身の専門技術に集中することができます。これにより、開発プロセス全体が加速されたのです。」

「Progress Corticonは、導入と操作が実に簡単なシステムです」と、デクラーク氏は言及しました。「Corticonは導入、構成されるとすぐ、ルール開発が技術的でない変数で行われ、ほとんどのユーザはそのシステムを素早く理解します。更に、アプリケーションコードと、ビジネスルールとロジックを分離することにより、主要なビジネスアプリケーションの開発中に、生産技術者がビジネスルールを開発とテストすることができる、並行した開発サイクルが可能になりました。これにより、開発時間が著しく削減されました。」

ビジネスアナリストと生産技術者は、設計プロセスの各段階でIT部門と連携しました。生産技術者は、プログラミング言語や複雑なルールの相互作用を熟知する必要なく、開始から展開までのルール作成の全プロセスを管理する権限を与えられました。ビジネスを最も理解する人々が、ビジネスを推進していました。システムから抽出されたルールで、チームはより優れた可視性も獲得しました。ロバートソン氏は、古いレガシーシステムを、異なる契機で爆弾が拡散することに例えました。「今は全てが透明で、ルールの基盤を完全に見ることができます。」

ビジネスルール変更時のテスト機能も充実

Corticonでは、一旦ルールが変更されると十分なテストを行うことができます。「プロセスは膨大な量の製品、仕上げ、形、等級を生み出します」と、デクラーク氏は言いました。「開発期間中、我々は全てのシナリオをテストすることはできませんでした。手作業で、1つか2つテストしたかもしれません。Progress Corticonでは、ルールを変更して同じ結果を得られるか確認するため、あらかじめ定義された全てのシナリオを一通り確認することができます。これにより、会社の運営を推進する一連のルールが正確であることを保証することができます。」

Corticonは、ビジネスへの優しさを保ちつつ、複雑で急速に変化する製造作業に、柔軟で俊敏なIT環境を提供します。あるITプロジェクトマネージャが簡潔に言ったように、「成功するビジネスルール管理システム(BRMS)は、ただITソリューションの実装を伴うだけでなく、プロセス所有権、ビジネスプロセスの共通理解の進展と、ビジネス部門とIT部門の協力関係も重視します。」COLUMBUS STAINLESSの共同アプローチは、まさにそれを示しています。COLUMBUS STAINLESSがCorticonを他の施設にも実装しているとおり、このプロジェクトの成功は証明されています。いずれの場合も、ルールのビジネス主導の特性により、時差や言語の壁に関わらず、システムの遠隔サポートが可能でした。


(米国Progress社Web掲載の事例の日本語抄訳です。)

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