TOP>セミナー/イベント>開催報告>アシストフォーラム2021 開催報告

アシストフォーラム2021 開催報告

アシストフォーラム2021

お礼

「アシストフォーラム2021」は、7月5日のプレオープンから7月30日まで26日間の会期で開催され、総勢3,150名ものお客様にお申し込みをいただきました。当イベントが皆様にとりまして、少しでもお役に立てる内容となれば幸いです。

今年もアシストフォーラムを開催できましたのは、多数のご発表者様やご協賛企業様による多大なるご支援のおかげです。この場を借りて深く御礼申し上げます。

目まぐるしい変化の中、どのように環境が変化しようとも、アシストは変わらずお客様と伴走していける会社であることを目指して参ります。 今後とも変わらぬご愛顧をいただけますようお願い申し上げます。

株式会社アシスト 代表取締役社長 大塚 辰男


特別講演

チームマネジメント ~今治からの挑戦~

株式会社今治.夢スポーツ 代表取締役会長 (サッカー日本代表元監督) 岡田 武史 氏


<プロフィール>
1956年、大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、古河電気工業に入社しサッカー日本代表に選出。 引退後は、クラブサッカーチームコーチを務め、1997年に日本代表監督となり史上初のW杯本選出場を実現。その後、Jリーグでのチーム監督を経て、2007年から再び日本代表監督を務め、2010年のW杯南アフリカ大会ではチームをベスト16に導く。中国サッカー・スーパーリーグ、杭州緑城の監督を経て、2014年11月四国リーグFC今治のオーナーに就任。AFC(アジアサッカー連盟)最優秀監督、Jリーグ最優秀監督、日本サッカー殿堂入りなど受賞歴多数。


講演概要

モノの豊かさよりも心の豊かさ

四国リーグ「FC今治」のオーナーに就任して約6年半。経営経験ゼロにも関わらず、事業を継続できたのは「次世代のために、モノの豊かさよりも、心の豊かさを大切にする社会づくりに貢献する」という経営理念があったからに違いない。サッカークラブの企業理念とは一見無関係に思われるかもしれない。しかし、売上げなどの目に見える数字よりも、心の豊かさ等の目に見えないモノにお金が回るような社会でなければ必ず行き詰る。サッカーチームには売るものは何もないかもしれないが、夢や感動なら届けられると思ったのだ。

戦術よりもフィロソフィー

サッカーチームを作るとなると、戦術や練習メニューなどを考えがちだが、どのようなチームを作るのかを明確にする「フィロソフィー」が最も重要であると私は考える。自分一人くらいという気持ちを全員が持ってしまうと、チームは成り立たない。誰かのチームではなく、自分のチームであるという意識を持ち、自分の責任でリスクをおかし、チャレンジする。こうしたフィロソフィーがルールではなく、モラルとして自然に根付くことが大切だ。勝負の神様は細部に宿るというが、こうしたモラルが当たり前にできているかどうかが勝敗を左右すると信じ、フィロソフィーの大切さをメンバーに共有している。

選手をどう扱うかではなく、自分がそう扱う覚悟があるかどうか

リーダーシップとは、決断をすることだ。リーダーが決断を下す課題は、論理的に考えても答えは出ず、直観で決めるしかない。監督経験のないまま日本代表の監督に就任した1997年のフランスW杯予選の時のこと。負けたら日本にしばらく住めなくなるからと妻に電話した後、今の自分にできるベストは尽くした、それでダメなら自分を選んだ日本サッカー協会の会長のせいだ、と開き直ると、無心になることができた。座禅でいう無心の状態での決断は正しい確率が高い。また、倒産、投獄、闘病、戦争を経験をした経営者は、腹のすわった決断をするとよく言われている。その覚悟が選手や社員に伝わり、リーダーについていこうという気にさせるのだ。

地球は未来からの借りもの

私には3人の子供がいる。3人にどんな社会を残したいかを軸に色々なことを考えている。地方創生や、長年携わっている環境問題もその一環だ。最後に、ネイティブアメリカンの言葉「地球は子孫から借りもの」を共有したい。地球は過去から受け継いだものではなく、未来の子供から借りているものだと考えれば、借り物は壊さずに返さなければいけないという意識になると思う。目に見える資本ばかりではなく、見えない資本を豊かにする社会の実現に向け、皆さんと一歩ずつ努力できればと思う。


最高のパフォーマンスを発揮する組織マネジメント

大阪商業大学公共学部公共学科教授 男子バレーボール日本代表元監督 植田 辰哉 氏


<プロフィール>
1964年、香川県生まれ。大阪商業大学卒業後、新日本製鐵(現、堺ブレイザーズ)に入社。日本リーグ(現、Vリーグ)ではセンタープレイヤーとして活躍。日本代表選手も務め、1992年のバルセロナオリンピックには主将として出場し、6位入賞。2005年に日本代表監督に就任。2008年、北京オリンピック世界最終予選を見事に突破。自身が出場したバルセロナ以来、16年ぶりのオリンピック出場となった。代表監督退任後は、早稲田大学大学院へ入学し、修士課程を修了。現在は日本バレーボール協会発掘育成委員会、大阪商業大学公共学部公共学科教授を務める。


講演概要

海外でコーチングを学び、それまでの牽引型リーダーシップのやり方が間違っていることに気づくことができた。

目的と目標の共有

5年後になっていたい自分のビジョンを定め、そのビジョンに従って戦略を決定する。戦略が決まれば、それを実行するための計画が決まり、計画が決まれば自分がなすべき行動がきまる。リーダーが目的(夢)を明確にし、目標(指標)を設定したら、できるだけ具体的な内容(戦略や計画)までメンバーに伝える。以心伝心では伝わらないことをリーダーは自覚すべきである。故に、他者へ伝えるためのコミュニケーションスキルがリーダーには大切だ。目標を紙に残しておくことも重要である。人生で最も落ち込んだ時期に、目標を書初めに残したが、今、その書初めを振り返ってみると、書初めに書いたことが実現していることに気づく。

コーチング(共育)とティーチング(教育)の違い

これからのリーダーに求められるのは、自分が経験したことがない状況でも、マネジメント力の発揮により組織力を高める能力である。それには、コーチング(共育)とティーチング(教育)の違いを意識する必要がある。大木理論によれば、ティーチングとは、大木の幹にあたり、規律を守らなければならいというマストの部分に相当する。コーチングは枝葉に相当し、どこまで伸びるか無限の可能性を秘めている。ティーチングでは、1+1=2と答えを決めつけてしまうが、コーチングでは2組の数字を足して2になる組み合わせは無限にあることを教える。
リーダーは、相手が何を求めているのかを、自分の基準で考えてはいけない。客観的な判断で相手を褒めることも大切だが、数字などの根拠に基づいた指標での評価も大切だ。また、部下から上司に対して言いたいことがきちんと言える、上司も間違えた時には謝ることができる、そんな環境が健全で信頼できる組織につながる。

心理的ペナルティが成功へと導く

心理的ペナルティが人を成功に導く。人は、知られること、認められることで心理的ペナルティが発生する。2008年の北京オリンピック出場を目指していたことは、大多数の日本国民に認知されていた。その心理的ペナルティがチームを追い込み、オリンピック出場という成功へと導いた。誰からも注目されていなければそんな真価を発揮することはできなかっただろう。
リーダーは、チームメンバーから何を期待されているのかを理解する必要がある。叱ってほしい時に叱り、ほめてほしい時にほめてあげる。人の育成は「共育」という言葉が示す通り、育てる方も、育てられる方も、一緒に人生の花を咲かせるということである。本日の話を参考に、目的をもって目標に向かって進む戦略を立てていただけたらと思う。皆さんの成功を信じている。


愉快ラウンジ(事前インタビュー)

今年は新しい取り組みとして、事例発表者様にご講演とは別に、弊社の社員から事例の取り組みに関するインタビューをさせていただきました。事例セッションは、オンライン開催ということもあり、お一人ずつ講義形式でのご発表でしたが、アシスト社員とご講演者様の掛け合い形式によるインタビュー動画は、事例発表とはまた違った形で、ご発表者のお人柄なども感じていただけたのではないでしょうか。

ご担当業務の説明からはじまり、趣味や会社所在地のアピール、お勧めのお店や観光地など通常では伺えない内容も、お話しいただくことができました。事例発表の見どころや苦労話などは、どの事例を聴講しようか迷われていた方にとっても参考になったのではないでしょうか。


事例セッション

今年は、28社のお客様より活用事例をご発表いただきました。発表内容を分類すると、複数テーマにまたがるものも含め、一番多かったのがDX(7セッション)、次点がデータサイエンス(6セッション)でした。

コロナ禍によりテレワーク系の話題が多いのではと予想していましたが、DXやデータサイエンス、AIや自動化、品質・性能改善など多岐にわたる課題への対応がIT部門に求められているようです。

テーマ セッション数
DX 7
データサイエンス 6
RPA、AI、自動化 5
品質・性能改善 5
インフラコスト削減 4
働き方改革、テレワーク 4
クラウド活用 3
セキュリティ 3
開発効率 2
基幹再構築 2

各社の事例発表をお聞きしていると、テーマの違いはあれど、ビジネスを動かす上で「情報(データ)」がいかに重要であるかを改めて感じさせられます。

ビジネス課題の解決や業務改革そのものは現場主導で取り組まれていると思いますが、そのための環境作りはIT部門が担われているようです。提供する情報やその品質、情報活用の推進や情報の提供スピードの向上、自動化から可視化まで様々な取り組みを詳細にご紹介いただきました。

視聴者の反応

視聴者から講演者へ向けたご意見やご要望を見ると、オンラインでもお客様同士の情報交換が図られていることがわかります。

  • 同じ課題を抱えているために自社でどう進めればいいかヒントが得られた
  • ツールだけじゃなくグランドデザインの話が聞けてよかった
  • 課題分析から解決策への説明は、身近でない分野でもとてもよく理解できた
  • (ご講演企業と)同じように開発は利用部門での方針を採用したい

など、事例発表者ご自身の言葉で語られた取り組み内容が、大変参考になったことが伺えます。
また一方で、

  • 残課題と今後の展望について詳細を聞きたかった
  • 自動化を進める上でのアプローチをもう少し踏み込んで欲しかった
  • 具体的にどこで苦労したのか聞きたかった
  • データ品質を保つために運用をどう工夫したのかを教えて欲しい

など、共通課題を持つ視聴者だからこその詳細情報のご要望も多数いただきました。主催者として、お客様同士でさらなる情報交換を促進できる場や機会を設定したいと強く感じました。その実現にあたっては、またご協力、ご参加いただけますようよろしくお願いします。

2022年も「アシストフォーラム」の開催が決まっております。ぜひ来年も、多くのお客様から先進事例を共有いただけることを楽しみにしています。

アンケート結果

総合満足度 アシストフォーラム2021

導入に関する立場 アシストフォーラム2021

注力分野 アシストフォーラム2021

アシストフォーラム2021には、24社のIT企業様にご協賛いただきました。視聴サイト上の「展示コーナー」には、各社より先端的な選りすぐりの資料や動画を多数ご掲載いただきました。事例発表でご興味をお持ちになったソリューションについて、展示コーナーで関連資料をご覧になったお客様も多かったのではないでしょうか。

アシストは協賛メーカー様との緊密なパートナーシップのもと、これからもお客様を強力にご支援して参ります。

ダイヤモンド

プラチナ

ゴールド


アシストフォーラムに関するお問い合わせ

資料請求/お問い合わせはこちら(専門の担当者が確認し、ご対応します。)

お気軽にお問い合わせください。

ページの先頭へ戻る