ENISHIユーザー会 2024 開催報告(2024/2/15開催)
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アシストENISHIユーザー会総会(JP1ユーザー会/DevOpsユーザー会)が開催終了しました。ご参加いただいたお客様の声やセッションの様子をご報告します。
開催概要
開催タイトル | ENISHIユーザー会 ~コミュニティだからこそ得られる開発、運用改善のアイデアとヒント~ |
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開催日 | 2024年2月15日(木) |
開催形態 | ウェビナー配信 |
セッション | 4セッション(基調講演/ITSM/DevOps/パネルディスカッション) |
申し込み/参加人数 | 申し込み 127名/参加人数 93名(参加率 70%) |
アジェンダ
視聴者アンケート結果
今回のENISHIユーザー会について、総合的にどのくらい満足していますか
<お客様の声>
〇基調講演の
変化に対する向き合い方
について参考になりました
〇
新しいクラウドサービス
を自社の運用に適用できる感覚が得られました
〇
他社の動向
や違う立場の意見を聞く機会として活用できます
〇
JP1トラブル事例
が参考になりました
今後、貴社において取り組みや改善が必要だと思うテーマを教えてください。(複数回答可)
<お客様の声>
〇運用保守業務の
高度化
を実現したい
〇基盤系障害時、大量にジョブABENDを拾うことが多々あるため、
障害状況の可視化
を迅速に行い、
リカバリ対応を効率化
したい
〇人材が減ることがあっても増えることは無いので、今ある人数で
資産を持たずに効率よく運用
を回したい
〇
社内の情報システム部員が減る一方
の現状を踏まえて将来構想を練りたい
〇情報セキュリティと開発環境の
制約・ルールを検討
したい
このようなユーザー会を同僚や他部署、他社に勧めたいと思いますか
<お客様の声>
〇ジョブ定義している
システム担当者と連携
したい
〇他社からの情報収集や技術情報の気づきなどは
現場に有益
〇
知らない情報を入手
することができる
〇他社の動向や
違う立場の意見を聞く機会
として活用できる
〇テーマ自体は面白いものが多いので
今後も続けてほしい
基調講演
Agility in Change. クラウド時代の鍵を握る「素早く変化できる能力」を知る
── 株式会社ギックス 岡 大勝 様
クラウド時代に求められる「素早く変化できる能力」について詳しく解説頂きました。
◆ITの変遷とシステムに求められる素早く変化できる能力
- 約15年前のAWSとiPhoneの登場によりITが大きく変化し集中型から分散型、同期から非同期、開発側の都合からユーザー体験へとシフト。
- この変化を受け入れ、新しい技術を活用しシステムを改善し続けることが求められる(古い仕組みの捨てやすさが重要)。
- クラウドネイティブなバッチ処理のシステム構成を例示。
◆組織に求められる素早く変化できる能力
- システムだけではなく組織もまた、素早く変化できる能力を備える必要があり、OODAがうまく回る組織には「勢」が生まれる。
- 組織の競争優位性は、「変化(Agility in Change)により組織の練度を上げ、“勢”を保つこと」によって得られる。
パネルディスカッション
エンジニアの素早く変化できる能力とその磨き方
── 株式会社ギックス 岡 大勝 様、SCSK株式会社 師井 崇 様、インフォコム株式会社 川上 晶彦 様
基調講演のテーマをもとに、エンジニア像という人にフォーカスしディスカッションを行いました。
◆運用、開発の現場で感じる変化について
「正解がある状態での開発や運用から、
正解を見つけながら開発し運用していく
スタイルへ変化している」
「従来は、正解である設計書を有識者がチェックしていたが、技術や環境が細分化している中で一人で
すべてを把握している有識者はいない
。複数の有識者が集まって討論した上での
“全員の腹落ち感”
が重要であり、このコラボレーションを通じ変化に追従するスピードが醸成される」
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◆素早く変化できる能力を持つエンジニア像について
「ミドルウェアや技術要素の組み合わせによりサービスを組み立てるという意味では、クラウド時代になったとしても考え方は不変。機能だけに惑わされることなく「利用ケース」を想定し、それを実現するための機能として
ミドルウェアや技術要素の「根幹の思想」を的確に捉える
ことが大切である」
「相手の要望に気づけるようなエンジニアであってほしい」
「技術者としてより良いものがあるのではないかと
探索しつづけるような組織的な意識づけ
が重要である」
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ITSMセッション
JP1のトラブルは嫌!運用を効率化したい!の勘所を一挙公開
JP1の操作・運用におけるトラブルを防ぐ勘所と、効率的な通報通知運用の方法をご紹介しました。
◆JP1の操作/運用におけるトラブル未然防止の勘所
JP1製品の誤った利用の継続や設計の考慮不足は、重大なトラブルを引き起こす可能性がある。 問い合わせの多いトラブルの一例として、JP1/AJS3インストールディレクトリのディスク容量逼迫 やジョブ実行の遅延、JP1/IM2の予期せぬ自動アクションの実行などが挙げられる。いずれのケースも、 製品の動作仕様や制限値のポイントを押さえた適切な設計・運用で回避することができる。
◆通報通知運用における勘所 ~JP1 Cloud Service 通報管理のご紹介~
早期のトラブル解決には、運用要件や体制に柔軟に対応する「確実かつ、迅速な障害通報」が重要なポイントとなる。
JP1 Cloud Service 通報管理サービスは、上述の通報通知を実現する有効な手段の一つと言える。
夜間/日中の通報手段/通知先の柔軟な振り分け(電話通報、チャット通知等)や、不測の事態に代替連絡先に通報する等の機能を提供している。SaaS型でサービスとして利用できる点も魅力の一つである。
DevOpsセッション
クラウドリフト/シフトで考えるテスト戦略
── 株式会社アシスト 矢野 英也
クラウドリフト/シフトの時に必要な「機能テスト」「非機能テスト」についてご紹介しました。
◆クラウドリフト/シフトで考えるテスト戦略
- クラウドリフト/シフトで考えるテストアプローチを「テストレベル」「テストタイプ」の観点で整理。
- 単体テストにおいて「機能テスト」「非機能テスト」を実施することでシフトレフトを実現する。
- システムテストにおいて「機能テスト」「非機能テスト」「変更関連のテスト」を実施することで、安全なシステムリリースを実現する。
◆テスト戦略を実現するツール
- 非機能テスト
単体テストにおけてデータベース移行ツールを使った検証を早期に行い、システムテストにおいて、負荷テストとアプリケーションチューニングを行うことで、品質を担保する。 - 機能テスト
システムテストにおいて本番環境同等のテストデータで回帰テストを実施することで、品質を担保する。
ENISHIユーザー会のご案内
ENISHIユーザー会は、ITサービスマネジメント分野のプロダクトをお使いいただくお客様同士のコミュニティです。ユーザー様同士で、取り組みや成功例/失敗例を共有しながら、自社の課題解決のヒントとしてご活用ください。
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2024年度(4月~3月)のテーマ詳細やスケジュールについては別途ご案内します。