適材適所の製品選定で「経営を支える&現場も使える」データ活用基盤が実現!
生化学工業株式会社
- 導入製品/サービス…
- DataSpider Servista Oracle Cloud Infrastructure Qlik aebis
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研究開発型製薬企業として国内外で広く知られる生化学工業株式会社では、会計システムの保守切れを機に、全社の基幹システムを刷新する経営基盤強化プロジェクトを発足。部門横断でのデータ活用を目指し、データ活用基盤構築に踏み切りました。そのために必要なETL、DWH、BIツールの導入および構築、そしてツール利用の現場定着を促進するために、アシストのデータ活用ブランド「aebis (エビス)」のコンセプトおよび製品を採用。工場の現場も含めた、社内の幅広い部門でのデータ活用の促進を実現しました。 |
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導入のポイント
1.会計システムの保守切れを契機に基幹システムを見直し、データ活用基盤を構築
2.開発リソースが限られる中、工数を抑えた効率的なDWH基盤構築を実現
3.セルフサービス型BIツールQlik Senseで現場担当者が自ら分析を行うデータ活用プラットフォームの実現
課題
- 会計システムが保守切れになり、全社的なシステム見直しが必要になった
- システム構築やアプリケーション開発のために割ける工数が限られていた
- 散在する社内のデータ集計に時間を要し、分析や企画のための工数が確保できない
対策
- 環境に柔軟かつスピーディーに対応できる経営基盤構築を目指し全社プロジェクトを発足。システム導入による解決策を検討
- 限られたIT要員で効率よく導入・運用できるETL/DWH/BI製品を選定
- DWHに全社のデータを統合、現場担当者も扱いやすいセルフサービス型BIを導入
効果
- クラウドサービスやパッケージの採用で、全社の業務効率化を実現する環境を構築
- 導入時の開発工数を抑え、システムの安定稼働と運用コスト削減の両立が達成できる環境に
- 現場レベルでPDCAを回しながらアプリを独自に開発し、工場内の業務改善にデータを活用することで新たな気付きを発見
システム概要
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ビジネスにより貢献できる全社規模のデータ活用基盤の構築に乗り出す
生化学工業株式会社は、「糖質科学で未来を創る」をミッションステートメントに掲げ、「糖質科学」の重要性に着目し、長年に渡り医薬品等の応用研究を進めてきた製薬企業です。ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などを研究する糖質科学の分野に特化した研究開発型製薬企業として、国内はもとより国外でもその存在は広く知られています。
同社では以前より営業部門や経理部門を中心に社内でのデータ活用を進めており、小規模なDWHとクライアント型BIツールを用いて日々のデータ集計作業を行っていました。しかし、経営企画部 情報システムグループ 次長 吉田浩二氏によれば、そうした取り組みにも限界があったと言います。
吉田氏
あくまでも営業部門と経理部門の実務に必要なデータのみを基幹システムから抽出して、簡単な集計処理を行っていただけで、本格的なデータ活用やビッグデータ分析のレベルにまでは至っていませんでした。そんな折、基幹システムの構成を見直して、事業環境の変化に柔軟かつ迅速に対応できる経営基盤と、それを支えるデータ活用基盤の整備を目指す全社プロジェクトが立ち上がりました。その一環として、データの管理や活用の在り方も一から見直すことになりました。
ツール導入後のデータ活用の定着と拡大を視野に入れた提案を採用
同社ではそれまで、業務データが社内の各部署に散在しており、それぞれ独自の方法でデータを管理していました。そのため各部門から集められるデータの粒度や鮮度などが異なり、実効性のある全社規模での俯瞰的な比較分析が困難でした。
そうした課題を解決し、正確かつスピーディーな意思決定に役立つデータ活用を実現するには、全社のデータを一元管理できるDWH基盤と、ユーザーが自在にデータを集計・分析できるBIツールが不可欠であると考えました。そこで同社は早速、自社ニーズに合致するDWH基盤製品やデータ連携製品、BIツールの選定を始めました。
複数企業の提案の中から、最終的にインテック社の提案を採用。その提案は、アシストが提供するデータ活用ブランド「aebis」のコンセプトでシステム構成されていました。aebisは、データを"価値のある情報"へ昇華させるために、データを連携・蓄積・管理し、どのようにビジネスに活かすかをバックエンドのシステムまで考慮したものです。特定の製品やベンダーによらず、ユーザーのニーズに最も適した製品を適切に組み合わせて、最適なデータ活用基盤構築を強力に支援するワンストップソリューションです。 経営企画部 情報システムグループ 主任 赤津一成氏は、アシストの担当者から各製品の紹介を受けた際の印象を、次のように振り返ります。
赤津氏
BIツールやデータベース製品自体は所詮はツールで、私たちユーザーにとって最も重要なことは「ツールをどう使うか」という点です。その点aebisの考え方は、単に個々のツールを導入するだけでなく、データの収集・連携からDWH基盤の構築、そしてBIツールの設計まで、データ活用に必要なプロセスや方法論が一貫して確立されていました。また、ツールを導入してシステム更改を終わりとするのではなく、現場でデータ活用が定着・拡大するための支援もあり、現場の自主性によってデータ活用を推進・拡大していきたい弊社の思いとぴったり合致しました。
限られたITリソースで構築できるツールの組み合せを選択
今回のプロジェクトでは、社内の各業務システムからデータを抽出するデータ連携基盤としてDataSpider Servista(以下、DataSpider)を、DWH基盤を構築するデータベース製品としてはOracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)のデータベースPaaSサービスを、そしてユーザーが直接利用するBIプラットフォームとしてQlik Senseを採用しました。DataSpiderおよびOCIを選定した理由について、経営企画部 情報システムグループ 主任 小宮山普子氏は次のように述べます。
小宮山氏
弊社ではIT要員が少ないため、システム開発に多くの工数を割くことができません。その点DataSpiderは他の製品と比べて少ない工数でデータ連携を実現できるため、弊社の事情にマッチしていると考えました。またDWH基盤はオンプレミスではなく、OCIのクラウド環境上でPaaSを利用して構築することにしました。これによって、オンプレミス環境に導入したデータベース製品の保守切れやバージョンアップの手間やコストを削減することができます。
BIツールに関しても複数の製品を比較検討し、実際に現場担当者が使い勝手を確認した結果、操作性や可視化の観点でQlik Senseが最も優れていると判断しました。
導入後、IT部門が主導して社内でのデータ活用を推進、全社的なデータの見える化が始まっています。
新たなデータ活用基盤で全社的な業務改善活動を推進
これらの製品を組み合わせた新たなデータ活用基盤の構築プロジェクトは、2018年末から設計・構築をスタートし、翌2019年の4月から業務現場に対して段階的に機能をリリースしていきました。まずは経営陣向けの経営ダッシュボード機能を提供するとともに、従来の営業部門で古いシステムで行われていたデータ集計作業を、随時新たな仕組みに置き換えていきました。既に日次や週次、月次での売り上げ集計はQlik Senseで行われています。
それと同時に、同社が国内2カ所に構える工場におけるデータ可視化のプラットフォームとして、新たに今回の仕組みを適用しました。
赤津氏
ちょうど工場で並行して進められていた業務改善プロジェクトにも、DWHとQlik Senseを使ったデータ可視化の仕組みを導入しました。はじめに私たちIT部門が現場のメンバーに利用方法をレクチャーしましたが、現在では生産状況や廃棄率、在庫などの情報をリアルタイムで可視化するアプリを、現場担当者が独自に開発するまでになりました。
既に同社の工場では、現場主導で12ものアプリが開発されており、その熱心な活用ぶりにはIT部門も驚いています。今後も工場をはじめ社内の様々な部門でデータ活用の仕組みを有効活用し、データ活用の取り組みを社内に広く浸透させていきたいと赤津氏は抱負を語ります。
赤津氏
個人的には現在の工場でのデータ活用をさらに高度化して、IoTセンサーから取得した設備データをAIでビッグデータ分析し、故障の予兆検知を行うような段階まで推し進められたらと考えています。データ活用の技術や製品全般に関してのアシストの豊富な知見をいかし、ぜひ今後とも弊社の将来構想に寄与できるような提案をいただけるとありがたいですね。
<取材協力>
生化学工業株式会社
経営企画部 情報システムグループ
次長 吉田 浩二 氏
課長補 廣瀬 剛 氏
主任 赤津 一成 氏
主任 小宮山 普子 氏
株式会社インテック
産業事業本部
製造営業部長 吉田 大輔 氏
第一エンタープライズソリューション部 安室 篤男 氏
製造営業部 主任 吉田 宗司 氏
- ※本事例は取材時の内容に基づくものです。
- ※製品内容は、予告なく変更される場合があります。
- ※記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
生化学工業様のインタビュー記事(PDF)はこちら
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生化学工業株式会社様へお話をお聞きしたインタビュー記事をPDFでお読みいただけます。
お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | 生化学工業株式会社 |
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概要 | 創薬分野において多くの可能性を秘めた「糖質科学」のパイオニアとして、創立以来70年に渡り独創的な医薬品・医療機器を生み出してきた製薬企業です。世界中の患者さんの健康で心豊かな生活の質の向上に貢献し、豊かな未来を創造することを目指しています。 |
本社 | 東京都千代田区丸の内一丁目6-1 丸の内センタービルディング10F |
設立 | 1947年6月2日 |
資本金 | 3,840百万円 |
従業員数 | 868名(連結ベース) |
URL | https://www.seikagaku.co.jp/ |
取材日 | 2020年9月 |
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