UQ WiMAXのサービスを支える基幹システムをクラウド環境に移行し、コストを3分の1に削減
UQコミュニケーションズ株式会社
- 導入製品/サービス…
- Oracle Cloud Infrastructure Oracle Database
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「UQ WiMAX」でおなじみのUQコミュニケーションズでは、基地局建設業務を支える基幹システムの災害対策サイトを構築するにあたり、そのシステム基盤に「Oracle Cloud Infrastructure (OCI)」を採用。災害や障害時にも迅速にサービスを復旧できる仕組みを導入するとともに、運用管理コストの大幅な削減を実現しました。今後は本番システムもOCI上に移行することで、運用管理コストを3分の1まで削減できると見込んでいます。 |
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導入のポイント
1.即座にバックアップシステムを立ち上げられる災害対策サイトを実現
2.データ転送の自動化とリーズナブルな料金体系で運用管理コストを大幅削減
3.本番システムの将来的なクラウド移行のための技術検証が可能に
課題
- 災害や障害時のシステム復旧に手間や時間がかかりすぎていた
- システムの維持管理にかかるコストを可能な限り削減する必要があった
- 本番システムの将来的なクラウド移行に向けた技術検証を行う必要があった
対策
- ハードウェア機器の管理やバックアップリストアが不要なクラウドサービスを利用
- コストメリットが高いクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を採用
- OCIの導入実績を豊富に持つアシストの技術支援サービスを活用
効果
- 災害時に迅速にサービスを復旧・継続できる事業継続体制を構築
- OCIの採用により大幅な運用管理コストの削減を実現
- 本番システムのOCIへの移行実現性を証明
システム概要図
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基地局建設にまつわる多様な業務を単一の基幹システムで一括管理
KDDIグループの一員として、無線データ通信サービスを幅広く展開するUQコミュニケーションズ株式会社。同社が2009年から提供している「UQ WiMAX」は、国内を代表する無線データ通信サービスとして広く知られており、数多くのユーザーを獲得しています。
同社は主力事業であるUQ WiMAXの通信品質やサービスエリアを拡充すべく、全国に多数の基地局を設置してきました。現在では屋外だけで4万局の基地局を運用しており、屋内も含めるとその数はさらに膨大になります。これだけ多くの基地局の建設やメンテナンスを滞りなく行うには、やはりITシステムの力が欠かせません。同社 建設部門 設備管理部 業務管理グループマネージャ 兼子智氏は、基地局の建設部門におけるITシステムの役割について次のように説明します。
兼子氏
基地局を建設するには、建設計画の立案から予算の管理、資材の発注・購買管理、工程管理、保守作業の管理、さらには土地のオーナー様との契約や基地局免許の管理など、実に様々な仕事を行う必要があります。これらの業務ごとに個別にシステムを導入・運用するとなると、システム間のデータ連携が極めて複雑になってしまうため、全ての業務を網羅する基幹システムを社内でスクラッチ開発して運用しています。
災害対策サイトのシステム基盤として「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を採用
この基幹システムは、基地局建設にまつわる業務遂行に必要な全ての情報を一手に担うだけに、万が一の災害や障害への備えには万全を期す必要があります。しかしこの点について、以前は若干の課題を抱えていたと言います。
兼子氏
遠隔地のデータセンターにバックアップデータを転送して保管していましたが、災害時にシステムを復旧するためにはバックアップデータをリストアする必要があり、復旧まで時間がかかることが問題視されていました。もし基地局が被災してしまった場合、修理作業に必要な情報をシステムから引き出す必要がありましたから、システム復旧に時間がかかるとその分基地局の復旧にも時間がかかってしまいます。
そこで同社は、万が一本番システムがダウンしても遠隔地で速やかにバックアップシステムの稼働を開始できる災害対策サイトの構築に乗り出すことにしました。またそのシステム基盤としては、運用効率やコストの観点から、ハードウェア機器の管理が不要なクラウドサービスを利用することにしました。
代表的なクラウドサービスをいくつか比較検討する中で、最有力候補として挙がったのが、オラクル社が提供するクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」でした。
兼子氏
基幹システムのデータベースとしてOracle Databaseを使っていたことだけでなく、アプリケーションをRedHat Enterprise Linux(RHEL)上で動かしていたこともOCIに興味を持った理由の一つでした。他のクラウドサービスへ移行するにはRHELをバージョンアップする必要がありましたが、OCIが採用するOracle Linuxではそのまま移行できるため、OSのライセンスや保守にかかるコストを大幅に削減できる可能性がありました。
また今回の災害対策サイト構築プロジェクトは、将来的な本番システムのクラウド移行の検証およびリハーサルも兼ねていました。そのため、本番システムの移行を前提とした上でコストやデータセンターの堅牢性、セキュリティ対策の充実度などを慎重に検討した結果、同社は最終的に災害対策サイトとその後に続く本番システムの移行先としてOCIを選定しました。
OCIに関するアシストの豊富なノウハウを生かして災害対策サイトを構築
早速同社は、OCIの各種クラウドサービスを使った災害対策サイトの構築に着手しました。それまでオンプレミスのRHEL環境上で稼働していたアプリケーションをOCIのOracle Linux環境上で、ほぼそのままの状態で問題なく動作することを確認しました。またOracle Database環境もOCIで特に大きな問題なく導入できました。
実際にこれらの作業を担当した同社 建設部門 設備管理部 業務管理グループ 興梠誠治氏によれば、「アシストの技術支援には随分助けられた」と当時を振り返ります。
興梠氏
当時はまだOCIに関する情報はあまり世の中に出回っていなかったこともあり、導入実績のあるアシストにプロジェクト立ち上げ当初から入ってもらい、技術支援を仰ぐことにしました。アシストはOCIのノウハウを豊富に持っており、随分と助けられました。
今後は本番システムのOCI移行を進める
こうして同社の災害対策サイトは無事本格運用をスタートし、万が一の災害に備えたBCP対策の大幅な強化を実現できました。これまでは遠隔地のデータセンターへのバックアップデータ転送を週に一度手動で行っていましたが、OCIの災害対策サイトにデータを自動転送する仕組みを新たに導入したことで手作業が無くなり、日次対応が可能になりました。またバックアップの自動適用でリストア作業ミスのリスクも無くなり、データが正常に転送されたかどうか容易に確認できるようになりました。
加えて、データ転送にかかる費用も大幅に節約できたと言います。
兼子氏
現在、オンプレミス上の本番環境とOCI上の災害対策サイトをKDDIの閉域網でつないでいますが、OCIは閉域網を使ったデータ転送の費用がかからないため、他のクラウドサービスと比べると運用コストを大幅に節約できています。
既に本番環境のOCI移行プロジェクトも始動しており、これによりシステム運用コストを約3分の1にまで削減できる見込みだと言います。また本番環境を移行した後は、Oracle Databaseの自動チューニングや自動復旧といった「Autonomous機能」も積極的に活用し、さらなる運用効率化やコスト削減を実現したいとしています。
兼子氏
今後もOCIの機能拡張には大いに期待しており、ぜひ新機能を積極的に取り入れながらシステムのより高度な運用を目指していきたいと思います。またアシストにはこれまで通り充実した情報提供やサポートをぜひお願いできればと考えています。
※Oracle Cloudへ本番も移行、さらに可用性を上げた事例記事は、こちらで参照できます。
- ※本事例は取材時の内容に基づくものです。
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お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | UQコミュニケーションズ株式会社 |
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概要 | KDDIグループにおいて無線データ通信サービスを提供する企業として、「UQ WiMAX」など数多くのユーザーを抱えるサービスを提供しています。 |
設立 | 2007年8月29日 |
URL | https://www.uqwimax.jp/ |
取材日 | 2020年7月 |
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