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公開アプリケーション起動時にicaファイルがダウンロードされて起動できない場合の対応方法
公開アプリケーション起動時にicaファイルがダウンロードされて起動できない場合の対応方法について記載しています。
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こんにちは。Citrix製品のサポートをしている宇津見です。
メーカの長期サービスリリース(LTSR)の最新バージョンとして、Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSR がリリースされています。
こちらは、XenApp / XenDesktop 7.15 LTSR、Citrix Virtual Apps and Desktops 7 1912 LTSR の後継バージョンとなります。
今回は6部構成でCitrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSR の新規インストールをする際の手順をご紹介します。検証環境構築時の参考にしていただけますと幸いです。
※XenApp / XenDesktop 製品名の変更について、詳細はこちら
をご参照ください。
関連記事:構成例とライセンスについては、以下の記事をご参照ください。XenAppの記事となりますが、構成に大きな変更はございません。
XenApp/XenDesktopの構成例(1) ~コンポーネント紹介~
XenApp/XenDesktopの構成例(2) ~3つの構成パターンと構成上の注意点~
Citrixで必要なライセンスについて
以下の6部構成の記事になります。
1.Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSR の新規インストール手順の一例(事前準備)
2.Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSR の新規インストール手順の一例(管理コンポーネント)
3.Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSR の新規インストール手順の一例(StoreFront)
4.Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSR の新規インストール手順の一例(Virtual Delivery Agent)
5.Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSRの新規インストール手順の一例(マシンカタログとデリバリグループの作成)
6.Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSRの新規インストール手順の一例(Citrix Workspace app)
今回は、上記「4」のVirtual Delivery Agentに関する内容です。
本記事で使用した検証環境のイメージ図は以下になります。
クライアント端末側のOSは Windows 10 22H2 バージョン1904、サーバ側のOSはWindows Server 2022 を使用しています。
VDAサーバは、公開アプリケーションとして利用するアプリケーションをインストールし、ユーザが接続するサーバです。
今回の作業は、イメージ図の ● のサーバでの作業です。
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※作業前に事前にご確認ください
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2. 「Virtual Delivery Agent for Windows OS(マルチセッション)」をクリックします。
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3. 本記事のVirtual Appはマスターイメージからマシンを展開する方式ではなく、1台ずつOSとVDAをインストールして構築するため、「サーバへの仲介接続を有効にする」にチェックをします。
「次へ」をクリックします。
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4. 「次へ」をクリックします。
※公開デスクトップを利用予定であり、且つ公開デスクトップ上から公開アプリケーションを起動する環境(ダブルホップ)での動作確認を行う場合は、「Citrix Workspace アプリケーション」にチェックを入れてください。
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5. 「次へ」をクリックします。
※本記事では、公開アプリケーションの起動確認を目的としているため、チェックは入れていません。
※手順3で「サーバへの仲介接続を有効にする」以外を選択している場合は、自動でチェックが入ります。
※「Citrix User Profile Manager」と「Citrix User Profile Manager WMI Plugin」にチェックをつけない場合、Citrix DirectorからVDAサーバの監視およびトラブルシューティングに影響があります。
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6. 「Delivery Controllerの場所の指定方法」は、デフォルトの「手動で指定する」のまま、デリバリーコントローラサーバのFQDNを指定して「接続テスト」をクリックします。
※本記事では、デリバリーコントローラサーバを1台指定していますが、冗長構成の場合は全てのデリバリーコントローラサーバを指定してください。
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7. 緑マークが表示されることを確認後、「追加」をクリックします。
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8. 緑マークが表示された後、「次へ」をクリックします。
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9. 「次へ」をクリックします。
※「管理コンポーネントのインストール」記事
の手順5にて「Windows リモートアシスタンスをインストールする」にチェックをつけていましたが、以下の画面にて「Windowsリモートアシスタンス」にもチェックをつけると、Citrix Director からVDAのマシンに対してシャドウができます。お試しいただく場合はこちらにもチェックをつけてください。
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10. 「自動」が選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。
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11. 「インストール」をクリックします。
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12. 再起動を促す画面が表示された場合は、「閉じる」をクリックします。OSが自動再起動されます。
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13. OS再起動後、ログインするとインストールが続行されます。環境により再起動は複数回発生する場合があります。また、再起動時にリモートデスクトップライセンスモードが構成されていないメッセージが表示される場合があります。ライセンスについては、次項の「【参考】リモートデスクトップセッションホストのライセンス設定」をご参照ください。
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14. 診断情報を収集するかどうかを選択後、「次へ」をクリックします。
※本記事では、「診断情報を収集する」のチェックを外しています。
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15. 「マシンを再起動する」にチェックがついていることを確認後、「完了」をクリックします。
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リモートデスクトップセッションホストのライセンス設定について、PowerShellを利用する手順についてご説明します。こちらの情報は参考情報としてご確認ください。
※評価ライセンスの期間内でご使用いただく場合は、以下の設定は必須ではありません。
1. 以下のPowerShellコマンドを実行して、RDSライセンスサーバを指定します。
(gwmi -Class Win32_TerminalServiceSetting -Namespace root\cimv2\TerminalServices).SetSpecifiedLicenseServerList(("RDSライセンスサーバーのホスト名、もしくは、IPアドレス"))
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2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\TermService\Parameters\LicenseServersのSpecifiedLicenseServers にて、設定した値が表示されることを確認します。
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※以下のエラーが表示された場合は、グループポリシーを使用して設定されている可能性があります。
グループポリシエディタ(gpedit.msc)から「コンピューターの構成」-「Windowsコンポ―ネント」-「リモートデスクトップサービス」-「リモートデスクトップセッションホスト」-「ライセンス」を開き、「指定のリモートデスクトップライセンスサーバーを使用する」と「リモートデスクトップライセンスモードの設定」を未構成に戻し、「gpupdate /force」を実行後に上記のPowerShellを再実行してください。
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3. 以下のPowerShellコマンドを実行して、RDSライセンスモードを指定します。2はデバイスモード、4はユーザーモードです。購入したRDSライセンスのモードに合わせて指定します。本記事は2を指定しています。
(gwmi -Class Win32_TerminalServiceSetting -Namespace root\cimv2\TerminalServices).ChangeMode(2 もしくは 4)
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4. HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Terminal Server\RCM\Licensing Core\LicensingMode にて、指定した値が表示されることを確認します。本記事は2が表示されています。
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いかがでしたでしょうか。
次回
は、マシンカタログとデリバリーグループの作成手順をご案内します!
Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2203 LTSR の新規インストール手順の一例をご紹介させていただきました。今回は、Virtual Delivery Agent のインストールに関する内容です。お客様の動作検証時の参考にしていただけますと幸いです。
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