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2019.04.18

働き方改革関連法-労務管理をラクにするETL/EAIツールというアプローチ

働き方改革関連法-労務管理をラクにするETL/EAIツールというアプローチ

こんにちは。データ連携技術担当の佐藤です。

今回のテーマは「働き方改革とデータ連携ツール」です。

一見つながりのないように見える2つのテーマですが、
実は切っても切り離せない関係(!?)があったのです!

本記事では具体例を用いながら「働き方改革 × データ連携」について
みなさと一緒に考えていきたいと思います。
どうぞお付き合いください。


働き方改革関連法案 成立のウラで・・


2018年6月29日「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」通称「働き方改革関連法案」が
可決、成立しました。

私はといえば・・・
お恥ずかしい話ですが、この法案が具体的にどのような法案で、社会にどのようなインパクトがある法案なのか
全く知らなかったというのが正直なところでした。

(参考:働き方改革ラボ
    働き方改革関連法で何が変わるの?長時間労働の是正について分かりやすく解説


しかしここ最近、さまざまなお客様から寄せられるETL / EAIなどのデータ連携ニーズを紐解いていくと
2019年4月から施行されるこの「働き方改革関連法案」への対応であるケースであるということが
わかりました。

具体的にどのような相談が寄せられているのか、ご紹介していきます。


確実な労働時間を把握したい―労務管理へのニーズ


2019年4月から施行される同法法案よって、
今後事業者には「確実な労働時間の状況把握」が求められることになります。

『労働時間の適正な把握 のために 使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(PDF)』

上記リンクは厚生労働省作成のガイドラインとなりますが
その中で使用者は労働時間の適切な把握のために以下の措置を講ずる必要があると記載されています。
(使用者とはこの場合、労務管理者になります)

・使用者が、自ら現認することにより確認すること
・タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し
 適正に記録すること

従業員が数名程度であれば、直接確認でも問題はないかもしれません。
しかし、それ以上の規模では2番目に挙げた客観的な記録を元にに確認する必要が出てくるでしょう。

その場合、各種操作ログ等のデータを入手し、そのデータと従業員の申請を突き合わせ
労働時間が適切であるかを確実に把握する必要が出てきます。

仮に皆さんが人事部で働いていて、PCの操作ログと、従業員の勤怠申請データの突き合わせて
異常値を発見しなくてはならなくなったとしたら、どうしますか!?

たとえば、Excelでの手入力などマニュアルで対応すると次のような課題が出てきます。


大量の操作ログデータから労働者毎に「始業時間」と「就業時間」を判断する必要がある
仮にPCの操作ログを元データとした場合、PCの操作がすべてイベントとして出力されますから、
その中で必要なデータのみを取得する必要があります。

上記データと労働者の勤怠申請データの突き合わせ
「ユーザーID」など結合キーを元に突き合わせを行いますが、
両システム間でコード体系異なる場合にはコード体系の変換作業なども必要になってきます。

・・考えただけで大変そうです。。


労務管理が劇的にラクになる!?ETL/EAIツールのススメ


ここで登場するのがETL/EAIツールです。

先程の労務管理にまつわる課題をETL/EAIツールがどう解決するのか?
それぞれの課題について見てみましょう。

●大量の操作ログデータから労働者毎に「始業時間」と「就業時間」を判断する必要がある
  →ツールを使えば、労働者のユーザIDをキーにデータのログ時刻を集計し
   「一番最初と最後の時刻」を簡単に割り出すことが可能です。


●上記データと労働者の勤怠申請データの突き合わせ
  →ユーザーIDをキーにデータの突き合わせが簡単に行なえます。
   もしコード体系が違っても、マスタ変換表で
   コード体系を揃えてから突き合わせを行うことも、これまた超簡単に行えます。


さらに、突き合わせた結果を元に、
・1時間以上時間にずれが生じていた従業員にフラグを立てる
・フラグを元にマネージャに自動的にメールを通知
などの対応策を自動化することもできてしまうのです。


ログの取得や、ルールの自動化もご提案いたします!


●ログ取得なら「JP1/ITDM2
「客観的な記録」としてのPCの操作ログを取得したい!という方は
 JP1資産管理がおすすめです。
関連ページ-JP1サイト

●ログ取得なら「Logstorage」

 取得したログは通常ファイル形式で出力されます。
 しかし、そのままの管理ではその後の活用にも課題が残ります。
 そんな時はあらゆるログの統合管理が効率的に実現できるLogStorageがおすすめです。
関連ブログ-「隠れ残業」はダメ!義務化が進む労働時間の実態把握とログ管理

●ルールの自動化なら「AEDAN」(エイダン)
フラグを立てるための条件が、法令ガイドラインや企業内ルールなどで
複雑に設定されている場合、人の判断も含めて自動化してくれる推論型AIがおすすめです。
関連ページ-バックオフィス業務を自動化して生産性を向上したい


いかがでしたでしょうか?
一見関連性が見えない働き方改革とデータ連携ツール、以外と結びつきが深いことがわかりました。

アシストではいろいろお手伝いできることがありますので、お困りのことがございましたら
ぜひお声がけください!


執筆者情報:

執筆者 佐藤弘樹

佐藤 弘樹(さとう ひろき)
東日本技術本部 情報基盤技術統括部

2013年株式会社アシストに入社。
入社以来、ETL、EAI製品の担当部署に配属し現在「DMExpress」「DataSpider」の
技術担当として活動中。

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