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2021年3月にリリースされたJP1/TELstaff 12-00/Bでは、通知先としてSlackおよびLINE WORKSへの通知をサポートしました。チャットツール連携については以前のブログ(【JP1/IM2】JP1×チャットツールで実現!素早く・手軽なJP1イベントの確認手順 )でもOSコマンドを使った連携方法をご案内しましたが、JP1/TELstaffを使用することでより簡単に連携できます。ここでは具体的な設定手順についてご紹介します。
ワークスモバイルジャパン株式会社より、2023年4月30日をもって LINE WORKS API 1.0の提供を廃止することが発表されました。『
廃止予定の API
』
このため、JP1/TELstaff 12-00-/Bからサポートされているtlslineコマンドをご利用の場合、2023年5月1日以降、LINE WORKSでのトークルーム作成やメッセージ投稿ができなくなる可能性があります。
JP1/TELstaff 12-00-/C以降では、tlslineコマンドの前提とするLINE WORKS APIで、LINE WORK API 1.0またはLINE WORKS API 2.0の選択が可能です。
2023年5月1日以降も引き続きtlslineコマンドをご使用いただく場合は、JP1/TELstaffの保守先に対処方法をお問い合わせください。
Slackと連携するには、Slack側で下記情報が必要となります。
・AppとToken
・チャンネル名
・メンバー名
JP1/TELstaff側で必要となる設定手順は次の通りです。
1.コマンド設定ファイル(tlsslack.conf)をテキストエディタで開き、連携のための情報を設定します。
【コマンド設定ファイル】
<JP1/TELstaff インストールフォルダ>¥V3¥etc¥tlsslack.conf
【設定例】
[General]
LogPath=C:\Program Files (x86)\TELstaff\v3\var\log
コマンドが出力するログの出力フォルダ名を完全名で指定します(省略時は上記パス)
LogSizeLimit=512KB
ログの最大サイズを指定します(省略時は512KB)
[Auth]
Token=xoxb-xxxxx-yyyyy-zzzzz
Slack App で必要な権限を付与したBot UserOauth Access Token または Oauth AccessToken
を指定します。
[Http]
RequestTimeout=5
Slack へのリクエストから応答を受信するまでのタイムアウト時間を秒で指定します(省略時は5秒)
2.JP1/TELstaff導入端末からインターネット接続時にプロキシがある場合、OSのシステム環境設定に
プロキシアドレスを設定します。システム環境設定を設定後はOSを再起動してください。
【設定例】
変数名:HTTPS_PROXY
値:http://proxy_addr:8080
※BASIC 認証ありの場合
HTTPS_PROXY=http://user:pass@proxy_addr:8080
3.tlsslack.exeコマンドでSlackへの発信が行えることを確認します。
【コマンド形式】
tlsslack channel post -name チャンネル名 --投稿メッセージ
【コマンド実行例】
>cd “C:\Program Files (x86)\TELstaff\V3\bin”
>tlsslack channel post -name jp1-event -- Slack連携テスト
【コマンド実行結果】
{"channel":"C01NPTQEWDV","message":{"text":"Slack連携テスト","ts":"1633920110.000100","type":"text"}}
4.Slackへメッセージが通知されることを確認します
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LINE WORKSと連携するには、LINE WORKS側で下記情報が必要となります。LINE WORKSの
Developer Console画面より以下の情報を事前にご確認ください。
JP1/TELstaff側で必要となる設定手順は次の通りです。
3.Slack連携の際と同様、JP1/TELstaff導入端末からインターネット接続時にプロキシがある場合、
OSのシステム環境設定にプロキシアドレスを設定します。
設定内容についてはSlack側手順の2.をご参照ください。
4.JP1/TELstaff連携で使用するトークルームを作成します。
※本手順でトークルームを作成せずに作成済みのトークルームを指定することも可能ですが、その場合
トークルームIDが必要となります。
※コマンドはJP1/TELstaffインストール先フォルダ\V3\binフォルダ配下にあります。
【コマンド形式】
tlsline room create -name トークルーム名 -accounts アカウント名 -bot BotID
※BotIDにはBot NOを指定します
【コマンド実行例】
>cd “C:\Program Files (x86)\TELstaff\V3\bin”
>tlsline room create -name JP1イベント通知用 -accounts xxx.yyy@works-123456 -bot 12345
コマンド実行後「ルームID記録ファイル」が作成されるため、テキストエディタで開きルームIDが
登録されていることを確認します。
【ルームID記録ファイル例】
[Room]
JP1イベント通知用=98118924
5.tlslineコマンドでLINE WORKSへの発信が行えることを確認します。
【コマンド形式】
tlsline room post -room トークルーム名 -bot BotID -- 投稿したいメッセージ
【コマンド実行例】
>tlsline room post -room JP1イベント通知用 -bot 123456 -- LINE WORKS連携テスト
6.LINE WORKSへメッセージが通知されることを確認します
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SlackおよびLINE WORKSのいずれの連携の場合、JP1/IM、JP1/IM2の自動アクション機能に設定することで、ジョブネットの異常終了時などにそれぞれのチャットツールへ連携することが可能です。
自動アクションでは変数として$EVMSGを指定することで元のJP1イベントを引き継ぐことが可能です。
以下、JP1/AJS3のジョブネットがエラーとなった場合(イベントID:4104)に通知する場合の設定例です。
1.JP1/IM-Viewから[オプション]→[自動アクション設定]を開きます。
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2.[追加]をクリックし、[アクション詳細設定]画面のアクションへ、下記コマンドを指定します。
●Slackと連携する場合
【コマンド文】
tlsslack channel post -name jp1-event -- $EVMSG
【Slackへの連携イメージ】
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●LINE WORKSと連携する場合
【コマンド文】
tlsline room post -room JP1イベント通知用 -bot 123456 -- $EVMSG
【LINE WORKSへの連携イメージ】
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今回はJP1/TELstaff V12からの新機能であるSlack、LINE WORKSへの発報機能についてご紹介しました。
今回の手順はJP1/IMの自動アクションからJP1/TELstaffのコマンドを実行する方法でご説明しました。もしJP1/TELstaffで設定している連絡網でメール送信等とあわせてチャット通知を行いたい場合は、JP1/TELstaffの連絡網にて「コマンド」を選択し、今回ご案内しているチャット連携のコマンド(tlsslack、tlsline)をJP1/TELstaffの連絡網の発信先の1つとして実行させることも可能です。
Slack・LINE WORKSを利用されているJP1/TELstaffユーザ様は、バージョンアップいただくことでご利用いただけますので、是非ご検討ください。
JP1/TELstaff 12-00/B以降
JP1/Integrated Management (JP1/IM) 09-00以降
2003年入社。JP1のフィールドエンジニアを経て2015年よりJP1サポートセンターにて勤務。
2020年9月より本ブログ記事を担当することになりました。JP1を利用されている方に少しでもお役に立てる情報を提供したいと思います。
奈良在住。最近は家庭菜園にハマっています。
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素早く・手軽にJP1イベントを確認するため、JP1イベントとSlackおよびGoogle Chatとの連携手順をご紹介します!