- パフォーマンス管理
【JP1/PFM】ツール自体は大丈夫? 予期せぬ監視停止などのトラブルを防ぐ、「JP1/PFM」のヘルスチェック!
予期せぬ監視の停止などを防ぐため、JP1自身の健康状態の管理「ヘルスチェック」を行い、JP1自体の不調を素早く検知する方法をご紹介します。
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パフォーマンス監視ツールである JP1/Performance Management には、監視対象ホストにエージェントを導入して監視するエージェント型製品と監視対象ホストにエージェントを導入せず監視するエージェントレス型製品があります。
本記事では、エージェントレス型製品である JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform(以下、JP1/PFM-RM) での発生しがちなエラーとその解決策について、ご紹介します。
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監視対象として設定できるOSは、Windows、UNIX/Linuxがあります。OSによってリモート接続方法が異なります。
Windowsの場合 | UNIX/Linuxの場合 | |
接続方法 | WMI(※1) | SSH |
設定の流れ | DCOMを設定 ↓ ファイアウォールを設定 ↓ WMIの名前空間を設定 ↓ UACを設定 |
SSHサーバーの公開鍵認証を有効に設定 ↓ 秘密鍵/公開鍵を作成 ↓ 秘密鍵をJP1/PFM-RMホストへ配置 ↓ 公開鍵を監視対象ホストに配置 |
参考マニュアル(※2) | 3.1.5 WMIの接続設定方法 | 3.1.6 Windows版のSSHの接続設定方法 |
JP1/PFM-RM ホストにおいて、Windowsのツール(wbemtest.exe)で監視対象ホストに接続できるか確認してください。具体的な手順は以下の通りです。
詳細な手順はマニュアル「(5) WMIの接続確認をする 」をご確認ください。
JP1/PFM-Web Console にて、対象エージェントを選択し、[アラームの状態の表示]で表示されるヘルスチェックステータスを確認してください。
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接続エラーの原因でよく発生する3ケースと、その対応方法5つをWMIの接続確認結果およびヘルスチェックステータスの値も併せ、表に整理しました。
ケース# | PDレコードReason | WMI接続確認結果 | ヘルスチェックステータス | 対応 |
---|---|---|---|---|
1 | Connection failed | 0x800706ba 0x80041003 |
ホスト停止 | ① |
状態不明 | ➁ | |||
動作中 | ➂ | |||
2 | Authorization failed | 0x80070005 | ④ | |
3 | Collection timeout | 正常 | ⑤ |
5つの対応方法について、それぞれご説明します。
このエラーは、監視対象ホストとネットワーク的に接続できない場合に発生します。ファイアウォールの設定などを見直し、JP1/PFM-RMホストと監視対象ホストが疎通できるようにしてください。なお、WMI接続では、135/tcp、DCOMは動的ポート(Windowsの標準は 49152~65535)を使用します。
このエラーは、監視対象の設定で Target Host 指定が正しくない場合に発生します。下記ファイル の「Target Host=」 の値が監視対象ホスト名として正しく設定されているか確認してください。
<JP1/PFM-RM 導入フォルダ>\agt7\agent\インスタンス名\targets\監視対象ホスト名.ini
監視対象ホスト名が正しくない場合は、jpcconf target setup コマンドで修正します。監視対象ホスト名の変更手順は、マニュアル「3.6.3 監視対象の更新
」をご確認ください。
このエラーは主に以下のどちらかに該当している可能性があります。
・監視対象の設定で指定している監視対象ホストのユーザーアカウントのパスワード期限が切れている。
⇀対象のユーザーアカウントの状態を確認してください。
・監視対象ホストにおいて、WMIの名前空間が正しく設定されていない。
⇀設定有無および設定内容を確認してください。正しく設定されているかの確認および修正方法は
マニュアル「(3)WMIの名前空間を設定する
」をご確認ください。
下図はマニュアルの設定手順において、監視対象に接続するユーザーが jp1admin の場合の設定例の画面キャプチャです。
このエラーは主に以下のどれかに該当している可能性があります。
・監視対象のセットアップ時に指定している認証設定に漏れや誤りがある。
⇀アカウント有無および設定内容を確認してください。なお、共通アカウントの使用有無によって
確認方法が異なります。共通アカウントの使用有無の確認は、以下のファイルの
「UseCommonAccount=」の値で確認できます。
<PFM-RM 導入フォルダ>\agt7\agent\インスタンス名\targets\監視対象ホスト名.ini
UseCommonAccount=Y :共通アカウント使用
UseCommonAccount=N :共通アカウント未使用
▼UseCommonAccount=Y(共通アカウント使用)の場合
共通アカウント使用の場合は、jpcconf acc displayコマンドで各設定を確認してください。
共通アカウントのタイプが wmi の確認コマンドは以下の通りです。
認証情報 | 説明 | |
<1> | User | 共通アカウント設定で指定している監視対象のアカウントです。 |
<2> | Password | 共通アカウント設定で指定している監視対象のアカウントのパスワードです。現在の設定値は確認できないため、OS側でパスワードの再設定を行います。 |
<3> | Domain | 共通アカウント設定で指定している監視対象ホストが所属しているドメイン名です。 |
設定内容の変更は、jpcconf acc setup コマンドで行ってください。
▼UseCommonAccount=N(共通アカウント未使用)の場合
共通アカウント未使用の場合はjpcconf target displayコマンドで各設定を確認してください。
インスタンス:inst1、監視対象ホスト:Win2019-11、の確認コマンドは以下の通りです。
認証情報 | 説明 | |
<1> | User | 監視対象に接続するためのアカウントです。 |
<2> | Password | 監視対象に接続するためのアカウントのパスワードです。現在の設定値は暗号化されており、確認できないため、jpcconf target setup コマンドで再設定を行います。 |
<3> | Domain | 監視対象のホストが所属するドメイン名です。 |
設定内容の変更は、jpcconf target setup コマンドで行ってください。
JP1 Version 12 JP1/Performance Management リファレンス
3.コマンド
jpcconf acc display
jpcconf acc setup
jpcconf target display
jpcconf target setup
JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform
3.6 PFM - RM for Platformの運用方式の変更
3.6.3 監視対象の更新
・監視対象ホストにおいて、DCOM設定が正しく設定できていない。
⇀設定有無および設定内容を確認してください。正しい設定はマニュアル
「(1)DCOM を設定する (b)監視対象ホストでの設定
」をご確認ください。
下図はマニュアルの設定手順において、監視対象に接続するユーザーがjp1admin の場合の設定例の画面キャプチャです。
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2.[コントロールパネル]−[管理ツール]−[ローカル セキュリティ ポリシー]における
[セキュリティオプション]の「ユーザーアカウント制御:管理者承認モードですべての
管理者を実行する」が「無効」であるかを確認します。設定されていない場合は下図の
通りにします。
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監視対象ホストに負荷が掛かっている可能性があるため、監視対象の負荷状況を確認してください。
JP1/PFM-RM で監視がうまくいかない場合、エラー原因がマニュアルではわかりづらく、よくサポートセンターにお問合せを頂きます。今回のブログでは発生しがちなエラーケースとその対応をまとめてみました。
トラブル発生時には、本記事が迅速な問題解決に繋がることを期待しています。
JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform(JP1/PFM-RM) 09-00以降
JP1/Performance Management - Web Console(JP1/PFM-Web Console) 09-00以降
予期せぬ監視の停止などを防ぐため、JP1自身の健康状態の管理「ヘルスチェック」を行い、JP1自体の不調を素早く検知する方法をご紹介します。
JP1/PFMとJP1/IMを連携させることで、JP1/PFMが検知したパフォーマンス劣化をいち早くキャッチし、詳細レポートをJP1/IMから参照できるようになります。
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