ローコード開発って、なぜ注目されているの?【WebPerformer講座】
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本記事では、ローコードやローコード開発ツール「WebPerformer(ウェブパフォーマー)」 について、わかりやすく解説します。
登場人物
アキ
アシストの
WebPerformerマスター
周先生
ローコード開発って、なぜ注目されているの?
最近では、ネットニュースでもよく「ローコード/ノーコード開発」という言葉を耳にしますよね。
実際のところ、どうなのでしょうか?やはり「ローコード/ノーコード開発」は現在注目されているのでしょうか?
それについては、実際にグラフを見てみよう。
こちらは「Googleトレンド」を使って、5年前の2017年から「ローコード」で検索された回数の推移を確認しているよ。
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このグラフを見てみると、2020年頃から右肩上がりで検索数が伸びているため、非常に興味を持たれているということが分かるね。
なぜこんなにも注目されているのか?その理由のひとつとして、企業のDXへの取り組みや、コロナ禍によって激変した環境に対応していくために、システム開発の在り方が変わってきた、ということが上げられるよ。
従来のように、外部にアプリケーション開発をお願いするという方法が、昨今のDX時代に合わなくなってきたんだ。(ここで指している「外部」とは、事業部門であれば情報システム部門へ、情報システム部門であればSIerへアプリケーション開発を任せることを意味します。)
なるほど。ローコード/ノーコード開発導入のブームの裏には、ビジネスの変化に追いつくためにシステム開発の内製化に取り組む企業が増えてきた、という背景があるんですね。
たしかに、追加の要件があるたびに外部へ依頼していたら、多くの時間とコストがかかりますものね。
ちなみに、2014年頃に「超高速開発」というキーワードが盛り上がったように記憶しています。「超高速開発」と「ローコード/ノーコード開発」の違いは何なのでしょうか?
「システム開発を主導するユーザー層が広がった」という点が大きな違いだね。
「超高速開発」では、対象とするユーザー層が「情報システム部門やSIer」だけだったんだ。つまり、アプリケーションの「現役開発者」だけが超高速開発と呼ばれるツールを使用して開発をしていたんだね。
彼らの開発効率を上げることで、サービス提供までのリードタイムを短縮したり、コストを抑えたりすることが可能になったんだ。
一方で、ローコード/ノーコード開発は、ただ単に「開発効率を上げよう!コストを削減しよう!」というものではなく、「アプリ開発」の敷居を下げて、ユーザーが必要とするアプリをユーザー自身でタイムリーに開発・リリースし、業務のデジタル化を実現していくというのが特徴だね。
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ちなみにアキさんは、プログラミングの経験はあるのだっけ?
いいえ、実は開発経験はありません!でも、システムが通常どういった構成なのかという概念は理解していますし、基本的なITリテラシーはあると思っています!
ああ~。だから、いつも僕に色々と作業を押し付けてくるんだね。(笑)
でも、コーディングの知識やスキルがそこまで高くなくても、ある程度のITリテラシーがあれば簡単にアプリを作れるのが、ローコード/ノーコード開発の良いところだね!
そうですね。操作性もいいと聞きますし、そもそも自分でアプリを作れるなんて思ってもみなかったので、そう聞くとなんだか作ってみようという気持ちになってきました・・・!
そうか、こういった敷居の低さが、「企業の内製化」につながっていくんですね。
そうだね。でも、元々そういった潮流はあったよね。
ユーザーが既存の業務フローを改善して、作業をより効率的にこなしていくために、Excelのマクロでプログラムを作ったりとか。ユーザーが利用できるツールがそこにあれば、自分たちで作っていこうという内製化の流れは、既に企業にあるんだ。
ただ、Excelのマクロはコードを記述する必要があって処理が複雑になるケースもあるので、扱えるユーザーが限られているという点はある。
そのぶんローコード/ノーコード開発ツールは、より広い層のユーザー向けとなるので、より内製化が加速しやすくなるよ。
昨今よく耳にする「シチズンデベロッパー」が増えるかもしれませんね!
もちろん、それなりのアプリを作ろうとしたら、いくらローコード/ノーコードであったとしても、そんなに簡単に作れないケースもある。そのため、自分たちがどのようなシステムや機能を求めているのか、その目的に応じて開発手法を上手く使い分けたいところだね。
また、アプリを作るだけではなく、「アプリで使用するデータを用意する人」、「作成したアプリを運用・管理する人」、「自動でデータを取得するために、社内システムに接続して連携する仕組みを作る人」といった、さまざまな役割も出てくる。
つまり、単にアプリ開発をすればよいというものではなく、アプリを活用するには、かならずセキュリティや運用が絡んでくる。このあたりもきちんと抑えておかないと、のちのち課題になってくるからね。
そのため、アプリ開発は事業部門で行うにしても、セキュリティや運用関連は情報システム部のようなITのプロフェッショナルにサポートしてもらう、といったように、共創しながら構築していくことが非常に重要なポイントになるね。