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【Corticon Tech コラム】

No.1 ルールベースAI、顧客サービス基盤としての可能性 (2016年6月17日)

No.1  ルールベースAI、顧客サービス基盤としての可能性

Webやモバイル技術の急速な進化は顧客の価値観にインパクトを与え、“場所”や“時間”に対する概念を大きく変化させました。企業活動においても異業種から自分たちのサービス分野に参入し、新たな脅威となっていることは枚挙にいとまがありません。こうした時代の中でいかに魅力的なサービスを発信し続けることができるか。個々の顧客に個別のアプローチがとれるかが重要になります。今の時代が求める顧客サービス基盤に ルールベースAIがいかに活用できるか、考えてみます。

顧客はよりパーソナライズされたサービスを求めている

例えば金融サービスでは、顧客が店頭に足を運び職員と対面でやり取りをするという場面は近年ぐっと減少しています。顧客接点が希薄となるなかで、この接点を強化する一つの方法は「この顧客」にとって魅力的な商品、サービスの提供ができるか否かです。顧客が現在保有する金融商品のポートフォリオや投資に対する志向、属性、結婚や定年退職といったライフステージを包含して分析した鮮度の良い高度な金融商品を提案する取り組みが各社で進んでいます。

また旅行サービスにおいても個々の旅行客は画一的なプラン、サービスよりも「パーソナライズされた体験を重視する」という調査結果も出ています。そしてこれらに対する具体的な要求には世代差、地域差、文化、宗教など様々な要素が組み合わさり、そのデータをもとに飲食店や交通機関、観光施設などの幅広い企業とのタイアップで新たなサービスを生み出していきます。

他にも近年マーケットを広げているヘルスケア分野。健康指導やトレーニングメニュー、モチベーションを維持する為のキャンペーンなど一般的なコースメニューよりもきめ細やかなサービスレベルが求められています。
こうした仕組みはいわゆる専門家の知識・経験則から顧客に最適なサービスとして提供されてきました。そして現在、専門家のノウハウは、IoT、ビッグデータとともに顧客サービス基盤としてシステム化・自動化する時代となりました。

推論型AIで出来ること

このような“顧客の属性から志向・タイプを分析し最適なサービスを提案する”という仕組みを考えるとき、現在はまず人工知能、機械学習などに期待が寄せられると思います。
例えば「65歳以上の旅行客は健康的な食事や飲み物の選択肢を最も重視する」といったことを大量に蓄積することで機械が自動的に取るべきアクションをハンドリングします。

一方で機械学習はその性質からシステムとして成熟させるにはそれ相応のデータ量と時間が必要とされますし、機械が自動的に結果を算出するため判定過程の把握や結果予測が困難という側面があります。人間とシステムが出す結果が一致しないなど、期待値にそぐわないといった課題も聞かれます。

では ルールベースAIはどうでしょうか。 推論型AIの特長は人間(専門家)の判断基準をありのままに、素早くシステム化・可視化できるところにあります。当然、 推論型AIが自動的に学習してルールを進化させることはできませんので、実装には「人間の判断(人の手)」が必要になります。しかしそれは今用意できるデータやノウハウから段階的かつ着実に実装を進めることができる、結果に対する検証や軌道修正が柔軟にできるというメリットでもあります。

パーソナライズは顧客属性の分析から始まります。属性をカテゴライズ、スコアリングしてその行動傾向から最適なサービスとマッチングをさせる。時には外部データと融合させるなど、経営戦略や時代のニーズに沿った動きも必要になります。このように人間の手から完全に離れない 推論型AIだからこそ、競争力のある企業独自の顧客サービス基盤を実現できるのではないでしょうか。


著者紹介

石塚ひでみさん

情報基盤事業部 製品統括部プログレス推進部

2011年より海外製BRMS製品の日本での立上げ、営業に従事し、主に銀行、保険などの金融系の顧客を担当。
2016年より株式会社アシストにてルールベースAI Progress Corticonのプリセールスとして活動中。

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