1,000台規模でも安心の監視基盤!ZabbixとJP1を組み合わせれば、高性能監視を低コストで実現可能に!
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関西電力グループの一員として、パーソナルからビジネスまでの幅広い通信サービスやITソリューションを展開するオプテージ。同社では、主に仮想サーバで構築された社内システムの基盤コスト最適化に向け、システム監視ツールを、豊富な機能を持ち固定費を削減できるOSSのZabbix に変更することを決断。ZabbixとJP1 を組み合わせることで高度なシステム監視を実現し、年間1,000万円以上のコスト削減を見込んでいます。 |
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「Zabbixの採用は、アシストの協力もあり不安はありませんでした。目の前の課題解決はもちろん、今後を見据えた運用設計でもアシストの知見に助けられました。また、サポートセンターの対応は高品質で、ZabbixやJP1に詳しくなくても問い合わせができるので、大変助かっていますね」
課題/背景
- 監視対象サーバ数の増加に伴い、既存監視製品のソフトウェアコストが増加していた
- サーバの新規構築時、監視エージェントの導入作業に手間と時間がかかっていた
- サーバリソースの確認方法がシステムごとに異なり、共通画面からの確認やリソースの最適化ができていなかった
対策
- ライセンス無償でサポート費が監視対象サーバ数に依存しないZabbixの採用を決定
- 独自の監視要件を満たすためZabbixとJP1の長所を生かした連携ソリューションを採用
- エージェント導入作業を自動化するため、OSテンプレートにZabbixエージェントを組み込み
- Zabbixエージェントから収集したサーバリソース情報をZabbixサーバに集約
効果
- システム監視製品のソフトウェアコストが年間約1,000万円削減される見込み
- 2時間かかっていた監視エージェントの導入作業を自動化。アプリケーション部門からのサーバ構築依頼に即時対応が可能に
- 共通画面でサーバリソース状況を可視化したことで、監視基盤の高度な運用を実現
システム概要図
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概要
長年システム運用監視を続けている中でいくつかの課題が浮上
株式会社オプテージは、関西電力グループ戦略の一環として、情報通信事業を展開する企業が再編され2019年に発足した企業です。関西地区の家庭向け通信サービス「eo光」や、全国の法人・個人向け格安スマホサービス「mineo(マイネオ)」、全国法人向けのICTサービスやSIなど、幅広い情報通信サービスを提供しています。
同社の社内システムでは、合併前から長らくJP1の監視製品を活用し、システム運用監視を実施してきました。事業の多様化や新サービスの提供に伴い、仮想化基盤で稼働するサーバは年々増加し続けており、監視対象としている本番環境と検証環境だけでも現在約1,000台に達しています。
オプテージの社内システムの基盤を担当するIT基盤・技術支援チームでは、JP1による監視を実施する中で、コスト、エージェント導入工数、およびリソース可視化機能の不足について課題を感じていました。
寺下氏
JP1は監視対象サーバに導入するエージェントの数によって価格が決まるため、ライセンスやサポートのコスト負担が増加傾向にありました。また、監視エージェントのインストールは手作業で行う必要があり、手間と時間がかかっていました。加えて、リソース可視化の機能が不足しており、確認対応方法はシステムごとにまちまちで、設備コストの最適化も十分ではありませんでした。
自社要件を満たすには工夫が必要だったZabbix導入
同社では課題を解決するため利用していたJP1のバージョンサポート期限にあわせ、他の監視製品へのリプレースを検討。ライセンスコストを抑制できるOSS製品を中心に、幾つかの製品に候補を絞り、最終的には他部署で採用実績のあった「Zabbix」を選択しました。
妙中氏
Zabbixは、OSSなので最も重視していたソフトウェアコストの抑制が可能です。さらにOSテンプレートにZabbixのエージェントを組み込めるので、仮想サーバの構築時のインストール作業を自動化できます。また、サーバのリソース利用状況を可視化できるため、これまでJP1で感じていた課題を全て解消できると考えました。
ただし、Zabbixの実装には懸念点もありました。Zabbixは死活監視、ログ監視、プロセス監視、リソース監視に対応しているものの、従来JP1で利用していたSNMP Trap監視機能が不足していました。
また、検知したイベントやアラートの運用担当者への通知は、Zabbixだけで実装するには、要件にあわせた仕組みを一から再構築する必要がありました。これは手間とコストがかかるだけでなく、各システム担当者の理解も必要で、効率的とは言えませんでした。
ZabbixとJP1の長所を生かし、年間約1,000万円のコスト削減を見込む
Zabbix導入の課題に対し、アシストは、ZabbixとJP1を適材適所で使い分ける提案をしました。具体的には、エージェントが必要な主要監視はZabbixで実施し、SNMP Trap監視は引き続きJP1/Network Node Manager iを活用。また、Zabbixで検知した事象は、これまでも利用してきたJP1/Integrated Management 2に連携し、コンソールや通知機能を利用するという構成です。
採用を決めた同社では、アシスト支援のもと環境構築後、現在は監視を順次Zabbixに切り替え中です。作業を進める中でも、その効果が既に出始めています。
平山氏 私は、Zabbixの知識がほとんど無いところから始まり、アシストによる機能説明や実機検証で知識を得て、システム担当者向けのZabbixの監視設定マニュアルの作成をしました。作成時に当社の環境を考慮したアドバイスを頂けたのも、担当者としては大変助かった点です。現在はこのマニュアルに従い、スムーズな展開が進んでいます。
寺下氏 ZabbixとJP1を組み合わせたサーバ監視体制への移行は、私たちにとって最善の選択でした。コスト面では、年間約1,000万円の削減効果を見込んでいます。監視エージェントの導入は、サーバ1台あたり約2時間かかっていた作業がまるっと不要になったことで、アプリケーション部門の要請に対し迅速に応えられるようになりました。さらに、監視対象サーバのリソース情報が一元的に把握できるため、監視基盤の高度な運用が可能になったと考えています。
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目指すはオプテージの基盤最適化
監視基盤へのZabbix採用にあたり、アシストについて妙中氏は次のように総評します。
妙中氏
Zabbixの選択は、機能、実績に加え、知見があるアシストの協力を得られたこともあり、採用に不安はありませんでした。目の前の課題をすべて解決できたことはもちろんですが、OSSの製品ライフサイクルを踏まえ、今後を見据えた運用設計が出来たのもアシストの知見があってこそだと思います。また、アシストのサポートセンターは、対応が高品質で良いと以前から思っていましたが、実際、ZabbixやJP1に詳しくなくても問い合わせができるので、大変助かっていますね。
同社では、2023年の秋以降にサーバ1,000台の監視をZabbixへ完全切替を予定しています。
寺下氏
今後の展望として、これまでコストの面から監視対象外としていたサーバも含めて、全1,500台のサーバを対象に監視を計画中です。
オプテージの社内システム基盤全体の高度なシステム運用を目指し、継続的な改善を見直していきます。そのためにも、アシストには今後もサポートをお願いしたいと考えています。
- ※本事例は取材時の内容に基づくものです。
- ※製品内容は、予告なく変更される場合があります。
- ※記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
本社 | 大阪市中央区城見2丁目1番5号 オプテージビル |
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設立 | 1988年4月2日 |
資本金 | 330億円(関西電力100%出資) |
従業員数 | 2,870名(2023年4月1日現在) |
URL | https://optage.co.jp/ |
取材日 | 2023年6月 |
関連製品/サービス
Zabbix
Zabbixは、オープンソースの統合監視ツールです。システムの監視、アラート通知、パフォ-マンス可視化などにおいて高度な監視を実現します。さらに、監視対象の規模(台数)に依存しないサポート費用(保守費用)となるため、現状の監視コストを大幅に削減することが可能です。
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JP1は、国内トップシェアを誇る統合システム運用管理ソフトウェアです。システムの自動化や稼働性能監視、資産管理等を統合的に行うことができます。JP1のことなら、実績豊富なアシストにご相談ください。
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