オープンデータをビジネスに活用するには? ~データ連携編~
2022.5.18
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<執筆者> 佐子 雅之 Sako Masayuki
DX推進技術本部 デジタル推進技術統括部
中西日本DI技術部 兼 ナレッジ・プラットフォーム技術部 部長
2001年、新卒でアシストに入社。
Oracleの技術者として10年従事した後、新規ビジネス開発や新製品立ち上げを経て、現在はデータ連携分野と動画やガイド、Webコンテンツ管理製品などのナレッジ・プラットフォーム分野を担当。
新しいもの好きで最近VRゴーグルを購入。壁や机を壊さないよう、気をつけながら没入中。
はじめに
こんにちは。DX推進技術本部の佐子です。
前回のコラムでは「オープンデータをビジネスに活用するには? ~分析編~
」と題して、オープンデータを分析する際のヒントをお届けしました。
そこで今回は、オープンデータの取得から業務活用に至るプロセスにおいて、必ず検討が必要となる「データ連携」に焦点を当ててお話しします。
オープンデータ公開サイトからデータを取得する方法
まずは、オープンデータの取得パターンを確認します。サイトにより違いはあるものの、一般的に以下の2パターンに分かれます。
① ブラウザ上で項目を選択し、ダウンロードボタンを押す
② データ取得用API※1 を経由する
①の方法は、人が手動でダウンロードすることを前提としています。
データ形式は、ExcelやCSVなど、視認性が高いことが多いです。
「適宜必要なデータを取得して分析する」場合に向いているでしょう。
②の方法は、人ではなくソフトウェアがダウンロードすることを前提としています。
データ形式は、ソフトウェアで処理しやすいJSONやXMLなど、視認性が低いことが多いです。
「定期的にデータを自動取得して自動運用する」場合に向いています。
オープンデータ公開サイトからデータを取得するパターン
| ① ブラウザ経由 | ② API経由 | |
|---|---|---|
| 操作者 | 人(もしくはRPA) | ソフトウェア |
| 操作内容 | ブラウザのボタンをクリック | APIへアクセス |
| ファイル形式 | Excel や CSV | JSON や XML |
| 運用方式 | 都度 手動ダウンロード | ソフトウェアで自動取得 |
| 利用シーン | 適宜必要なデータを取得して分析する | 定期的にデータを自動取得して自動運用する |
※1 APIとは
「Application Programming Interface」の頭文字をとったもので、直訳すると「プログラムからアプリケーションを操作するための仕組み」です。
詳しく知りたい方は、ブログ『いまさら聞けない「WebAPIとは?」
』をご覧ください。
オープンデータのビジネス活用における課題
オープンデータをビジネスの現場で活用するといっても、オープンデータを分析するだけでは、業務に役立てることはできません。
オープンデータと自社内データを組み合わせて分析する
ことが重要になります。
そこで、オープンデータを取得し、自社内データと組み合わせ、分析に至るまでの流れを確認してみましょう。
オープンデータと自社内データを組み合わせて分析するプロセス
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では、このプロセスを回す場合、どのような課題が想定されるでしょうか?
▼ オープンデータの取得
オープンデータを手動でダウンロードするのか、自動で取得するのかを検討します。自動化を目指す場合は、API経由の取得が有力な選択肢となりますが、RESTやWebサービスでデータを取得するプログラムの開発が必要になります。
▼ 自社内データの取得
自社内データを取得する方法は、手動でダウンロードする、データベースに接続する、REST/Webサービス/アプリケーション独自の方法で取得するなど、様々です。こちらも、オープンデータと同様、自動化を目指す場合はデータを取得するプログラムの開発が必要になります。
▼ オープンデータと自社内データの結合・加工
オープンデータと自社内データを取得しただけでは、データの塊が2つあるだけです。これらを結合して必要に応じて加工することで、ようやくデータに価値を与えることができます。Excelで結合や加工はできますが、データ量が多い場合や自動化を目指す場合は、結合や加工処理をするプログラムの開発が必要になります。
これらの課題を見ると、
自動化する場合は、様々なプログラム開発が必要
となることが分かります。手動で対応することも可能かもしれませんが、工数が増えたり、ミスが発生したり、属人化するというデメリットを考えると、やはり自動化が望ましいでしょう。
他にも、対象データが増えたりデータ形式が変わった場合は、改めて対処方法を検討する必要も出てきます。
このように、データ活用が進めば進むほど、様々な課題が顕在化してきます。
オープンデータのビジネス活用における課題の解決方法
では、先程挙げた課題を解決するためには、どうすれば良いのでしょうか?一番手っ取り早いのは「
EAIツールを活用する
」ことです。
EAIツールを使えば、以下のようなことが実現できます。
▼ EAIツールでできること(抜粋)
・オープンデータのAPIからREST/SOAP※2 でデータ取得ができる
・オンプレの様々なシステムのインターフェースを経由してデータ取得ができる
・データ取得から加工までノーコード/ローコードで開発ができる
・データ取得から結合・加工まで一連の処理を自動で運用できる
※2 REST、SOAPとは
WebAPIの実装方式です。詳しく知りたい方は、ダウンロード資料『誰でもわかるWebAPIの使い方
』をご覧ください。
代表的なEAIツールといえば、「
DataSpider(データスパイダー)
」です。日経コンサルティングによる「データ連携に関するアンケート調査」では、
8年連続で総合満足度1位
を取得しており、以下のような点が評価されています。
▼ DataSpiderが評価されている点
・GUI が分かり易い/使用感が良い
・安定的に稼働すること
・接続先が多様(アダプタの種類の多さ)
・サポートの品質(対応が早い、適切な回答、技術情報が充実)
そこで、本コラムでは、EAIツール「DataSpider」を使って、API経由でオープンデータを取得してみたいと思います。
オープンデータの取得イメージ
前回のコラムでご紹介した、日本の政府統計データ「e-Stat
」のデータを取得する流れを見てみましょう。
e-Statの利用ガイド
を参考に進めていきます。
1.ユーザー登録
e-StatのデータをAPIで取得するには、ユーザー登録が必要です。
[e-Statトップページ
] > [新規登録
] から、ユーザー登録を行います。
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2.アプリケーションIDを取得
登録したユーザー情報で ログイン
します。
[マイページ] > [API機能(アプリケーションID発行)] で、アプリケーションIDを取得します。
名称や、データ公開用URLを入力し、IDを発行します。
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3.API仕様の確認・アプリケーションの開発
APIマニュアル
を参考に、DataSpiderの設定をしていきます。
① DataSpiderからe-Statに接続するための設定を行います。
[グローバルリソースの設定] 画面で、URLを指定します。
マニュアル「2.1.統計表情報取得
」のURLを参考にします。
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DataSpiderには様々な処理アイコンが用意されています。
フローを作るために [スクリプトキャンバス] 画面で、該当するアイコンをドラッグ&ドロップで配置していきます。
データを取得する場合は、RESTアダプタのGETアイコンを使います。
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③ データ取得の準備をします。
前回のコラムで利用した「学校保健統計調査 / 令和2年度 都道府県表」データを例に設定してみます。
②で配置したアイコンの[プロパティ] > [必須設定]タブを開き、データセット情報
を参考にして、パラメータを入力します。
▼ 入力例
appId/アプリケーションID :2.で取得したアプリケーションID
statsCode/政府統計コード :00400002(学校保健統計調査)
surveyYears/調査年月 :2020(2020年度)
statsField/統計分野 :1504(保健衛生) ※3
※3 統計分野名はデータセット情報に記載されていますが、番号は こちら
で確認する必要があります。
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④ 取得するデータを指定します。
「学校保健統計調査」データの中で、どの表データを取得するのかを指定します。
この手順は ③ と同様の手順になるので、ここでは割愛します。
⑤ 取得したデータの出力設定をします。
[レスポンス設定] タブを開きます。
今回は、XML形式のファイルとして出力してみます。
▼ 入力例
データ出力先:ファイル
ファイルパス:任意の出力先を指定
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このように、EAIツール(DataSpider)を使えば、
ノーコード/ローコード
でスクリプトを書かなくても簡単にオープンデータが取得できます。
ちなみに、DataSpiderには、豊富なアダプタ
が用意されていますので、自社内データも含めて様々なシステムと連携できます。
データの結合や加工も、先ほどの手順と同様に、アイコンのドラッグ&ドロップやプロパティの設定で実装できます。
つまり、DataSpiderを使えば、オープンデータや自社内データの取得から、結合・加工・出力まで、簡単に実装することが可能になります。
ここでは割愛しますが、DataSpiderによるデータの結合や加工、自動運用まで知りたい方は、ぜひ 紹介セミナーやハンズオンセミナー
にご参加ください。
オープンデータの活用事例
オープンデータを活用した事例はまだ多くはありません。
そんな中、世界有数のテルペン化学品メーカーである ヤスハラケミカル株式会社
では、オープンデータを活用されています。
DXを推進する
データ連携基盤として「DataSpider」を採用
し、貿易統計などのオープンデータと基幹システムなどの自社内データを組み合わせ、データ活用の範囲を広げられています。今後、このような事例がたくさん出てくるのではないかと期待しています。
ヤスハラケミカル様のシステム概要
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▼ ヤスハラケミカル様 DataSpider導入事例
DX推進を支えるデータ連携基盤 多様化するデータ利活用ニーズへの的確な対応を実現
さいごに
昨年、弊社で『データドリブン経営の新潮流「オープンデータ」を使いこなせ!』というウェビナーを開催したところ、想像以上にたくさんのお客様にご参加いただけました。この結果からみても、オープンデータをビジネスで活用したい方は多いのではないでしょうか?
しかし、活用方法に明確な答えがあるわけでもなく、何から始めたら良いかも分からず、二の足を踏んでいる方もいらっしゃるのではないかと推察します。
今回のコラムを読んで、少しでも「できそう」「やってみたい」と思っていただけたのであれば、「とりあえずやってみる」精神で、手探りながらも進めてみてはいかがでしょうか?どこまでお役に立てるかは分かりませんが、意見交換などのご要望があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
※すべてのリンクは、2022年5月18日時点の情報です。
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