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PostgreSQLとEDBの違いとは?

PostgreSQLとEDBの違いとは?

PostgreSQLを利用する際のよくある課題

多機能で様々なシステムに対応でき、かつ低コストという魅力で人気のオープンソース(以下、OSS)のデータベース、PostgreSQL。その人気は年々増しており、マイナビニュース TECH+の調査では約6割もの企業で「PostgreSQLを利用している、したことがある」と回答しています。
一方でPostgreSQLを利用する際に課題を抱えていることもわかりました。

  • 出典:マイナビニュース TECH+調べ/2024年6月実施(n=119、複数回答あり)


課題として最も多かったのは「保守、サポート」で、全体の約43%を占めています。

その他の課題としては「性能(パフォーマンスチューニング)」「専門スキルの不足」「セキュリティ」「運用とメンテナンス(バックアップ、統合管理ツールなど)」と続きます。

「保守、サポート」に関して有償のサポートサービスを利用することで一部は解決できますが、特に不具合解消のためのパッチ作成はコミュニティにユーザーが英語でPOSTする必要があり、ハードルに感じるユーザーがいるようです。「性能」や「セキュリティ」、「運用とメンテナンス」といった課題については、サードパーティーツールなどを駆使したり、自社プログラムを開発してユーザー側で対応できるものもあります。しかしそうした対応には追加のコストもかかり、保守サポート先もばらばらで運用負荷も高くなりがちです。

こうしたPostgreSQL利用時のよくある課題にお悩みの方もおられるのではないでしょうか?そのような方にぜひ知っていただきたいデータベースが「EDB」です!


EDBとは?

EDBとは、PostgreSQLをエンジンとし、エンタープライズ用途に必要な機能やツールを実装したデータベースです。開発元である「EnterpriseDB社(以下「EDB社」)」は2004年の設立以来、PostgreSQLをベースとした高付加価値のRDBMS製品と付随するサービスを提供しています。2024年にはEDB Postgres®AIを発表し、データベースに格納されたデータをAIで最適に活用するソリューションを展開しています。

EDBの開発/運用にあたっては、24時間365日のサポート対応、パッチの提供など万全なサポート体制が提供されているため、万が一の緊急時にも安心です。PostgreSQL開発コミュニティの主要コミッターが数多く在籍しているEDB社は、企業から挙がった要望をコア機能の改善としてコミュニティへ還元するなど、開発コミュニティを強力にバックアップしています。


PostgreSQLの開発



PostgreSQLとEDBの違いとは?

EDBはPostgreSQLをエンジンとし、エンタープライズ用途に必要な機能を実装したデータベースです。OSSであるPostgreSQLの柔軟性を活かしながら、「性能」「可用性」「セキュリティ」「運用管理」など企業のニーズを満たすために必要な機能を備えています。

EDBはPostgreSQLをベースとしているため、PostgreSQLの全ての機能を使用できます。

冒頭のアンケート結果におけるPostgreSQL利用時の課題についても、EDBであればその多くを解決できます。例えば「保守、サポート」について、EDBであればEDB社による保守があり製品エンハンスメントや不具合パッチの提供なども可能です。


▼PostgreSQLとEDBの違い

PostgreSQLとEDBの違い

以下はPostgreSQLとEDBの主な特徴について比較した表です。


▼PostgreSQLとEDBの主な特徴の比較

特徴/項目 PostgreSQL EDB
ライセンス ・BSDを基にしたPostgreSQL
・ライセンス(無償)
・サブスクリプション・ライセンス
 (使用権+サポート)
開発 ・PostgreSQL開発コミュニティ ・EDB社
製品サポート ・コミュニティサポートが基本
・サポートが必要な場合はサービスを提供
 する会社と契約することが一般的
・サポート時間やパッチのリクエストなどは
 各社SLAに基づく
・EDB社による24/365のサポートを選択可
・EDB社による不具合調査や修正パッチの
 提供、機能のエンハンスリクエストが可能
性能 ・多様な種類の索引作成やキャッシュ機能に
 加え、近年ではパラレルクエリやパーティ
 ションも利用可
・SQLヒントなどは拡張モジュールを追加
 することで利用可
・OSS PostgreSQLに加え、標準機能でSQL
 ヒントの利用やパーティショニングの性能
 や機能面を強化
・パフォーマンス調査を支援する機能も充実
セキュリティ ・標準的なセキュリティ機能(認証、
 アクセス制御など)
・OSS PostgreSQLに加え、透過的データ
 暗号化(TDE)、監査ログ、ポリシーに
 よるアクセス制御機能を提供
可用性 ・物理レプリケーションや論理レプリ
 ケーションを利用可
・EDB独自のクラスタ管理ツールや異種
 データベースとのレプリケーションツール
 を提供
運用とメンテナンス ・OSSツールを利用しSQLの実行、監視や
 バックアップなどの基本的運用作業が
 可能
・バックアップツールやCSVロード機能、
 他データベースとのレプリケーション、
 Webベースのデータベース監視ツール
 など様々な独自機能を提供
Oracle Database互換 ・標準SQL(SQL:2011)に準拠
・Oracle Database独自のデータ型やSQL
 構文、PL/SQLは書き換えが必要
・Oracle Databaseに高い互換性を持ち、
 データ型やPL/SQL、独自のパッケージも
 利用可能

補足説明

  • ライセンス:
    PostgreSQLはBSD(Berkeley Software Distribution)ライセンスに基づくPostgreSQLライセンスの下で公開されており、誰でも無償で利用できます。一方、EDBはPostgreSQLをベースに商用サポートや追加機能を提供しており、商用ライセンスが必要です。

  • 開発:
    PostgreSQLはコミュニティによって開発されていますが、EDBはEDB社が開発しています。

  • 製品サポート:
    PostgreSQLは主にコミュニティサポートが中心で、不具合の報告や特定の機能追加リクエストは、ユーザー自身が英語で開発コミュニティに対してPOSTするか、サービスを提供する会社とサポート契約を締結する必要があります。EDBはライセンスと共にサポートが提供されており、24時間365日のサポートが受けられます。また、個別パッチや特定の機能追加リクエストは国内でサポートを提供しているアシストに日本語でリクエストすることができます。

  • 性能:
    PostgreSQLはバージョンアップごとに、パラレルクエリやパーティショニング機能が追加され性能が向上していますが、拡張機能なしでは一部が不足する場合があります。EDBはPostgreSQLを基に高度な最適化が施され、パーティショニング処理やSQLヒントによる実行計画の変更などでパフォーマンスが強化されています。また、ブラウザでの管理ツールから、バックアップや監視、トラブルシューティングが容易で、大規模データや高負荷クエリに対して優れた性能を発揮します。追加機能として、過去のワークロードや待機イベントをレポートするPWRや、ボトルネックとなるSQLを分析するSQL Profilerの機能を提供します。

  • 可用性:
    PostgreSQLはストリーミングレプリケーションの構成を組むことで、物理的にデータベースサーバーが破損してもスタンバイ機で業務を継続できます。ただし障害を検知して自動的にフェイルオーバーさせるには、pgpool-IIなど他のクラスタウェアとスクリプトを作り込む必要があります。EDBではEDB Failover Managerを利用して障害検出やVIP、自動フェイルオーバーが可能です。また、論理レプリケーションもPostgreSQLで利用できますが、EDBでは異種データベース間でレプリケーションを可能とするEDB Postgres Replication Serverや、99.999%の可用性を実現するEDB Postgres Distributedなど、要件に応じて様々な構成を利用することができます。

  • セキュリティ:
    PostgreSQLは認証、アクセス制御、監査ログ、データベース暗号化、パスワードポリシーなどの標準的なセキュリティ機能を提供しています。一方、EDBはこれに加え、透過的データ暗号化、詳細な監査ログ、強化された認証機能などのエンタープライズ向けセキュリティ機能を提供し、より高度なセキュリティ対策を実現できます。

  • 運用とメンテナンス:
    PostgreSQLはpgAdminなどのOSSツールを利用することでデータベースの監視や管理を行うことができます。しかし、これらのツールを効果的に使用するためには専門知識が必要です。一方、EDBはエンタープライズ向けの運用とメンテナンスを容易にする専用ツールを提供しています。これらのツールにより、設定やチューニング、バックアップ、監視などを、専門知識がなくとも容易に実施できます。メンテナンスが簡便化され、迅速な問題解決が可能です。

  • Oracle Database互換:
    PostgreSQLは標準SQLに準拠しており、SQL:2011の多くをサポートしていますが、Oracle Databaseの独自関数やパッケージは実装されていません。EDBはOracle Databaseとの高い互換性を持っており、SQL構文やPL/SQLの互換、データ型、主要DBMSパッケージも用意しており、多くのSQLをそのまま移植することができます。移行ツールや各種ユーティリティ(SQL*Plus/Pro*C/SQL*Loader互換)も充実しており、PostgreSQLと比較して移行コストを低く抑えることができます。


PostgreSQLとEDBは、それぞれ異なるニーズに応じた優れたデータベースです。BSDライセンスをベースとし無償で利用できるPostgreSQLは、コストを最小限に抑えたい場合やコミュニティサポートを活用できる環境に適しています。一方、EDBは高度な管理機能やサポートが充実しており、運用容易性が高く、専門知識がなくても効率的に管理できます。また、高可用性やセキュリティ、パフォーマンスの最適化など、より高度な要件が求められる環境にも適しています。どちらを選ぶかは、要件や予算に応じて適材適所で使い分ける必要があります。





EDBの価格体系は?

EDBの価格体系は以下のとおりです。

●提供形態:
  • EDBは年間サブスクリプション・ライセンスでご提供します。

  • サブスクリプションには、使用権とプロダクト・サポートが含まれます。

●課金対象:
  • 物理、仮想を問わず、EDBを導入するサーバーのコア数が課金対象です。
    (EDBでは、この課金単位を uniCore と言います。)

  • 仮想環境の場合、データベースサーバーに割り当てた仮想CPUコアのみが課金対象となるため、利用規模に応じた
     効率的なコスト管理が可能です。


具体的な価格、お見積もりは こちら までお気軽にお問い合わせください。





PostgreSQLからEDBへの移行事例

提供サービスのデータベース基盤の一つとして、OSSのPostgreSQLを利用されていたお客様が、事業成長に伴いより高い性能と信頼性、運用の効率化が求められるようになったため、EDBに移行されました。EDBへの移行により、最小限のコストと工数でデータベースに関わる各課題を解決し、従来以上に安定したサービスの提供を続けています。詳細は以下よりご確認ください。




お問い合わせ

EDBについてもっと知りたい、EDBが自社にとって最適なデータベースなのか知りたいという方は、以下よりお気軽にお問い合わせください。


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