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10のポイント【1】迷子にならないために ~Zabbixの動線問題~

Zabbixによる監視をはじめて、最初につまずくポイントはZabbixのユーザーインターフェースの操作の流れ(動線)ではないでしょうか。

筆者も2014年に当時2.0というバージョンを操作したときに、「やりたいこと」と「設定までの流れ」がリンクするまでに相当な時間がかかったことを記憶しています。

監視項目の変更対応

例えば、DBサーバのディスク負荷が原因の障害が起き、データの収集間隔を5分から1分に変更する必要が出てきたとします。

Zabbixのテンプレート機能を利用して、監視設定をテンプレート側に設定している場合、テンプレートの定義を変更すればホストの設定も変更されることになります。

テンプレート機能による変更の注意点

Zabbixのテンプレート機能は、監視対象のホストが多数存在する場合に、設定を一元管理することで作業を省力化できる非常に強力な機能です。

ただし、テンプレート側の設定を変更すると、リンク先のホスト定義もすべて一括変更されてしまいます。ホストとテンプレートの関係性を理解しておかないと、意図せずに対象ホスト以外のホストの設定も変更してしまう可能性があるため、注意しなければなりません。

今回のケースでは、対象のDBサーバの収集間隔のみを変更したいので、テンプレートではなくホストの設定を直接変更する必要があります。

オペレーション上の注意

実際に必要なオペレーションでは、下記の設定画面イメージ図の①「設定」メニューの次に、②「ホスト」をクリックするか「テンプレート」をクリックするかで変更箇所が大きく変わることに注意が必要です。

ホストの設定画面とテンプレートの設定画面は非常に似ているため、頭の中でどちらを変更するのか意識しながら画面遷移(動線)を行う必要があるのです。
また、③をクリックした後表示される④で、変更対象の「アイテム名(※監視項目名)」の先頭にテンプレートの名前が付与されますが、ここでテンプレートの名前の箇所をクリックしてしまうと、テンプレート側の設定変更画面に移動(ワープ)してしまうのでさらに注意が必要です。

筆者もZabbix以外の監視ツールを色々と操作した経験がありますが、UIの操作が分かりやすいツールの場合は、設定に至る「思考の流れ」に沿って実際の設定操作が行われます。
Zabbixの場合はそうではなく、UIが「思考の流れ」に沿った動線になっていないことをまず最初に理解する必要があります。

「アイテム」と「トリガー」の関係の場合

では、ZabbixのUIはどういった仕組みになっているのでしょうか?Zabbixは各設定が独立性の高い状態で存在していて、その設定同士を紐づけることにより(リンク)設定を行っていきます。下記の例のようにアイテムとトリガー(※しきい値)もそれぞれ独立した設定になっており、アイテム名で紐づけが行われています。

Zabbixの設定は「オブジェクト指向」っぽい

「思考の流れ」に沿って設定可能なツールが「手続き型言語」的であるとすると、Zabbixの場合はさながら「オブジェクト指向」的なツールということができます。個々のオブジェクト(設定)同士がリンクや参照をしながら監視の動作を行うということになるわけです。

まとめ

今回はアイテムの監視間隔を変更するケースを例に、Zabbixの動線について考えてみました。Zabbixを初めて操作する場合には以下の2点を念頭に入れて操作してみると、迷子にならずに操作するコツをつかみやすいのではと思います。

ポイント2つ

・主要な動線を覚える
  -Zabbixは画面間がリンクでつながっている
  -初めは同じ動線を使うようにする

・Zabbixの設定は「思考の流れ」というより「オブジェクト指向」のように部品がつながっている
  -どの設定に関連性があるか把握する

コラムシリーズ:Zabbixを使いこなす10のポイント

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2002年、株式会社 アシスト入社。
入社以来システム運用管理分野のエンジニアとして第一線でお客様サポートに従事。アシストのZabbixサポートビジネスの立ち上げにも携わり、現在はモニタリングツールチームに所属し、広くシステム監視に関する提案活動を行う。
【執筆実績】
 日経ネットワーク
 「楽々実践!ネットワーク監視」連載記事

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