Zabbix

Zabbixは、オープンソースの統合監視ツールです。システムの監視、アラート通知、パフォ-マンス可視化などにおいて高度な監視を実現します。さらに、監視対象の規模(台数)に依存しないサポート費用(保守費用)となるため、現状の監視コストを大幅に削減することが可能です。
Zabbixとは
Zabbixの全体構成を図で解説
Zabbixは、下図の通り、「Zabbixサーバ」「監視対象」「フロントエンド」の3つで構成されます。
Zabbixサーバの役割
フロントエンドの役割
監視対象
Zabbixのエージェント(Agent)について
Zabbixは監視対象にエージェントを導入しなくても監視可能ですが、エージェントを導入すると
監視できる項目が増えます。
Zabbixのエージェントは、監視対象がサーバの場合は「Zabbixエージェント」
ネットワーク機器の場合は「SNMPエージェント」を利用します。
エージェントの有無による監視項目の違いは以下の通りです。
| 監視対象 | エージェント有無 | 監視できる項目 |
|---|---|---|
| サーバ | あり | ・Web監視 ・ログ、Windowsイベントログ監視 ・プロセス監視 ・リソース監視 ・ポート監視 ・Ping監視 |
| なし | ・Web監視 ・ポート監視 ・Ping監視 |
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| ネットワーク機器 | あり | ・SNMP監視 ・Ping監視 |
| なし | ・Ping監視 | |
| 仮想サーバ(vSphere) | なし | ・ゲストマシンリソース監視 ・ハイパーバイザリソース監視 |
Zabbixが監視可能な項目一覧と設定方法
Zabbixは、PingやSNMPの監視から、Webレスポンスや各種ログ監視など幅広い監視に対応しています。
Zabbixエージェントが導入されたサーバで監視可能な主要項目は以下の通りです。
| 監視項目 | 詳細 |
|---|---|
| CPU | ロードアベレージ |
| CPU使用率 (system使用率、user使用率、idle使用率など) | |
| メモリ | メモリ使用率/メモリ使用量/容量 |
| スワップ使用率 | |
| ネットワーク | NW送受信バイト数 |
| ディスク | ファイルシステム使用率/使用量/容量 |
| ディスクI/O | |
| サービス | プロセス監視 (プロセスの動作個数の監視) |
| Windowsサービス監視 (サービスステータスの監視) | |
| TCPポート接続状況・応答時間 | |
| ログ | テキストログ監視 (文字列チェック) |
| Windowsイベントログ監視 (文字列、重大度などのチェック) | |
| ファイル | ファイルの存在有無監視/ファイルサイズの監視 |
| その他 | Windowsパフォーマンスカウンタ |
| コマンド実行結果(標準出力)の監視 | |
| Web監視 (任意のURLのステータスコード、応答時間のチェック) | |
| VMware監視 (ハイパーバイザ、仮想マシンのリソース監視) |
監視項目イメージ
▼ が監視項目です。
Zabbixアプライアンスについて
Zabbixには、一般的に利用されるソフトウェア版と、ハードウェア込みで提供されるアプライアンス版があります。
Zabbixアプライアンスは、Zabbix Japan LLC が提供する公式アプライアンス製品です。Zabbixのインストールや初期設定、データベースのチューニング、周辺ソフトウェアの設定などの煩雑な作業を行うことなく、すぐに監視業務を始められます。
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Zabbixアプライアンスの種類
Zabbixアプライアンスには、物理的な機器として提供される 「ハードウェアアプライアンス」 と、OVAファイル形式で提供される 「仮想アプライアンス」 があります。
さらに、それぞれに 「Zabbixサーバー」 と 「Zabbixプロキシ」 が用意されており、利用環境や監視対象の構成に合わせて選択できます。
Zabbixアプライアンス製品一覧
| 種別 | 製品名 | 特徴 | 仕様/条件 |
|---|---|---|---|
| ハードウェアアプライアンス(サーバー) | ZS-7700(大規模向け/高性能モデル) | ・推奨監視対象数:1000台 ・省電力・省スペース設計 ・H/WとS/Wの切り分けが不要 ・ファームウェアでのアップデート ・H/Wセンドバック保守対応 |
サイズ:幅43cm × 奥行31cm × 高さ4.4cm |
| ZS-5700(中~小規模向け/標準モデル) | ・推奨監視対象数:200台 ・省電力・省スペース設計 ・H/WとS/Wの切り分けが不要 ・ファームウェアでのアップデート ・H/Wセンドバック保守対応 |
サイズ:幅43cm × 奥行31cm × 高さ4.4cm | |
| ハードウェアアプライアンス(プロキシ) | ZP-1700 | ・監視データの安定収集と送信 ・リモート拠点の分散監視 ・省電力・省スペース設計 ・HW/SWの利用分け不要 ・H/WとS/Wの切り分けが不要 ・ファームウェアでのアップデート ・H/Wセンドバック保守対応 |
サイズ:幅8.1cm × 奥行13.3cm × 高さ3.2cm |
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仮想アプライアンス (サーバー) |
ZS-V700 | ・既存の仮想基盤にインポート ・H/Wアプライアンスと同等機能 ・保守加入ユーザーは無償利用可 ・ファームウェアでのアップデート |
VMware vSphere / Oracle VirtualBox に対応 |
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仮想アプライアンス (プロキシ) |
ZP-V700 | ・既存の仮想基盤にインポート ・H/Wアプライアンスと同等機能 ・保守加入ユーザーは無償利用可 ・ファームウェアでのアップデート |
VMware vSphere / Oracle VirtualBox に対応 |
Zabbixアプライアンス版とソフトウェア版との違い
Zabbixアプライアンス(ハードウェアアプライアンス)は、すぐに利用を開始できる「手軽さ」と、ハードウェアとソフトウェアを一体でサポートする「安心感」が特長です。
一方で、ソフトウェア版Zabbixは導入や運用の自由度が高く、自社環境に合わせたカスタマイズや拡張性に優れています。
以下の表では、それぞれの違いを比較しています。導入の目的や体制に応じて、最適な形態をご選択、またはアシストまでお気軽にご相談ください。
| 項目 | Zabbixアプライアンス | Zabbixソフトウェア |
|---|---|---|
| 提供形態 | ・ハードウェア+ソフトウェア一体型 ・Zabbixパートナーからの販売 |
・ソフトウェアのみ ・オープンソースソフトウェアのため無償DL可能 |
| サーバー形態 | ・物理サーバー | ・物理サーバー、仮想サーバー(クラウドサーバーも含む) |
| 導入の手間 | ・事前にセットアップ済のため、すぐに運用開始可能 | ・OS、Zabbix、その他ミドルウェアの初期セットアップが必要 |
| サポート | ・ハードウェア+ソフトウェア一体型のサポート窓口 ・問い合わせ時にハードウェア/ソフトウェアの切り分けが不要 ・故障時は機器のセンドバック対応が必要 |
・ソフトウェアサポート費用のみ ・必要に応じてOS・DBのサポートを検討する必要あり |
| 保守運用作業 | ・定期的なファームウェアアップデートで完結 ・基本的な操作は管理コンソールから実行可能なためOSを意識する必要が無い ・追加でソフトウェアやパッケージのインストールをすることは不可 |
・定期的なOS・ミドルウェアのパッチ適用が必要 ・Linux OSの知識が必要不可欠 ・必要に応じてソフトやパッケージのインストールが可能 |
| OS/DB/Web | ・Ubuntu/MySQL/Nginx(いずれも変更不可) | ・アシストサポート対応バージョンの中で自由に選択可能 |
| サイジング | ・機種スペックに依存、導入後は変更不可 | ・OSスペック等は環境ごとのサイジングが必要 ・必要に応じて運用開始後にリソース増強も検討可能 |
| バックアップ | ・日次で設定バックアップを自動保存 | ・ユーザー側で設定バックアップ実行の仕組みを用意する必要がある |
Zabbixの構築や設計、サポートについて
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アシストではZabbixの設計や構築、保守サポートサービスを提供しているほか、
Zabbixのインストールとトレーニング、1年間の保守サポートがセットになったサービスもご用意しています。
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