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DXや人材育成に欠かせないリスキリングとは? 動画コンテンツが早期育成のカギ

DXや人材育成に欠かせないリスキリングとは?



人材育成やDXを推進するときに、耳にする機会が多くなった「リスキリング(Re-skilling)」。言葉は聞いたことがあってもどのように取り組むものなのか、詳しく知らない担当者も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、リスキリングの概要や取り組むメリット、具体的な学び方のポイントまで基礎知識をまとめて解説していきます。リスキリングを実施することで業務効率化や新たな価値の創出など様々なメリットがあるので、ぜひ参考にしてみてください。

リスキリングとは

リスキリング(Re-skilling)とは、在籍する社員が新しい業務に対応していくために、その業務に必要なスキルや知識を学び直したり、職業能力の再開発を進めることです。

経済産業省では、リスキリングを下記のように定義しています。

新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、 必要なスキルを獲得する/させること

近年のDXの加速によって、新たに必要とされるスキルや新たに生まれる業務、職種が増えています。そこで働き方や業務の転換に対応するために、スキルや知識を身につけることが必要となり、リスキリングが注目されています。

すでに獲得しているスキルのレベルを高めていくようなアップスキリング(スキルアップ)とは目的が異なります。

リスキリングが注目されている理由

ここでは、リスキリングが注目されている3つの理由をご紹介します。リスキリングに関する知識を深めるためにも、参考にしてみてください

1.DXが推進されている

DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を用いて業務フローの改善やビジネスモデルの変革を行い企業の競争力を高めることです。

日本では2018年に経済産業省が「DX推進ガイドライン」を公表し、企業が取り組むべき施策として示しています。

DXでは従来のレガシーシステムからの脱却や新たなビジネスモデルの創出が求められるため、必然的に業務内容や必要なスキルが変化します。

例えば、今までは人的作業で実施していた倉庫仕分けをDXによりロボットやシステムで仕分けするようになったとしましょう。そうなると、今まで人的作業をしていた従業員は、新たに導入されたロボットやシステムを管理する業務に回ることになります。

担当する従業員が新たな業務内容に応じたスキルや技術を身につけなくては、業務のデジタル化やAIの活用などを目指すDX推進は難しくなってしまいます。このような背景からも、DXを進める文脈の中でリスキリングが注目されているのです。

2.多様な働き方への対応

少子高齢化の加速に伴い、幅広い業種で従業員が不足しています。内閣府が公表している「令和4年度年次経済財政報告」※1によると、新型コロナウイルスの影響が落ち着いた2021年に入ってからは正社員の不足感が高まっています。

限られた人材で企業価値を創出し続けるには、デジタル技術を活用した課題解決や柔軟な社内異動の実施が求められるでしょう。

また、人材不足を緩和するために、非正規での雇用や在宅勤務の採用など時間や場所、地域を選ばない多様な働き方が広がりつつあります。多様な働き方を許容する際に課題となるのが人材育成の強化と多様な働き方に対応するためのスキルです。

3.リスキリングに関する宣言があった

2020年に開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では「2030年までに地球人口のうち10億人をリスキリングする」との宣言がありました。

この会議では「第4次産業革命の影響で数年で8000万件の仕事が消失し、新たに9700万件の仕事が生まれる」と予想※2しており、産業の変化による失業リスクに備えた官民連携によるリスキリングの必要性を提唱してます。

また、日本経済団体連合会が2020年11月に発表した新成長戦略※3の中にも、「複線的なキャリア形成に向けた人材流動化のためにはリスキリングが必要」だと述べられています。

リスキリングは国内だけでなく世界でも注目されており、社会全体で取り組む必要性が提唱されています。

リスキリングの4つのメリット

国内外で注目されているリスキリングですが、企業が取り組むメリットとしては業務効率化や採用コストの削減などが挙げられます。

ここでは、リスキリングに取り組むメリットを具体的に紹介しますので、参考にしてみてください。

1.業務効率化につながる

リスキリングに取り組み新たなスキルや技術を習得すると、効率良く業務を進められるようになります。

例えば、バックオフィス業務のDX化に伴い従業員がツールの使い方や管理のスキルを身につければ、属人化していた作業の一部を自動化できるでしょう。

作業効率が向上するのはもちろんのこと、残業時間の削減や他のコア業務に集中するための時間を捻出できます。従業員一人一人のパフォーマンスが向上することで、企業全体の利益拡大や生産性向上が見込めます。

2.採用コストや労力を抑えられる

先ほども触れましたが、少子高齢化に伴い人材不足に悩んでいる企業は少なくありません。採用コストも上昇傾向にあり、新たな人材の獲得には手間や時間がかかります。

リスキリングによって既存社員が活躍できる場を広げることができれば、新たな雇用が不要になります。

新規事業や人材が不足している業務への配置転換、DXにより新しく生まれた業務への配置など、在籍している人材を円滑に異動でき新しい能力を発揮できれば、スピード感のある事業成長が実現するでしょう。

3.従業員のキャリアにプラスとなる

日本企業では、自ら進んで自己学習をする従業員はごく少数と言われています。一方で、リスキリングへの興味や必要性を感じている従業員は近年増えてきており、前向きに捉えている傾向があります。

特に、現在の仕事の幅を広げ活躍できる分野や業種を増やすためにリスキリングに取り組みたいという声が多いため、リスキリングに取り組むことは従業員のキャリアにとってプラスとなります。

また、従業員のキャリア形成を後押しすることにもつながるため、従業員エンゲージメントの向上も見込めるでしょう。

4.新たなアイデアが生まれやすくなる

リスキリングに取り組むと、従来の価値や考え方に縛られない新たなアイデアが生まれやすくなります。

企業が継続して価値の提供や利益の拡大を行うには、時代の流れに沿った戦略が必要です。例えば、現在進行しているIoT(Internet of Things)やAIを用いた技術革新では、インターネットの活用や利便性の向上が求められています。

リスキリングに取り組み、IoTツールを活用できる従業員や知識を身につけた従業員が増えれば、今までは検討できなかった新規事業や新たな業種にも目を向けられるようになります。

リスキリングで重要な3つのポイント

ここでは、リスキリングにおいて大切なポイントをご紹介します。リスキリングに取り組むときにどのような点を重視するべきか事前に把握しておきましょう。

1.従業員のモチベーションを維持する

リスキリングに取り組むときには、従業員のモチベーションを維持することが欠かせません。企業側が義務的に学ばせようとしても、従業員のモチベーションは低下する一方でしょう。

従業員のモチベーションが維持できないとリスキリングの継続が難しくなるので、メリットや取り組みの意義を共有し前向きに取り組めるよう考慮することが欠かせません。

また、リスキリングの成果を可視化できる進捗管理ツールの導入や従業員同士での成果の共有などもモチベーションアップにつながります。他にも、習得するスキルに応じた社内ランキング設定や認定制度、手当なども検討してみるといいでしょう。

2.学びやすく、学び続けられる環境をつくる

リスキリングの実施にあたっては、学びやすい環境をどうやって提供していくかも重要になります。

リスキリングの対象となる従業員が、いつ、どこで、どのように学ぶのかを具体的に想定しながら、時間や場所、働き方など多様な従業員の諸条件にあわせた学習環境を整えていきましょう。

近年では、テレワークやオンライン会議の普及によって学び方のスタイルも大きく変化しており、これまで対面で実施されていた座学や講義はオンラインでの配信に取って代わってきています。

オンライン研修のメリットは物理的な制約を受けないことに留まらず、受講者同士のグループワークも簡単に実施できたり、チャットを使った質疑応答もできるため、従来の学び方と比べて受講者はより積極的に講師や他の参加者とコミュニケーションを取りながら学べるメリットも広く理解されています。

また、オンラインでの学習環境では、過去に開催された研修や勉強会をアーカイブすることで、いつでも視聴できるように学習コンテンツを整備することもできます。

早朝や夕方以降の業務時間の前後であっても受講者の都合にあわせて学習を促せますし、より多くの従業員に学習機会を拡大して短期間で能力開発を進めたいという時にも、規模を拡張して実施することが可能になります。

3.学習教材やコンテンツは自社で作る

リスキリングで習得してほしい知識やスキルが一般的な研修教材で提供できる場合には、それらの既存教材を活用して手早く開始できますが、自社独自のナレッジやノウハウの継承を目的とする場合には、やはり自社オリジナルの教材やコンテンツが必要になってきます。

研修用の教材というと、これまでは専用に作られたテキストや冊子を用意し、動画であればナレーターを入れて仕上げるなど完成度の高いコンテンツを準備するのが一般的でした。

しかし、それでは膨大な時間と費用がかかりますし、ナレッジやノウハウが多岐にわたる場合には大量の教材を手配しなければなりません。

そこで、自社独自の内容でリスキリングを実施していく場合は、パワーポイントやGoogleスライドなど社内でよく使っている資料をそのまま教材として利用したり、社内向けに開催した勉強会や説明会などの録画をそのまま動画にして視聴できるようにする進め方も主流となりつつあります。

自社で作った内製の教材コンテンツであれば、時流やテクノロジーの変化にあわせてその都度変更できますし、なによりも社員自身が教材コンテンツを作成して発信できるようになるので、現場に蓄積されたナレッジやノウハウを循環させ企業力の強化に役立てられるようになります。

リスキリングはどうやって進めていく?新しい学習は「動画」をメインに

リスキリングの学習教材で今注目されているのは、「動画」をメインにしたコンテンツとその効果です。

動画を使った学習は以前からeラーニングなどで定着が進んでいますが、YouTubeやSNSの普及とともに、ビジネス現場での動画に対する受容度も飛躍的に高まっています。

分厚いテキストを何時間もかけて読むより、動画を見たら短時間で効率よく理解できた!という経験をされた方も多くいらっしゃると思います。

実は、1分間の動画に含まれる情報量は、テキストにして180万語、Webページにして3,600ページ分に相当し、動画による記憶への定着率はテキストの2倍以上といわれています。

動画の良さやメリットには、

・見せながら説明したほうが早く正確に伝わる
・映像、音、文字をフル活用して、視覚、聴覚、言語に同時に情報をインプットできる
・学習意欲と習得スピードの向上が見込める

などが挙げられるように、私たちが日常生活で当たり前のように動画を利用しているメリットは、そのまま企業での活用にも当てはまるのです。

企業のリスキリングでは、実際の業務オペレーションや、機器や設備の操作方法、実演デモンストレーションやセールストークなどが対象になることが多くあり、このようなスキル習得に動画コンテンツはまさに最適な手法であるといえるでしょう。

動画の専用プラットフォームで、動画の作成と活用をもっと簡単に!

企業での動画活用を促進する動画専用のプラットフォームを導入すると、リスキリングに取り組む環境を手軽に構築できます。

動画専用のプラットフォームでは誰もが手軽に動画作成ができるだけでなく、作成した動画の共有が可能です。動画はパソコンやスマホで視聴ができるため、従業員が利用しやすいデバイスから学習できます。

また、一般的な方法では動画の作成と共有、管理は別のプラットフォームになることが多いですが、動画専用のプラットフォームでは全てをまとめて行えるところが特徴です。関連動画をフォルダごとに分けて管理したり参照権限を設定できたりするため、効率的な管理が叶います。

どの動画コンテンツを誰がどのくらい見たのか? といった視聴統計を確認できる機能が備わっていれば個人の学習の進捗を把握し、学習計画を立てることもできるでしょう。リスキリングの課題となる学習プログラムの導入や管理を円滑にできるツールであるため、リスキリングに取り組む際には導入を検討してみてください。

Panopto(パノプト) は、このような動画コンテンツの管理に特化したプラットフォームで、数多くの企業や政府機関、学術機関に採用されています。日本国内でも、数千人の従業員へのリスキリングや企業内アカデミー、大学での数万人の学生への授業の配信やハイブリッド教育にも利用が進んでいます。

最近では、企業での動画の活用が進むほど、動画ファイルの保存先や公開先、公開範囲に課題が出てくるケースが増えてきました。従来のファイルサーバでは物理容量が足りなくなることから、動画のアップロードや視聴に適した環境が求められるようになり、すぐれた検索機能や安全なセキュリティ要件を兼ね備えた動画専用のプラットフォームとして、企業や教育機関などで導入が進んでいるのが「Panopto 」です。

YouTubeでの限定公開では運用しきれなくなったり、Zoomなどオンライン会議を録画した動画をそのまま共有して社内のナレッジとして活用したい、というご相談をいただくことが増えてきました。

リスキリングの取り組みを進めるにあたり、動画コンテンツをメインとして進めている先行事例や、Panoptoを動画プラットフォームにして社内のコミュニケーションやイノベーションの促進を検討されている方はぜひアシストへご相談ください。




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